MDI」アプリケーション

用途

MDI」アプリケーションでは、PLANE RESET のような NC プログラムのコンテキストがなくても、個々の NC ブロックを処理することができます。NC スタートキーを押すと、コントローラは NC ブロックを個々に処理します。

段階的に NC プログラムを作成することもできます。コントローラはモーダルに作用するプログラム情報を記録します。

機能説明

mm の測定単位でプログラミングする場合、コントローラはデフォルトで NC プログラム $mdi.h を使用します。インチの測定単位でプログラミングする場合は、NC プログラム $mdi_inch.h を使用します。

MDI」アプリケーションの作業エリア「プログラム

MDI」アプリケーションには以下の作業エリアがあります:

アイコンとボタン

MDI」アプリケーションのツールバーには以下のボタンがあります:

アイコンまたはボタン

意味

実行カーソル

実行カーソルは、どの NC ブロックが現在処理されているのか、または処理用にマークされているのかを示します。

Klartextプログラミング

このスイッチが有効な場合、ダイアログで編集します。このスイッチが無効な場合は、テキストモードで編集します。

編集方法

NC機能を 挿入

NC機能を挿入」ウィンドウが開きます。

「NC-Funktion einfügen」ウィンドウのエリア

Q情報

現在値と変数の説明を確認および編集できる「Qパラメータリスト」ウィンドウが開きます。

「Qパラメータリスト」ウィンドウ

GOTO ブロック番号

NC ブロックを、前の NC ブロックを考慮することなく処理用にマークします。

GOTO 機能

/ スキップブロックのオフ/オン

NC ブロック/ で非表示にします。

/ で非表示にした NC ブロックは、「スキップブロック」スイッチが有効な場合はプログラムラン中に処理されません。

NC ブロックの非表示

スキップブロック

このスイッチが有効な場合、/ で非表示にされている NC ブロックは処理されません。

NC ブロックの非表示

このスイッチが有効な場合、スキップする NC ブロックがグレーアウトされます。

NC プログラムの表示

; コメントのオフ/オン

現在の NC ブロックの前で ; を追加または削除します。NC ブロック; で始まる場合、それはコメントです。

コメントの挿入

F LIMIT

送り速度制限を有効にし、値を定義します。

送り速度制限 F LIMIT

ACC

このスイッチが有効な場合、アクティブチャタリング制御 ACC (#145 / #2-30-1) が有効になります。

アクティブチャタリング制御 ACC (#145 / #2-30-1)

工具の格納

NC プログラムがねじ切りサイクル中に停止すると、工具を退避させることができます。

NC プログラム停止時の退避

編集

コンテキストメニューが開きます。

コンテキストメニュー

工具

操作モード「」で「工具管理」アプリケーションが開きます。

工具管理

内部停止

例えば、NC プログラムがエラーまたは停止によって中断された場合、このボタンが表示されます。

このボタンでプログラムランを中断します。

プログラムランの中断、停止、キャンセル

プログラムを リセット

内部停止」を選択すると、このボタンが表示されます。

コントローラは、モーダルに作用するプログラム情報およびプログラムランタイムをリセットします。

モーダルに作用するプログラム情報

MDI」アプリケーションでは NC ブロックを常に「単一ブロック」モードで処理します。コントローラが NC ブロックを処理し終えると、プログラムランが中断されたとみなされます。

プログラムランの中断、停止、キャンセル

コントローラは連続して処理されたすべての NC ブロックのブロック番号を緑でマークします。

コントローラはこの状態で以下のデータを保存します:

  • 最後に呼び出された工具
  • アクティブな座標変換 (例えばゼロ点シフト、回転、鏡映)
  • 最後に定義した円中心点の座標

注意事項

 
注意事項
衝突の危険に注意!
特定の手動の介入によりモーダルに作用するプログラム情報が失われ、それに伴ってコンテキスト関連も失われます。コンテキスト関連が失われると、予期しない、望ましくない動作が行われることがあります。以下の加工の際に衝突のおそれがあります。
  1. 次のような介入を控えてください:
    • 別の NC ブロックへのカーソルの移動
    • 別の NC ブロックへのジャンプ命令 GOTO
    • NC ブロックの編集
    • Qパラメータリスト」ウィンドウのによる変数値の変更
    • 操作モードの切替え
  2. 必要な NC ブロックを繰り返してコンテキスト関連を復元してください
  • MDI」アプリケーションでは NC プログラムを段階的に作成して処理することができます。続けて「名前を付けて保存:」機能で現在の内容を別のファイル名で保存できます。
  • 以下の機能は「MDI」アプリケーションにはありません:
    • PGM CALL による NC プログラムの呼出し
    • 作業エリア「シミュレーション」でのプログラムテスト
    • 中断されたプログラムランでの「手動 トラバース」機能と「アプローチ 位置」機能
    • 機能ブロックスキャン
  • 実行カーソルは常に前景に表示されます。実行カーソルは他のアイコンに重なったり、隠れたりする場合があります。