サイクル 1000 DEFINE RECIP.STROKE (#156 / #4-04-1)

ISO プログラミング

G1000

使用

 
Machine

機械のマニュアルを参照してください。

この機能は、機械メーカーが使用可能にして、調整する必要があります。

サイクル 1000 DEFINE RECIP.STROKE により、工具軸上でのレシプロストロークを定義して開始します。この動作は、重なった動作として実行されます。そのため、レシプロストロークと平行して、レシプロストロークを行う軸によっても任意の位置決めブロックを実行することが可能です。レシプロストロークを開始した後、輪郭を呼び出して研削します。

  • Q10040 で定義すると、往復ストロークは行われません。その場合、サイクルが定義されただけです。必要に応じて、後の時点でサイクル 1001 START RECIP.STROKE を呼び出して、往復ストロークを開始します。
  • Q10041 で定義すると、往復ストロークが現在位置で開始します。Q1002 に応じて、最初のストロークが、正方向または負方向に行われます。この往復動作は、プログラミングされた動作 (X、Y、Z) に重なります。

次の座標系で往復ストロークをプログラミングできます:

  • 入力座標系 I-CS
  • 工具座標系 T-CS

入力座標系 I-CS を選択すると、特殊なアプリケーション向けに往復ストロークを任意の方向にプログラミングできます。

工具座標系 T-CS を選択すると、工具軸で往復動作が重なります。これを行うには、Q1060Q1062 を 0 で定義する必要があります。

以下のサイクルは、往復ストロークとともに工具座標系 T-CS で呼び出すことができます:

  • サイクル 24 SIDE FINISHING
  • サイクル 25 CONTOUR TRAIN
  • サイクル 25x ポケット/スタッド/スロット
  • サイクル 276 THREE-D CONT. TRAIN
  • サイクル 274 OCM FINISHING SIDE
  • サイクル 1025 GRINDING CONTOUR
 
Tip
  • レシプロストロークの最中、ブロックスキャンはサポートされません。
  • 開始された NC プログラムで往復ストロークが有効になっている間、 操作モード「手動」の「MDI」アプリケーションに切り替えることはできません。

注意事項

 
Machine

機械のマニュアルを参照してください。

機械メーカーは、往復動作のオーバーライドを変更できます。

 
注意事項
衝突の危険に注意!
動的衝突監視 DCM は、往復ストロークによって発生する衝突を検出しません。衝突の危険があります!
  1. NC プログラムを慎重に進入させます
  • このサイクルは、加工モード FUNCTION MODE MILL でのみ実行可能です。
  • サイクル 1000 は DEF アクティブです。
  • 重なった動作のシミュレーションは、操作モードプログラム実行」および「単一ブロック」モードで表示できます。
  • レシプロストロークは、必要な間に限り有効状態にします。動作は、M30 またはサイクル 1002 STOP RECIP.STROKE を利用して終了させます。STOP または M0 は、レシプロストロークを終了させません。
  • レシプロストロークは、傾斜した加工面で開始できます。ただし、レシプロストロークが実行中の間は面を変更できません。
  • 重なった往復動作は、フライス加工工具でも使用できます。

サイクルパラメータ

補助図

パラメータ

Q1000 レシプロストロークの長さは?

往復動作の長さ (mm)

入力:0...9999.9999

Q1001 レシプロの送り速度は?

往復ストロークの速度 (mm/min)。

入力:0...999999

Q1002 レシプロのタイプは?

開始位置の定義。これにより、最初の往復ストロークの方向が決まります:

0:現在位置はストローク中央です。研削工具がまず半ストロークだけ負方向に移動してから正方向へと往復ストロークを続行します

-1:現在位置はストローク上限です。最初のストロークで研削工具が負方向に移動します

+1:現在位置はストローク下限です。最初のストロークで研削工具が正方向に移動します

入力:-10+1

Q1004 レシプロストロークを開始しますか?

このサイクルの有効範囲の定義:

0:往復ストロークは定義されているだけで、場合によっては後で開始されます

+1:往復ストロークが定義されていて、現在位置で開始されます

入力:01

Q1003 レシプロストローク(0=I-CS/1=T-CS)? (オプション)

往復ストロークが作用する座標系の選択。

0:入力座標系 I-CS

+1:工具座標系 T-CS

入力:01

Q1060 ストロークのXコンポーネント? (オプション)

往復ストロークの方向を定義するためのベクトルの X コンポーネント。パラメータは Q1003 で選択された座標系で作用します。

入力:–1...1

Q1061 ストロークのYコンポーネント? (オプション)

往復ストロークの方向を定義するためのベクトルの Y コンポーネント。パラメータは Q1003 で選択された座標系で作用します。

入力:–1...1

Q1062 ストロークのZコンポーネント? (オプション)

往復ストロークの方向を定義するためのベクトルの Z コンポーネント。パラメータは Q1003 で選択された座標系で作用します。

入力:–1...1

ユーザーマニュアルに含まれている NC プログラムは、あくまで解決のヒントです。機械で NC プログラムまたは個々の NC ブロックを使用する前には、必ずそれらを調整してください。

以下に応じて調整を行います。

  • 工具
  • 切断値
  • 送り速度
  • 安全な高さまたは安全な位置
  • 機械特有の位置 (例:M91)
  • プログラム呼出しのパス

一部の NC プログラムは機械キネマティクスに依存しています。このような NC プログラムは、最初のテストランの前にその機械キネマティクスに合わせてプログラムを調整してください。

さらに、実際のプログラムランの前にシミュレーションで NC プログラムをテストしてください。

 
Tip

プログラムをテストすることで、ソフトウェアオプションや有効な機械キネマティクス、現在の機械構成で、その NC プログラムが使用可能かどうかを確認できます。

11 CYCL DEF 1000 DEFINE RECIP.STROKE ~

Q1000=+0

;RECIPROCATING STROKE ~

Q1001=+999

;RECIP. FEED RATE ~

Q1002=+1

;RECIPROCATION TYPE ~

Q1004=+0

;START RECIP. STROKE

Q1003=+1

;RECIPROCATING STROKE

Q1060=+0

;X COMPONENT

Q1061=+0

;Y COMPONENT

Q1062=+1

;Z COMPONENT