M197 を使用して外側コーナーの丸み付けを防ぐ
用途
M197 により、半径補正された輪郭が外側コーナーで接線方向に延長され、より小さい移行円が挿入されます。それにより、工具が外側コーナーを丸み付けするのを防ぐことができます。
機能説明
作用
M197 はブロックごとに、半径補正された外側コーナーでのみ作用します。
適用例
M197 を使用しない輪郭 | M197 を使用する輪郭 |
ユーザーマニュアルに含まれている NC プログラムは、あくまで解決のヒントです。機械で NC プログラムまたは個々の NC ブロックを使用する前には、必ずそれらを調整してください。
以下に応じて調整を行います。
- 工具
- 切断値
- 送り速度
- 安全な高さまたは安全な位置
- 機械特有の位置 (例:M91)
- プログラム呼出しのパス
一部の NC プログラムは機械キネマティクスに依存しています。このような NC プログラムは、最初のテストランの前にその機械キネマティクスに合わせてプログラムを調整してください。
さらに、実際のプログラムランの前にシミュレーションで NC プログラムをテストしてください。
プログラムをテストすることで、ソフトウェアオプションや有効な機械キネマティクス、現在の機械構成で、その NC プログラムが使用可能かどうかを確認できます。
* - ... | :輪郭に接近する |
11 X+60 Y+10 M197 DL5 | :鋭いエッジの最初の外側コーナーを加工する |
12 X+10 Y+60 M197 DL5 | :鋭いエッジの 2 番目の外側コーナーを加工する |
* - ... | :残りの輪郭を加工する |
M197 DL5 により、輪郭が外側コーナーで接線方向に最大 5 mm 延長されます。この例では、5 mm は正確に工具半径に一致し、それによって鋭いエッジの外側コーナーが生じています。もっと小さな移行半径を使用しても、コントローラは移動距離で穏やかに加工します。
M197 を使用しない場合、半径補正が有効なときに外側コーナーで接線移行円が挿入され、外側コーナーが丸み付けされます。
入力
M197 を定義すると、ダイアログが続行され、接線方向の延長 DL が照会されます。DL は、コントローラが外側コーナーを延長する最大値に一致します。
注意事項
鋭いエッジのコーナーを実現するには、工具半径のサイズでパラメータ DL を定義します。選択する DL の値が小さいほど、コーナーの丸み付けは強くなります。
説明
略語 | 説明 |
---|---|
DL | 最大の接線方向の延長 |