M126 を使用して距離を最適化して回転軸を移動させる

用途

コントローラは M126 を使用して、プログラミングされた座標上に回転軸を最短距離で移動させます。この機能は、位置表示が 360°未満の値に減少している回転軸でのみ作用します。

機能説明

作用

M126 はブロックの先頭で作用します。

M126 をリセットするには、M127 をプログラミングします。

適用例

ユーザーマニュアルに含まれている NC プログラムは、あくまで解決のヒントです。機械で NC プログラムまたは個々の NC ブロックを使用する前には、必ずそれらを調整してください。

以下に応じて調整を行います。

  • 工具
  • 切断値
  • 送り速度
  • 安全な高さまたは安全な位置
  • 機械特有の位置 (例:M91)
  • プログラム呼出しのパス

一部の NC プログラムは機械キネマティクスに依存しています。このような NC プログラムは、最初のテストランの前にその機械キネマティクスに合わせてプログラムを調整してください。

さらに、実際のプログラムランの前にシミュレーションで NC プログラムをテストしてください。

 
Tip

プログラムをテストすることで、ソフトウェアオプションや有効な機械キネマティクス、現在の機械構成で、その NC プログラムが使用可能かどうかを確認できます。

11 L C+350

:C 軸で移動する

12 L C+10 M126

:距離を最適化して C 軸で移動する

コントローラは最初の NC ブロックで、C 軸を 350°に位置決めします。

2 番目の NC ブロックM126 を有効にして、次に距離を最適化して C 軸を 10°に位置決めします。コントローラは最短の移動距離を使用して、C 軸を正の回転方向に 360°を超えて移動させます。移動距離は 20°です。

M126 を使用しない場合、コントローラは回転軸を 360°を超えて移動させません。移動距離は負の回転方向に 340°です。

注意事項

  • M126 はインクリメンタルな移動動作では作用しません。
  • M126 の作用は回転軸の設定によって異なります。
  • M126 はモジュロ軸でのみ作用します。
  • 機械メーカーは機械パラメータ isModulo (No. 300102) で、回転軸がモジュロ軸であるかどうかを定義します。

  • 機械メーカーはオプションの機械パラメータ shortestDistance (No.300401) で、コントローラがデフォルトで最短の移動距離で回転軸を位置決めするかどうかを定義します。両方向の移動距離が同じ場合は、回転軸をプリポジショニングすることにより、回転方向に影響を与えることができます。PLANE 機能内でも傾斜ソリューションを選択できます。
  • 傾斜方法

  • 機械メーカーはオプションの機械パラメータ startPosToModulo (No. 300402) で、コントローラが各位置決めの前に実際の位置表示を 0°~360°の範囲に減らすかどうかを定義します。

定義

モジュロ軸
モジュロ軸は、エンコーダが 0°~359.9999°の値のみを出力する軸です。軸がスピンドルとして使用される場合、機械メーカーはこの軸をモジュロ軸として構成する必要があります。

ロールオーバー軸
ロールオーバー軸は、複数または任意の数の回転を実行できる回転軸です。機械メーカーはロールオーバー軸をモジュロ軸として構成する必要があります。

モジュロカウンティングシステム
モジュロカウンティングシステムを装備した回転軸の位置表示は 0°~359.9999°の間です。359.9999°の値を超えると、表示は再び 0°から始まります。