基本事項

特殊なフライス盤タイプで、フライス加工も研削加工もできます。これにより、複雑なフライス加工や研削加工が必要な場合でも、1 台の機械でワークを完全に加工できます。

条件

  • ソフトウェアオプション Grinding (#156 / #4-04-1)
  • 研削加工用のキネマティクス記述がある
  • 機械メーカーがキネマティクス記述を作成します。

製造方法

研削にはさまざまな加工方法があり、一部では大きく異なります。例えば:

  • 座標研削
  • 座標研削は 2D 輪郭の研削です。平面での工具動作は、オプションで、有効な工具軸に沿った往復動作とオーバーラップします。

  • 座標研削

  • 円筒研削
  • 円筒研削は回転対称のワークの研削です。円筒研削中、工具は工具スピンドル内で回転し、クランプされたワークは回転テーブル上で回転します。

  • 円筒研削

  • 平面研削
  • 平面研削は平らな表面の研削です。

  • TNC7 では、平面研削は現在ご利用いただけません。

フライス盤で研削を使用できる場合 (#156 / #4-04-1)、ドレッシング機能も使用できます。これによって、研削ホイールを機械の中で成形したり、研いだりすることができます。

ドレッシング

ペンデュラムストローク

座標研削では、平面での工具の動作をストローク動作とオーバーラップさせることができます (往復ストローク)。オーバーラップしたストローク動作は、有効な工具軸で作用します。

ストロークの上限と下限を定義し、ペンデュラムストロークを開始、停止することや、値をリセットすることができます。ペンデュラムストロークは、再び停止するまで有効です。M2 または M30 で、往復ストロークが自動的に停止します。

往復ストロークの定義、開始、停止には、サイクルを使用します。

定義サイクルと切込みサイクルを使用して、円筒研削中の往復ストロークが自動的に決定されます。

プログラムランで往復ストロークが有効になっている間、操作モード「手動」に切り替えることはできません。

操作モード「プログラム実行」の作業エリア「シミュレーション」にペンデュラムストロークが表示されます。

研削加工用工具

研削工具を管理する場合、フライス工具やドリル工具の場合とは異なる形状の記述が必要です。研削工具およびドレッシング工具用にそれぞれ特別な工具表が用意されています。工具マネージャの作業エリア「フォーム」には、現在の工具タイプに必要なパラメータのみ表示されます。

研削工具表 toolgrind.grd (#156 / #4-04-1)

ドレッシング工具表tooldress.drs (#156 / #4-04-1)

プログラムラン中に補正表を使用して研削工具を補正できます。

補正表を使用した工具補正

研削ホイールエッジと研削工具の切刃

円筒研削およびドレッシングには、研削ホイールエッジを選択する必要があります。

円筒研削の場合は、どの研削ホイールエッジで位置決めするかを選択します。ドレッシングの場合は、どの研削ホイールエッジをドレッシングするかを選択します。

研削工具は、切断面でさまざまな研削ホイールエッジとともに観察されます。サイクル 1030 ACTIVATE WHEEL EDGE またはいくつかの円筒研削サイクルで研削ホイールエッジを選択します。

サイクル 1030 ACTIVATE WHEEL EDGE (#156 / #4-04-1)

研削工具タイプと加工モードに応じて、次の研削ホイールエッジを選択できます:

研削工具タイプ

研削

ドレッシング

  • 円筒形の研削ピン
  • ストレート砥石
  • 対向砥石
  • 円錐形の研削ピン
  • アングル砥石

カップホイール

傾斜加工する場合は、研削ホイールエッジに加えて加工用の切刃も選択します。2 つの研削ホイールエッジ間の直線が切刃になります。

円筒研削サイクルでは、選択ウィンドウに選択可能な研削ホイールエッジと切刃が表示されます。

円筒研削の定義サイクル

研削ホイールエッジは、隣接する切刃の交点、または切刃と工具軸の交点のいずれかにあります。研削ホイールエッジに半径がある場合でも、隣接する切刃の交点に位置決めされます。

 
Tip

工具交換 TOOL CALL の際、デフォルトで研削ホイールエッジ 9 が有効になります。