TRANS SCALE でスケーリング
用途
TRANS SCALE 機能は、輪郭やゼロ点との間隔をスケーリングし、拡大または縮小して均等にします。その際、例えば収縮の係数や許容値の係数を考慮することができます。
TRANS SCALE RESET 機能は、このスケーリングをリセットします。
関連項目
- サイクル 11 SCALING
機能説明
スケーリングはモーダル形式で、NC プログラム内で定義したときから有効になります。
ワークピースゼロ点の位置に応じてスケーリングが次のように行われます。
- ワークピースゼロ点が輪郭の中心:
輪郭がすべての方向に均等にスケーリングされます。
- ワークピースゼロ点が輪郭の左下:
輪郭が X 軸および Y 軸の正方向でスケーリングされます。
- ワークピースゼロ点が輪郭の右上:
輪郭が X 軸および Y 軸の負方向でスケーリングされます。
スケーリング係数 SCL を 1 未満にすると、輪郭が縮小されます。スケーリング係数 SCL を 1 以上にすると、輪郭が拡大されます。
スケーリングの際、サイクルのすべての座標データとサイズデータが考慮されます。
作業エリア「状態」の「TRANS」タブに有効なスケーリングが表示されます。
入力
ユーザーマニュアルに含まれている NC プログラムは、あくまで解決のヒントです。機械で NC プログラムまたは個々の NC ブロックを使用する前には、必ずそれらを調整してください。
以下に応じて調整を行います。
- 工具
- 切断値
- 送り速度
- 安全な高さまたは安全な位置
- 機械特有の位置 (例:M91)
- プログラム呼出しのパス
一部の NC プログラムは機械キネマティクスに依存しています。このような NC プログラムは、最初のテストランの前にその機械キネマティクスに合わせてプログラムを調整してください。
さらに、実際のプログラムランの前にシミュレーションで NC プログラムをテストしてください。
プログラムをテストすることで、ソフトウェアオプションや有効な機械キネマティクス、現在の機械構成で、その NC プログラムが使用可能かどうかを確認できます。
11 TRANS SCALE SCL1.5 | ; 加工をスケーリング係数 1.5 で拡大 |
この機能には、次のように移動します:
NC機能を挿入 すべての機能 特殊機能 機能 座標変換 TRANS TRANS DATUM
NC 機能には以下の構文要素が含まれます。
構文要素 | 意味 |
---|---|
TRANS SCALE | スケーリングのための構文のオープナー |
SCL または RESET | スケーリング係数を入力またはスケーリングをリセット 数字または数値パラメータ |
注意事項
- この機能は、加工モード FUNCTION MODE MILL でのみ使用可能です。
- スケーリングを TRANS SCALE またはサイクル 11 SCALING で処理すると、現在のスケーリング係数が上書きされます。
- 輪郭を内径で縮小する場合、正しい工具を選択するよう注意します。そうしないと、場合によっては残材が発生します。