BLK FORM ROTATION による回転対称のブランク
用途
BLK FORM ROTATION 機能を使用して回転対称のブランクを定義して、例えば、回転完了したシャフトで加工を正しくシミュレーションすることができます。
機能説明
回転対称のブランクの場合は、1 つの軸を回転軸として定義します。回転軸は、ブランクの輪郭記述で座標面を定義します (例:Z/X 面)。
- 回転軸 Z と副軸 X を持つブランクの輪郭
ブランク定義から輪郭記述を指定します。
輪郭はサブプログラムまたは別の NC プログラムでプログラミングします。
ブランクのハーフカットを輪郭としてプログラミングします。ハーフカットの輪郭は回転軸を中心に回転します。
輪郭記述には以下の条件が適用されます:
- 平面上の座標のみを使用します
Z が回転軸の場合は、Z/X 面でブランクの輪郭をプログラミングします。その際、Z は主軸、X は副軸です。
- 始点では、常に平面の両方の座標をプログラミングします
- 常に閉じた輪郭をプログラミングします
- 副軸には正の値のみをプログラミングします
ワーク基準点は回転軸上にあります。ワーク基準点からブランクの輪郭の座標を定義します。
ワーク基準点はワークの表面上にある必要はなく、ワーク内でもかまいません。これにより、例えば許容値を定義できます。
円形の輪郭要素の正の回転方向は、常に主軸から副軸の方向になります (例:Z から X へ)。
入力
ユーザーマニュアルに含まれている NC プログラムは、あくまで解決のヒントです。機械で NC プログラムまたは個々の NC ブロックを使用する前には、必ずそれらを調整してください。
以下に応じて調整を行います。
- 工具
- 切断値
- 送り速度
- 安全な高さまたは安全な位置
- 機械特有の位置 (例:M91)
- プログラム呼出しのパス
一部の NC プログラムは機械キネマティクスに依存しています。このような NC プログラムは、最初のテストランの前にその機械キネマティクスに合わせてプログラムを調整してください。
さらに、実際のプログラムランの前にシミュレーションで NC プログラムをテストしてください。
プログラムをテストすることで、ソフトウェアオプションや有効な機械キネマティクス、現在の機械構成で、その NC プログラムが使用可能かどうかを確認できます。
1 BLK FORM ROTATION Z DIM_D LBL "BLANK" | :回転軸 Z の回転対称ブランク |
* - ... | |
11 M30 | |
12 LBL "BLANK" | :サブプログラムの開始 |
13 L X+0 Z+0 | :輪郭始点 |
14 L X+35 | :正の副軸方向の座標 |
15 L Z-15 | |
16 L X+50 | |
17 L Z-25 | |
18 CR X+50 Z-40 R+15 DR- | |
19 L Z-50 | |
20 L X+0 | |
21 L Z+0 | :輪郭終点が輪郭始点と同じ |
22 LBL 0 | :サブプログラムの終了 |
* - ... |
この機能には、次のように移動します:
NC機能を挿入 特殊機能 プログラムの既定値 ワークブランクの定義(BLK FORM) BLK FORM ROTATION
NC 機能には以下の構文要素が含まれます。
構文要素 | 意味 |
---|---|
BLK FORM ROTATION | 回転対称のブランク用の構文のオープナー |
Z、X または Y | 回転軸 回転軸は、輪郭記述のための座標面を定義します。 |
DIM_R または DIM_D | 輪郭記述の副軸値を半径または直径として解釈する |
LBL または FILE | 輪郭サブプログラムの名前または番号、あるいは別の NC プログラムのパス |
注意事項
- 輪郭記述をインクリメンタル値でプログラミングすると、DIM_R または DIM_D のどちらが選択されているかに関係なく、値は半径として解釈されます。
- ソフトウェアオプション CAD Import (#42 / #1-03-1) で、CAD ファイルから輪郭を適用して、サブプログラムまたは別の NC プログラムに保存することができます。