サイクル 239 ASCERTAIN THE LOAD (#143 / #2-22-1)
ISO プログラミング
G239
用途
機械のマニュアルを参照してください。
この機能は、機械メーカーが使用可能にして、調整する必要があります。
お使いの機械の動的な動作は、機械テーブルに重さの異なる部品を載せたときに変わる場合があります。負荷の変化は、摩擦力、加速度、保持トルク、テーブル軸の静止摩擦に影響します。ソフトウェアオプション Load Adapt. Contr. (#143 / #2-22-1) およびサイクル 239 ASCERTAIN THE LOAD では、負荷の現在の質量慣性、現在の摩擦力、軸の最大加速度を自動的に決定して適応させたり、事前制御パラメータおよびコントローラパラメータをリセットしたりすることができます。これにより、負荷の大きな変化に最適に反応できます。軸にかかる重量を見積もるために、いわゆる計量手順が実行されます。この計量手順では、軸が特定の経路を進みます。正確な動作は機械メーカーが定義します。計量手順の前に、軸を必要に応じて、計量手順中に衝突を避けられる位置にします。この安全な位置は機械メーカーが定義します。
LAC ではコントローラパラメータを調整するほかに、最大加速度も重量に応じて調整します。 その結果、低負荷時に動的性能が向上し、それにより生産性も向上します。
サイクルシーケンス
パラメータ Q570 = 0
- 軸の物理的な動作は行われません。
- LAC (Load Adaptive Control = 負荷適応制御) がリセットされます。
- 負荷状態にかかわらず確かな軸動作を可能にする、事前制御パラメータおよび場合によってはコントローラパラメータが有効になります - Q570=0 で設定されたパラメータは、現在の負荷には依存しません。
- 準備中または NC プログラムの終了後、このパラメータにするのが効果的な場合があります。
パラメータ Q570 = 1
- 計量手順が実行され、その際に必要に応じて、複数の軸が移動します。どの軸が移動するかは、機械の構造および軸のドライブによって異なります。
- 軸動作の範囲は、機械メーカーが指定します。
- コントローラによって求められる事前制御およびコントローラパラメータは、現在の負荷に依存します。
- 求められたパラメータが有効になります。
ブロックスキャンを実行し、その際にコントローラがサイクル 239 をスキップすると、このサイクルが無視されて、計量手順は実行されません。
注意事項
- このサイクルを使用する前に、サイクル 239 の動作の種類と範囲を機械メーカーに伝えてください
- サイクル開始前に、必要に応じて安全な位置に接近します。この位置は機械メーカーによって設定されます
- 負荷を正しく算出できるように、送り速度、早送りオーバーライドのポテンショメータを少なくとも 50 % に設定してください
- このサイクルは、加工モード FUNCTION MODE MILL、FUNCTION MODE TURN および FUNCTION DRESS で実行できます。
- サイクル239 は定義した後すぐに有効になります。
- サイクル 239 は、連結軸が 1 台の共通の位置エンコーダ (モーメント-マスター-スレーブ) を使用する場合のみ、連結軸の負荷の算出に対応します。
サイクルパラメータ
ユーザーマニュアルに含まれている NC プログラムは、あくまで解決のヒントです。機械で NC プログラムまたは個々の NC ブロックを使用する前には、必ずそれらを調整してください。
以下に応じて調整を行います。
- 工具
- 切断値
- 送り速度
- 安全な高さまたは安全な位置
- 機械特有の位置 (例:M91)
- プログラム呼出しのパス
一部の NC プログラムは機械キネマティクスに依存しています。このような NC プログラムは、最初のテストランの前にその機械キネマティクスに合わせてプログラムを調整してください。
さらに、実際のプログラムランの前にシミュレーションで NC プログラムをテストしてください。
プログラムをテストすることで、ソフトウェアオプションや有効な機械キネマティクス、現在の機械構成で、その NC プログラムが使用可能かどうかを確認できます。
11 CYCL DEF 239 ASCERTAIN THE LOAD ~ | ||
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