CAM で生成される NC プログラム
用途
CAM で生成される NC プログラムは、CAM システムを使用してコントローラの外部で作成されるものです。
CAM システムは、5 軸同時加工および自由形状面と組み合わせて、便利なソリューションおよび部分的には唯一のソリューションを提供します。
CAM で生成される NC プログラムがコントローラの性能を最大限に活用し、ユーザーに介入や補正のオプションを提供するには、特定の要件が満たされている必要があります。
CAM で生成される NC プログラムは、手動で作成された NC プログラムと同じ要件を満たす必要があります。さらに、プロセスチェーンから他の要件も生じます。
プロセスチェーンとは、完成したワークまでの作成の過程です。
関連項目
- コントローラでの 3D データの直接利用
- グラフィックプログラミング
NC プログラムの出力形式
ハイデンハインプレーンテキストでの出力
プレーンテキストで NC プログラムを出力する場合、以下の選択肢があります:
- 3 軸出力
- M128 も FUNCTION TCPM も使用しない最大 5 軸の出力
- M128 または FUNCTION TCPM (#9 / #4-01-1) を使用する最大 5 軸の出力
5 軸加工 の前提条件:
- 回転軸が装備された機械
- ソフトウェアオプション Adv. Function Set 1 (#8 / #1-01-1)
- M128 または FUNCTION TCPM 用のソフトウェアオプション Adv. Function Set 2 (#9 / #4-01-1)
CAM システムで機械のキネマティクスと正確な工具データが使用できる場合、NC プログラムを M128 も FUNCTION TCPM も使用しないで出力できます。その場合、プログラミングされた送り速度はすべての軸部分に対して NC ブロックごとに計算され、結果としてさまざまな切削速度が得られます。
コントローラはキネマティクス計算を取り込み、工具マネージャの工具データを使用するため、M128 または FUNCTION TCPM を使用する NC プログラムは機械に依存せず、柔軟性が高くなります。その場合、プログラミングされた送り速度は工具ガイド点に作用します。
工具配置を FUNCTION TCPM で補正 (#9 / #4-01-1)
ユーザーマニュアルに含まれている NC プログラムは、あくまで解決のヒントです。機械で NC プログラムまたは個々の NC ブロックを使用する前には、必ずそれらを調整してください。
以下に応じて調整を行います。
- 工具
- 切断値
- 送り速度
- 安全な高さまたは安全な位置
- 機械特有の位置 (例:M91)
- プログラム呼出しのパス
一部の NC プログラムは機械キネマティクスに依存しています。このような NC プログラムは、最初のテストランの前にその機械キネマティクスに合わせてプログラムを調整してください。
さらに、実際のプログラムランの前にシミュレーションで NC プログラムをテストしてください。
プログラムをテストすることで、ソフトウェアオプションや有効な機械キネマティクス、現在の機械構成で、その NC プログラムが使用可能かどうかを確認できます。
11 L X+88 Y+23.5375 Z-8.3 R0 F5000 | :3 軸 |
ユーザーマニュアルに含まれている NC プログラムは、あくまで解決のヒントです。機械で NC プログラムまたは個々の NC ブロックを使用する前には、必ずそれらを調整してください。
以下に応じて調整を行います。
- 工具
- 切断値
- 送り速度
- 安全な高さまたは安全な位置
- 機械特有の位置 (例:M91)
- プログラム呼出しのパス
一部の NC プログラムは機械キネマティクスに依存しています。このような NC プログラムは、最初のテストランの前にその機械キネマティクスに合わせてプログラムを調整してください。
さらに、実際のプログラムランの前にシミュレーションで NC プログラムをテストしてください。
プログラムをテストすることで、ソフトウェアオプションや有効な機械キネマティクス、現在の機械構成で、その NC プログラムが使用可能かどうかを確認できます。
11 L X+88 Y+23.5375 Z-8.3 A+1.5 C+45 R0 F5000 | :M128 を使用しない 5 軸 |
ユーザーマニュアルに含まれている NC プログラムは、あくまで解決のヒントです。機械で NC プログラムまたは個々の NC ブロックを使用する前には、必ずそれらを調整してください。
以下に応じて調整を行います。
- 工具
- 切断値
- 送り速度
- 安全な高さまたは安全な位置
- 機械特有の位置 (例:M91)
- プログラム呼出しのパス
一部の NC プログラムは機械キネマティクスに依存しています。このような NC プログラムは、最初のテストランの前にその機械キネマティクスに合わせてプログラムを調整してください。
さらに、実際のプログラムランの前にシミュレーションで NC プログラムをテストしてください。
プログラムをテストすることで、ソフトウェアオプションや有効な機械キネマティクス、現在の機械構成で、その NC プログラムが使用可能かどうかを確認できます。
11 L X+88 Y+23.5375 Z-8.3 A+1.5 C+45 R0 F5000 M128 | :M128 を使用する 5 軸 |
ベクトルでの出力
物理学と幾何学の観点では、ベクトルとは方向と長さを説明する、向きを持った大きさです。
ベクトルでの出力では、表面法線の方向または工具傾斜を示すベクトルが少なくとも 1 つ必要です。オプションで NC ブロックに両方のベクトルが含まれます。
条件:
- 回転軸が装備された機械
- ソフトウェアオプション Adv. Function Set 1 (#8 / #1-01-1)
- ソフトウェアオプション Adv. Function Set 2 (#9 / #4-01-1)
ユーザーマニュアルに含まれている NC プログラムは、あくまで解決のヒントです。機械で NC プログラムまたは個々の NC ブロックを使用する前には、必ずそれらを調整してください。
以下に応じて調整を行います。
- 工具
- 切断値
- 送り速度
- 安全な高さまたは安全な位置
- 機械特有の位置 (例:M91)
- プログラム呼出しのパス
一部の NC プログラムは機械キネマティクスに依存しています。このような NC プログラムは、最初のテストランの前にその機械キネマティクスに合わせてプログラムを調整してください。
さらに、実際のプログラムランの前にシミュレーションで NC プログラムをテストしてください。
プログラムをテストすることで、ソフトウェアオプションや有効な機械キネマティクス、現在の機械構成で、その NC プログラムが使用可能かどうかを確認できます。
11 LN X0.499 Y-3.112 Z-17.105 NX0.2196165 NY-0.1369522 NZ0.9659258 | :面法線ベクトルあり、工具の向きなしでの 3 軸 |
ユーザーマニュアルに含まれている NC プログラムは、あくまで解決のヒントです。機械で NC プログラムまたは個々の NC ブロックを使用する前には、必ずそれらを調整してください。
以下に応じて調整を行います。
- 工具
- 切断値
- 送り速度
- 安全な高さまたは安全な位置
- 機械特有の位置 (例:M91)
- プログラム呼出しのパス
一部の NC プログラムは機械キネマティクスに依存しています。このような NC プログラムは、最初のテストランの前にその機械キネマティクスに合わせてプログラムを調整してください。
さらに、実際のプログラムランの前にシミュレーションで NC プログラムをテストしてください。
プログラムをテストすることで、ソフトウェアオプションや有効な機械キネマティクス、現在の機械構成で、その NC プログラムが使用可能かどうかを確認できます。
11 LN X0.499 Y-3.112 Z-17.105 NX0.2196165 NY-0.1369522 NZ0.9659258 TX+0.0078922 TY–0.8764339 TZ+0.2590319 M128 | :M128 使用、面法線ベクトルあり、工具の向きありでの 5 軸 |
ベクトルを含む NC ブロックの構造
輪郭に対して垂直な面法線ベクトル | 工具方向ベクトル |
ユーザーマニュアルに含まれている NC プログラムは、あくまで解決のヒントです。機械で NC プログラムまたは個々の NC ブロックを使用する前には、必ずそれらを調整してください。
以下に応じて調整を行います。
- 工具
- 切断値
- 送り速度
- 安全な高さまたは安全な位置
- 機械特有の位置 (例:M91)
- プログラム呼出しのパス
一部の NC プログラムは機械キネマティクスに依存しています。このような NC プログラムは、最初のテストランの前にその機械キネマティクスに合わせてプログラムを調整してください。
さらに、実際のプログラムランの前にシミュレーションで NC プログラムをテストしてください。
プログラムをテストすることで、ソフトウェアオプションや有効な機械キネマティクス、現在の機械構成で、その NC プログラムが使用可能かどうかを確認できます。
11 LN X+0.499 Y-3.112 Z-17.105 NX0 NY0 NZ1 TX+0,0078922 TY–0,8764339 TZ+0,2590319 | :面法線ベクトルと工具の向きを持つ直線 LN |
構文要素 | 意味 |
---|---|
LN | 面法線ベクトルを持つ直線 LN |
X Y Z | 目標座標 |
NX NY NZ | 面法線ベクトルの成分 オプションの構文要素 |
TX TY TZ | 工具方向ベクトルの成分 オプションの構文要素 |
軸数に応じた加工の種類
3 軸加工
ワークの加工にリニア軸 X、Y、Z のみが必要な場合、3 軸加工が行われます。
3+2 軸加工
ワークの加工に加工平面の傾斜が必要な場合、3+2 軸加工が行われます。
条件:
- 回転軸が装備された機械
- ソフトウェアオプション Adv. Function Set 1 (#8 / #1-01-1)
傾斜加工
傾斜フライス加工とも呼ばれる傾斜加工では、工具は加工面に対してユーザーが定義した角度になっています。加工面座標系 WPL-CS の向きではなく、回転軸の位置および工具傾斜のみを変更します。それによってリニア軸で生じるオフセットは、コントローラが補正できます。
傾斜加工は、アンダーカットおよび短い工具固定長さでの加工に関連して行われます。
条件:
- 回転軸が装備された機械
- ソフトウェアオプション Adv. Function Set 1 (#8 / #1-01-1)
- ソフトウェアオプション Adv. Function Set 2 (#9 / #4-01-1)
5 軸加工
5 軸同時加工とも呼ばれる 5 軸加工では、機械は 5 本の軸を同時に移動させます。自由形状面では、工具は加工中一貫してワーク表面に対して最適な位置に調整されます。
条件:
- 回転軸が装備された機械
- ソフトウェアオプション Adv. Function Set 1 (#8 / #1-01-1)
- ソフトウェアオプション Adv. Function Set 2 (#9 / #4-01-1)
コントローラのエクスポートバージョンを使って 5 軸加工はできません。
プロセスステップ
CAD
用途
設計者は CAD システムを使用して、必要なワークの 3D モデルを作成します。エラーのある CAD データは、ワークの品質も含めてプロセスチェーン全体に悪影響を及ぼします。
注意事項
- 3D モデルでは、開いた面やオーバーラップする面、余分な点は避けてください。可能であれば CAD システムのチェック機能を使用してください。
- 公称寸法ではなく公差の中間値を基準にして 3D モデルを作成し、保存してください。
追加のファイルで加工をサポートしてください:
- 3D モデルを STL 形式で準備してください。コントローラ内部のシミュレーションでは CAD データを例えばブランクや完成部品として利用することができます。工具クランプおよびワーククランプの追加モデルは、衝突点検 ( (#40 / #5-03-1)) との関連で重要です。
- 点検対象の寸法を含む図面を用意してください。ここでは、図面のファイルタイプは重要ではありません。コントローラは PDF ファイルなども開くことができ、ペーパーレスの処理に対応しているためです。
説明
略語 | 説明 |
---|---|
CAD (computer- aided design) | コンピュータ支援設計 |
CAM およびポストプロセッサ
用途
CAD プログラマーは、CAM システム内の加工戦略を使用して、CAD データをベースに機械およびコントローラに依存しない NC プログラムを作成します。
最後にポストプロセッサを使用して、NC プログラムの出力が機械固有およびコントローラ固有で行われます。
CAD データに関する注意事項
- 不適切な転送形式による品質低下を避けてください。メーカー固有のインターフェースを備えた統合 CAM システムは、部分的にデータを失うことなく動作します。
- 入手した CAD データの正確性を十分に活用してください。大きな半径の仕上げ加工では、形状誤差またはモデル誤差が 1 μm 未満であることが推奨されます。
弦誤差とサイクル 32 TOLERANCE に関する注意事項
- 粗加工時には加工速度が重要です。
サイクル 32 TOLERANCE での弦誤差と公差 T の合計は、輪郭許容値よりも小さくなければなりません。そうでなければ輪郭を損傷するおそれがあるからです。
CAM システムでの弦誤差
0.004 mm~0.015 mm
サイクル 32 TOLERANCE での公差 T
0.05 mm~0.3 mm
- 高い精密性を目指す仕上げ加工では、この値は必要なデータ密度を提供しなければなりません。
CAM システムでの弦誤差
0.001 mm~0.004 mm
サイクル 32 TOLERANCE での公差 T
0.002 mm~0.006 mm
- 高い表面品質を目指す仕上げ加工では、この値は輪郭のスムージングを許可しなければなりません。
CAM システムでの弦誤差
0.001 mm~0.005 mm
サイクル 32 TOLERANCE での公差 T
0.010 mm~0.020 mm
コントローラに最適化された NC 出力に関する注意事項
- 少なくとも小数点以下 4 桁まである軸位置を出力することによって、丸み付けの誤差を避けてください。光学部品や半径が大きいワーク (曲率が小さい) では、最低でも小数点以下 5 桁が推奨されます。面法線ベクトルの出力 (直線 LN の場合) では、最低でも小数点以下 7 桁が必要とされます。
- 連続する位置決めブロックでインクリメンタル座標値ではなく絶対座標値を出力することによって、公差が加算されるのを防いでください。
- 可能であれば位置決めブロックを円弧として出力してください。コントローラは円を内部で正確に計算します。
- 同一の位置の繰り返し、送り速度の指定、M3 などの追加機能を避けてください。
- サブプログラム呼出しとサブプログラム定義が複数の NC ブロックで区切られている場合、計算関連の中断が発生する可能性があります。以下のオプションを使用して、これを防止してください (例:中断に由来する切り離しマーク)。
- プログラムの先頭に退避用の位置があるサブプログラムをプログラミングします。後の呼出しでサブプログラムがどこにあるかがすでにわかっています。
- 加工位置または座標変換を別の NC プログラムに分離します。これにより、NC プログラムで例えば、安全位置と座標変換を呼び出すだけで済みます。
- サイクル 32 TOLERANCE は、設定を変更した場合にのみ、新たに出力してください。
- コーナー (曲率の移行) が NC ブロックによって正確に定義されていることを確認してください。
- 大幅に方向が変更された工具経路が出力されると、送り速度は大きく変動します。可能であれば工具経路を丸み付けしてください。
移行で大幅に方向が変更された工具経路
移行の丸み付けが行われた工具経路
- 直線の経路では、中間点または支持点は使用しないでください。このような点は、例えば一定の点の出力によって発生します。
- 一定の曲率で面上に完全同時に点が配分されるのを回避することによって、ワーク表面上のパターン形成を防いでください。
- ワークと加工ステップに適切な点の間隔を適用してください。許容開始値は 0.25 mm~0.5 mm です。2.5 mm を超える値は、加工送り速度が高い場合でも推奨されません。
- 別の位置決めブロックを使用せずに、PLANE 機能 (#8 / #1-01-1) を MOVE または TURN で出力することによって、誤った位置決めを防いでください。STAY を出力して、回転軸を個別に位置決めする場合、固定軸値の代わりに変数 Q120~Q122 を使用してください。
- リニア軸の動作と回転軸の動作のバランスが悪くなるのを回避することによって、工具ガイド点での送り速度の急激な低下を防いでください。例えば、工具のわずかな位置変更と同時に工具傾斜角度が大幅に変化することは問題です。関与する軸の速度の違いを考慮してください。
- 機械が複数の軸を同時に動かす場合は、軸のキネマティクスエラーが多くなる可能性があります。同時に使用する軸はなるべく少なくしてください。
- 不必要な送り速度制限は避けてください。これは M128 または FUNCTION TCPM (#9 / #4-01-1) 機能内で調整動作に対して定義できる制限です。
- 回転軸の機械特有の動作を考慮してください。
工具に関する注意事項
- ボールカッター、工具中心点での CAM 出力、サイクル 32 TOLERANCE での大きな回転軸公差 TA (1°~3°) により、一定した送りプロセスを実現できます。
- ボールカッター、トーラスカッター、工具先端を基準にした CAM 出力には、サイクル 32 TOLERANCE でのわずかな回転軸公差 TA (約 0.1°) が必要です。値がそれ以上に大きいと、輪郭を損傷するおそれがあります。輪郭損傷の程度は、工具傾斜、工具半径、介入深さなどによって異なります。
使いやすい NC 出力に関する注意事項
- コントローラの加工サイクルとタッチプローブサイクルを使用することによって、NC プログラムを簡単に調整することができます。
- 中心的な場所で変数を使用して送り速度を定義することによって、調整の選択肢も概要も有効に活用してください。QL パラメータなどの自由に使用できる変数を積極的に使用してください。
- NC プログラムを構造化することによって、概要が分かりやすくなります。NC プログラム内部でサブプログラムなどを使用してください。可能であれば、大規模プロジェクトを複数の個別の NC プログラムに分割してください。
- 工具半径補正を行って輪郭を出力することで、補正のオプションをサポートしてください。
- 構造点の使用により、NC プログラム内でのナビゲーションが速くなります。
- コメントを使用して、使用する弦誤差など、NC プログラムに関する重要な情報を伝えてください。
NC コントローラと機械
用途
コントローラは NC プログラムで定義されている点に基づいて個々の機械軸の動作と必要な速度プロファイルを計算します。その際、経路の最大許容誤差が維持されるように、コントローラ内部ののフィルター機能によって輪郭が処理およびスムージングされます。
機械は、駆動システムを用いて、計算された動作と速度プロファイルを工具動作に変換します。
さまざまな介入や補正のオプションにより、加工を最適化することができます。
CAM で生成される NC プログラムの使用に関する注意事項
- CAM システム内での機械およびコントローラに依存しない NC データのシミュレーションは、実際の加工とは異なることがあります。コントローラ内部のシミュレーションを使用して、CAM で生成された NC プログラムをチェックしてください。
- 回転軸の機械特有の動作を考慮してください。
- 必要な工具が揃っていることと、残りの寿命が十分にあることを確認してください。
- 必要な場合は、弦誤差と機械の動的性能に応じてサイクル 32 TOLERANCE の値を変更してください。
- Machine
機械のマニュアルを参照してください。
一部の機械メーカーは追加のサイクルによって、機械の動作をそれぞれの加工に合わせられるようにしています (例:サイクル 332 Tuning)。サイクル 332 を使用して、フィルター設定、加速度設定、ジャーク設定を変更することができます。
- CAM で生成された NC プログラムにベクトルが含まれている場合、工具を 3 次元で補正することもできます。
- ソフトウェアオプションにより、それ以外の最適化ができます。
モジュロ軸でのソフトウェアリミットスイッチに関する注意事項
モジュロ軸でのソフトウェアリミットスイッチには以下の基本条件が適用されます:
- 下限が -360°より大きく、+360°より小さい。
- 上限がマイナスの値ではなく、+360°より小さい。
- 下限が上限より小さい。
- 下限と上限の間が 360° より小さい。
基本条件が満たされない場合、コントローラはモジュロ軸を動作させず、エラーメッセージを出力します。
目標位置または同じ値の位置が許容範囲内にある場合、アクティブなモジュロリミットスイッチでは 1 つの動作が許容されます。常に 1 つの位置にのみ移動できるため、動作方向は自動的に算出されます。以下の例に注意してください。
同じ値の位置は、n x 360°のオフセットの分、目標位置から離れています。係数 n は任意の整数です。
ユーザーマニュアルに含まれている NC プログラムは、あくまで解決のヒントです。機械で NC プログラムまたは個々の NC ブロックを使用する前には、必ずそれらを調整してください。
以下に応じて調整を行います。
- 工具
- 切断値
- 送り速度
- 安全な高さまたは安全な位置
- 機械特有の位置 (例:M91)
- プログラム呼出しのパス
一部の NC プログラムは機械キネマティクスに依存しています。このような NC プログラムは、最初のテストランの前にその機械キネマティクスに合わせてプログラムを調整してください。
さらに、実際のプログラムランの前にシミュレーションで NC プログラムをテストしてください。
プログラムをテストすることで、ソフトウェアオプションや有効な機械キネマティクス、現在の機械構成で、その NC プログラムが使用可能かどうかを確認できます。
11 L C+0 R0 F5000 | :リミットスイッチ –80°と 80° |
12 L C+320 | :目標位置 –40° |
コントローラはモジュロ軸をアクティブなリミットスイッチ間で、320°と同じ値の位置 –40°に位置決めします。
ユーザーマニュアルに含まれている NC プログラムは、あくまで解決のヒントです。機械で NC プログラムまたは個々の NC ブロックを使用する前には、必ずそれらを調整してください。
以下に応じて調整を行います。
- 工具
- 切断値
- 送り速度
- 安全な高さまたは安全な位置
- 機械特有の位置 (例:M91)
- プログラム呼出しのパス
一部の NC プログラムは機械キネマティクスに依存しています。このような NC プログラムは、最初のテストランの前にその機械キネマティクスに合わせてプログラムを調整してください。
さらに、実際のプログラムランの前にシミュレーションで NC プログラムをテストしてください。
プログラムをテストすることで、ソフトウェアオプションや有効な機械キネマティクス、現在の機械構成で、その NC プログラムが使用可能かどうかを確認できます。
11 L C-100 R0 F5000 | :リミットスイッチ –90°と 90° |
12 L IC+15 | :目標位置 –85° |
目標位置が許容範囲内にあるため、コントローラは移動動作を実行します。コントローラは近くにあるリミットスイッチの方向に軸を位置決めします。
ユーザーマニュアルに含まれている NC プログラムは、あくまで解決のヒントです。機械で NC プログラムまたは個々の NC ブロックを使用する前には、必ずそれらを調整してください。
以下に応じて調整を行います。
- 工具
- 切断値
- 送り速度
- 安全な高さまたは安全な位置
- 機械特有の位置 (例:M91)
- プログラム呼出しのパス
一部の NC プログラムは機械キネマティクスに依存しています。このような NC プログラムは、最初のテストランの前にその機械キネマティクスに合わせてプログラムを調整してください。
さらに、実際のプログラムランの前にシミュレーションで NC プログラムをテストしてください。
プログラムをテストすることで、ソフトウェアオプションや有効な機械キネマティクス、現在の機械構成で、その NC プログラムが使用可能かどうかを確認できます。
11 L C-100 R0 F5000 | :リミットスイッチ –90°と 90° |
12 L IC-15 | :エラーメッセージ |
目標位置が許容範囲外にあるため、コントローラはエラーメッセージを出力します。
ユーザーマニュアルに含まれている NC プログラムは、あくまで解決のヒントです。機械で NC プログラムまたは個々の NC ブロックを使用する前には、必ずそれらを調整してください。
以下に応じて調整を行います。
- 工具
- 切断値
- 送り速度
- 安全な高さまたは安全な位置
- 機械特有の位置 (例:M91)
- プログラム呼出しのパス
一部の NC プログラムは機械キネマティクスに依存しています。このような NC プログラムは、最初のテストランの前にその機械キネマティクスに合わせてプログラムを調整してください。
さらに、実際のプログラムランの前にシミュレーションで NC プログラムをテストしてください。
プログラムをテストすることで、ソフトウェアオプションや有効な機械キネマティクス、現在の機械構成で、その NC プログラムが使用可能かどうかを確認できます。
11 L C+180 R0 F5000 | :リミットスイッチ –90°と 90° |
12 L C-360 | :目標位置 0°:720°などの 360°の倍数でも該当 |
ユーザーマニュアルに含まれている NC プログラムは、あくまで解決のヒントです。機械で NC プログラムまたは個々の NC ブロックを使用する前には、必ずそれらを調整してください。
以下に応じて調整を行います。
- 工具
- 切断値
- 送り速度
- 安全な高さまたは安全な位置
- 機械特有の位置 (例:M91)
- プログラム呼出しのパス
一部の NC プログラムは機械キネマティクスに依存しています。このような NC プログラムは、最初のテストランの前にその機械キネマティクスに合わせてプログラムを調整してください。
さらに、実際のプログラムランの前にシミュレーションで NC プログラムをテストしてください。
プログラムをテストすることで、ソフトウェアオプションや有効な機械キネマティクス、現在の機械構成で、その NC プログラムが使用可能かどうかを確認できます。
11 L C+180 R0 F5000 | :リミットスイッチ –90°と 90° |
12 L C+360 | :目標位置 360°:720°などの 360°の倍数でも該当 |
軸が禁止範囲のちょうど中央に位置する場合、両方のリミットスイッチまでの距離は同じです。この場合、コントローラは軸を両方向に移動させることができます。
許容範囲内で位置決めブロックから 2 つの同じ値の目標位置が生じた場合、コントローラは短い距離の方に位置決めします。両方の同じ値の目標位置が 180° 離れている場合、コントローラはプログラミングされた符号に従って動作方向を選択します。
定義
モジュロ軸
モジュロ軸は、エンコーダが 0°~359.9999°の値のみを出力する軸です。軸がスピンドルとして使用される場合、機械メーカーはこの軸をモジュロ軸として構成する必要があります。
ロールオーバー軸
ロールオーバー軸は、複数または任意の数の回転を実行できる回転軸です。機械メーカーはロールオーバー軸をモジュロ軸として構成する必要があります。
モジュロカウンティングシステム
モジュロカウンティングシステムを装備した回転軸の位置表示は 0°~359.9999°の間です。359.9999°の値を超えると、表示は再び 0°から始まります。
機能と機能パッケージ
動作管理 ADP
点の配分 | |
ADP を使用する比較と使用しない比較 |
CAM で生成された NC プログラムは、隣接する経路内にあり、分解能が不十分で点の密度が一定でない場合、送り速度の変動やワーク表面でのエラーの原因となることがあります。
Advanced Dynamic Prediction ADP 機能により、最大許容送り速度プロファイルの事前計算が拡張され、フライス加工時に関与する軸の動作管理が最適化されます。それによって、短時間の加工で高品質の表面が得られ、再加工の手間を削減できます。
ADP の最も重要な利点の一覧:
- 両方向のフライス加工で、前進経路および後退経路が対称的な送り動作を示す。
- 並列する工具経路が一定した送りプロセスを示す。
- CAM で生成される NC プログラムのよくある問題の悪影響が調整される、または軽減される。例:
- 短い階段状のステップ
- 大きな弦公差
- 大幅に丸められたブロック終点座標
- 困難な状況でも、コントローラが動的パラメータを厳密に維持する。
Dynamic Efficiency
機能パッケージ Dynamic Efficiency により、重切削と粗加工でのプロセス安全性を向上させ、それによって効率を向上させることができます。
Dynamic Efficiency には以下のソフトウェア機能があります:
- Active Chatter Control ACC (#45 / #2-31-1)
- Adaptive Feed Control AFC (#45 / #2-31-1)
- トロコイドフライス加工のためのサイクル (#167 / #1-02-1)
Dynamic Efficiency を使用すると、以下のメリットがあります:
- ACC、AFC、トロコイドフライス加工では時間当たりの生産量が高くなるため、加工時間が短縮されます。
- AFC により工具監視が可能になり、それによってプロセス安全性が向上します。
- ACC とトロコイドフライス加工により、工具の寿命が長くなります。
詳細については、オプションとアクセサリのパンフレットをご覧ください。
Dynamic Precision
機能パッケージ Dynamic Precision により、高い表面品質で迅速かつ精確な加工ができます。
Dynamic Precision には以下のソフトウェア機能があります:
- クロストーク補正 CTC (#141 / #2-20-1)
- Position Adaptive Control PAC (#142 / #2-21-1)
- Load Adaptive Control LAC (#143 / #2-22-1)
- Motion Adaptive Control MAC (#144 / #2-23-1)
- Machine Vibration Control MVC (#146 / #2-24-1)
これらの機能は大きな改善をもたらします。また、組み合わせて互いに補完させることもできます:
- CTC により、加速段階での精度が向上します。
- MVC により、表面の質が向上します。
- CTC および MVC により、加工の速度と精度が向上します。
- PAC により、輪郭の正確性が向上します。
- LAC は、負荷が変動するときでも精度を一定に保ちます。
- MAC は振動を低減し、早送りでの最大加速度を向上させます。
詳細については、オプションとアクセサリのパンフレットをご覧ください。