サイクル 264 THREAD DRILLNG/MLLNG
ISO プログラミング
G264
用途
関連項目
- 事前に穴あけした材料のねじのフライス加工用サイクル 262 THREAD MILLING
- 事前に穴あけした材料のねじのフライス加工用サイクル 263 THREAD MLLNG/CNTSNKG、オプションで座ぐり加工の作成を選択可能
- 材料全体のねじのフライス加工用サイクル 265 HEL. THREAD DRLG/MLG、オプションで座ぐり加工の作成を選択可能
- 外ねじのフライス加工用サイクル 267 OUTSIDE THREAD MLLNG、オプションで座ぐり加工の作成を選択可能
サイクルシーケンス
- 工具がスピンドル軸上でワークピース表面上の入力されたセットアップ許容値の位置に早送り FMAX で位置決めされます
ドリル加工
- 工具が入力されたプランジ送り速度で最初の切込み深さまでドリル加工します
- チップ破断が入力されている場合、工具は入力された後退値だけ戻ります。チップ破断を行わない加工の場合は、工具が早送りでセットアップ許容値の位置に戻り、再び最初の切込み深さの上を入力された進行停止距離の位置まで FMAX で移動します
- 続いて、工具が送り速度で次の切込み深さだけドリル加工します
- ドリル穴深さに達するまでこの工程 (2 ~ 4) が繰り返されます
正面座ぐり加工
- 工具はプリポジショニングの送り速度で、正面座ぐりの深さまで移動します
- コントローラは工具を補正なしで中心から半円を経て正面オフセットに位置決めし、座ぐりの送り速度で円動作を行います
- 続いてコントローラは工具を、再び半円状にドリル穴中心へ移動させます
ねじ切り加工
- 工具はプログラミングされたプリポジショニングの送り速度で、ねじピッチの符号とフライス加工方法から決まるねじ用の開始面に移動します
- 続いて工具はらせん動作をしながら、接線方向にねじの公称直径へ接近し、360°のらせん動作でねじ切り加工します
- その後、工具は輪郭から接線方向に加工面の始点へ戻ります
- サイクルの最後に、工具が早送りでセットアップ許容値の位置まで移動するか、入力されている場合は第 2 セットアップ許容値の位置まで移動します
注意事項
- 深さはマイナスで入力します
- 機械パラメータ displayDepthErr (No. 201003) により、深さをプラスで入力したときエラーメッセージを出す (on) か、あるいは出さない (off) かを設定します
- このサイクルは、加工モード FUNCTION MODE MILL でのみ実行可能です。
- ねじ深さ、座ぐりの深さ、正面の深さのサイクルパラメータの符号が加工方向を指定します。加工方向は次の順序で決定されます。
- ねじ深さ
- 座ぐり深さ
- 正面深さ
プログラミングの注意事項
- 加工面の始点 (ドリル穴中心) への位置決めブロックは、半径補正 R0 を用いてプログラミングします。
- 深さのパラメータの 1 つを 0 に設定すると、コントローラはその加工工程を実行しません。
ねじ溝の深さは、ドリル穴深さより少なくともねじピッチの 3 分の 1 だけ小さな値にプログラミングしてください。
サイクルパラメータ
補助図 | パラメータ |
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Q335 規定-直径? ねじの定格直径 入力:0...99999.9999 | |
Q239 ネジピッチ? ねじのピッチ符号は右ねじあるいは左ねじを指定します: + = 右ねじ – = 左ねじ 入力:-99.9999...+99.9999 | |
Q201 ねじ溝の深さ? ワークピース表面とねじ底部間の間隔。 この値はインクリメンタル値です。 入力:-99999.9999...+99999.9999 | |
Q356 全体の穿孔深さ? ワークピース表面とドリル加工底部間の間隔。 この値はインクリメンタル値です。 入力:-99999.9999...+99999.9999 | |
Q253 事前集積のための送り速度? ワークピースへのプランジの際およびワークピースから抜き出す際の工具の移動速度 (mm/min)。 入力:0...99999.9999 または FMAX、FAUTO、PREDEF | |
Q351 方向? 順方向=+1 逆方向=-1 フライス加工の種類。スピンドル回転方向が考慮されます。 +1 = 順方向のフライス加工 –1 = 逆方向のフライス加工 (0 を入力すると、加工は順方向になります) 入力:-1、0、+1 または PREDEF | |
Q202 最大切込み深さ? 工具がその都度切り込む寸法。Q201 DEPTH は Q202 の倍数である必要はありません。 この値はインクリメンタル値です。 加工深さは切込み深さの倍数である必要はありません。以下の場合は、単一工程で加工深さまで移動します。
入力:0...99999.9999 | |
Q258 上部進行停止距離? 最初のチップリリース後に工具が送り速度 Q373 FEED AFTER REMOVAL で最後の切込み深さ上に再び移動するセットアップ許容値。 この値はインクリメンタル値です。 入力:0...99999.9999 | |
Q257 チップ破断までのドリル穴深さ? コントローラがチップ破断を実行するときの寸法。Q201 DEPTH に達するまで、この工程が繰り返されます。Q257 が 0 の場合、チップ破断は実行されません。 この値はインクリメンタル値です。 入力:0...99999.9999 | |
Q256 チップ破断時の退去走行? チップ破断時にコントローラが工具を戻す値。 この値はインクリメンタル値です。 入力:0...99999.999 または PREDEF | |
Q358 前面の座ぐり深さ? 正面の座ぐり工程時のワークピース表面と工具先端間の間隔。 この値はインクリメンタル値です。 入力:-99999.9999...+99999.9999 | |
Q359 前面の座ぐりオフセット? 工具中心を中心からオフセットする間隔。 この値はインクリメンタル値です。 入力:0...99999.9999 | |
Q200 セットアップ許容値? 工具先端とワークピース表面間の間隔。 この値はインクリメンタル値です。 入力:0...99999.9999 または PREDEF | |
Q203 ワークピース表面座標? 有効なゼロ点をもとにしたワークピース表面の座標。 この値は絶対値です。 入力:-99999.9999...+99999.9999 | |
Q204 第二セットアップ許容値? 工具とワークピース (クランプ装置) との衝突が生じない工具軸上の間隔。 この値はインクリメンタル値です。 入力:0...99999.9999 または PREDEF | |
Q206 プランジ送り速度? プランジ加工時の工具の移動速度 (mm/min) 入力:0...99999.999 または FAUTO、FU | |
Q207 ミリング加工送り速度? フライス加工時の工具の移動速度 (mm/min) 入力:0...99999.999 または FAUTO | |
Q512 接近するための送り速度? (オプション) 接近時の工具の移動速度 (mm/min)。ねじの直径が小さい場合、接近送り速度を抑えることによって、工具破損のリスクを軽減できます。 入力:0...99999.999 または FAUTO |
ユーザーマニュアルに含まれている NC プログラムは、あくまで解決のヒントです。機械で NC プログラムまたは個々の NC ブロックを使用する前には、必ずそれらを調整してください。
以下に応じて調整を行います。
- 工具
- 切断値
- 送り速度
- 安全な高さまたは安全な位置
- 機械特有の位置 (例:M91)
- プログラム呼出しのパス
一部の NC プログラムは機械キネマティクスに依存しています。このような NC プログラムは、最初のテストランの前にその機械キネマティクスに合わせてプログラムを調整してください。
さらに、実際のプログラムランの前にシミュレーションで NC プログラムをテストしてください。
プログラムをテストすることで、ソフトウェアオプションや有効な機械キネマティクス、現在の機械構成で、その NC プログラムが使用可能かどうかを確認できます。
11 CYCL DEF 264 THREAD DRILLNG/MLLNG ~ | ||
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12 CYCL CALL |