工具摩耗と工具負荷を監視する
用途
順応型送り速度制御 AFC を用いて、工具の摩耗や破損の有無を監視することができます。そのためには、工具マネージャの「AFC-OVLD1」あるいは「AFC-OVLD2」列を使用します。
旋削加工モード「 (#50 / #4-03-1)」 でも工具摩耗監視および工具負荷監視が提供されます。
関連項目
- 工具マネージャの AFC-OVLD1 および AFC-OVLD2 列
機能説明
AFC.TAB 列の FMIN および FMAX がそれぞれ値 100 % であると、順応型送り速度制御は無効状態ですが、切削に関する工具摩耗監視と工具負荷監視はそのままです。
工具の摩耗と工具の破損を同時に監視できます。工具表の「AFC_OVLD2」列に値が含まれる場合、「AFC_OVLD1」列は無視されます。
工具摩耗監視
工具表の AFC-OVLD1 列を、0 とは異なる値で定義することにより、切削に関する工具摩耗監視を有効にします。
過負荷反応は、AFC.TAB 列の OVLD に依存します。
切削に関する工具摩耗監視と併用した場合、 OVLD 列の選択オプション M、E および L のみが評価されるため、以下の反応が可能です。
- ポップアップウィンドウ
- 現在の工具のロック
- 補助工具への交換
工具負荷監視
工具表の AFC-OVLD2 列を、0 とは異なる値で定義することにより、切削に関する工具負荷監視 (工具破損点検) を有効にします。
過負荷反応としては、常に加工ストップが実行され、さらに現在の工具がロックされます。
旋削加工モードでは工具摩耗と工具破損の監視を行えます。
工具破損の結果、急に負荷が低下します。 負荷の低下も監視するには、SENS 列に 1 の値を入力してください。
例
「AFC-OVLD1」列と「AFC-OVLD2」列の入力が制御基準出力「AFC-LOAD」に付加的に作用します。
工具摩耗と工具負荷監視の入力例:
列 | 入力 |
---|---|
AFC-LOAD | 30 % |
AFC-OVLD1 | 5 % |
AFC-OVLD2 | 10 % |
この例では、5% と 10% がそれぞれ 30% に追加されます。
「AFC-OVLD1」列で値が定義されると、コントローラは工具摩耗を監視します。例えば、スピンドル出力が合計 35 % に達すると、定義された反応が実行されます。