サイクル 430 MEAS. BOLT HOLE CIRC

ISO プログラミング

G430

用途

タッチプローブサイクル 430 は 3 つのドリル穴の測定によって穴円の中心点と直径を算出します。サイクル内で、適した公差値を定義すると、コントローラは目標値と実際値の比較を行い、偏差を Q パラメータに保存します。

サイクルシーケンス

  1. ポジショニングロジックを使用して、タッチプローブが最初のドリル穴 1 の入力された中心点に位置決めされます。
  2. ポジショニングロジック

  3. 続いて、タッチプローブは入力された測定高さに移動し、4 回のプロービングで最初のドリル穴中心点を検出します。
  4. 次に、タッチプローブは安全な高さに戻り、2 番目のドリル穴 2 の入力された中心点に位置決めされます。
  5. タッチプローブは入力された測定高さに移動し、4 回のプロービングで 2 番目のドリル穴中心点を検出します。
  6. 次に、タッチプローブは安全な高さに戻り、3 番目のドリル穴 3 の入力された中心点に位置決めされます。
  7. タッチプローブは入力された測定高さに移動し、4 回のプロービングで 3 番目のドリル穴中心点を検出します。
  8. 最後に、コントローラがタッチプローブを安全な高さに戻し、実際値と偏差を次の Q パラメータに保存します:

Q パラメータ
番号

意味

Q151

主軸中心の実際値

Q152

副軸中心の実際値

Q153

穴円直径の実際値

Q161

主軸中心の偏差

Q162

副軸中心の偏差

Q163

穴円直径の偏差

注意事項

  • このサイクルは、加工モード FUNCTION MODE MILL でのみ実行可能です。
  • サイクル 430 は破損モニタリングのみを実行し、自動工具補正は行いません。
  • コントローラは有効な基本回転をサイクル開始時にリセットします。

プログラミングの注意事項

  • サイクル定義の前に、タッチプローブ軸を定義するために工具呼出しをプログラミングしておく必要があります。

サイクルパラメータ

補助図

パラメータ

Q273 第1軸の中央(目標値)?

加工面の主軸上での穴円の中心 (目標値)。 この値は絶対値です。

入力:-99999.9999...+99999.9999

Q274 第2軸の中央(目標値)?

加工面の副軸上での穴円の中心 (目標値)。 この値は絶対値です。

入力:-99999.9999...+99999.9999

Q262 規定-直径?

ドリル穴の直径を入力します。

入力:0...99999.9999

Q291 第1ドリル穴の極座標角度?

加工面上の 1 番目のドリル穴中心点の極座標角度。 この値は絶対値です。

入力:–360.000...+360.000

Q292 第2ドリル穴の極座標角度?

加工面上の 2 番目のドリル穴中心点の極座標角度。 この値は絶対値です。

入力:–360.000...+360.000

Q293 第3ドリル穴の極座標角度?

加工面上の 3 番目のドリル穴中心点の極座標角度。 この値は絶対値です。

入力:–360.000...+360.000

Q261 プローブ軸上の測定高さ?

測定が行われるタッチプローブ軸上の球中心の座標。 この値は絶対値です。

入力:-99999.9999...+99999.9999

Q260 安全高さ?

タッチプローブとワークピース (クランプ装置) との衝突が生じない工具軸上の座標。 この値は絶対値です。

入力:-99999.9999...+99999.9999 または PREDEF

Q288 最大寸法?

最大許容穴円直径

入力:0...99999.9999

Q289 ドリル穴の最小寸法?

最小許容穴円直径

入力:0...99999.9999

Q279 第1軸中央の公差?

加工面の主軸上での許容位置偏差。

入力:0...99999.9999

Q280 第2軸中央の公差?

加工面の副軸上での許容位置偏差。

入力:0...99999.9999

Q281 測定プロトコル (0/1/2)?

測定プロトコルを作成するかを指定します:

0:測定プロトコルを作成しない

1:測定プロトコルを作成する:関連の NC プログラムが保存されているフォルダにプロトコルファイル TCHPR430.TXT が保存されます

2:プログラムランが中断され、測定プロトコルがコントローラ画面に出力されます。NC プログラムNC スタートで続行します

入力:012

Q309 公差エラー時のプログラム停止?

公差範囲を超えた場合にプログラムランを中断し、エラーメッセージを出力させるかを指定します:

0:プログラムランを中断せず、エラーメッセージを出力しません

1:プログラムランを中断し、エラーメッセージを出力します

入力:01

Q330 モニタリング用工具番号?

工具モニタリングを実行するかを指定します:

0:モニタリングは無効

>0:加工を行った工具の番号または名前。アクションバーの選択機能で工具表から直接工具を適用することができます。

入力:0...99999.9 または最大 255 文字

工具の監視

ユーザーマニュアルに含まれている NC プログラムは、あくまで解決のヒントです。機械で NC プログラムまたは個々の NC ブロックを使用する前には、必ずそれらを調整してください。

以下に応じて調整を行います。

  • 工具
  • 切断値
  • 送り速度
  • 安全な高さまたは安全な位置
  • 機械特有の位置 (例:M91)
  • プログラム呼出しのパス

一部の NC プログラムは機械キネマティクスに依存しています。このような NC プログラムは、最初のテストランの前にその機械キネマティクスに合わせてプログラムを調整してください。

さらに、実際のプログラムランの前にシミュレーションで NC プログラムをテストしてください。

 
Tip

プログラムをテストすることで、ソフトウェアオプションや有効な機械キネマティクス、現在の機械構成で、その NC プログラムが使用可能かどうかを確認できます。

11 TCH PROBE 430 MEAS. BOLT HOLE CIRC ~

Q273=+50

;CENTER IN 1ST AXIS ~

Q274=+50

;CENTER IN 2ND AXIS ~

Q262=+80

;NOMINAL DIAMETER ~

Q291=+0

;ANGLE OF 1ST HOLE ~

Q292=+90

;ANGLE OF 2ND HOLE ~

Q293=+180

;ANGLE OF 3RD HOLE ~

Q261=-5

;MEASURING HEIGHT ~

Q260=+10

;CLEARANCE HEIGHT ~

Q288=+80.1

;MAXIMUM LIMIT ~

Q289=+79.9

;MINIMUM LIMIT ~

Q279=+0.15

;TOLERANCE 1ST CENTER ~

Q280=+0.15

;TOLERANCE 2ND CENTER ~

Q281=+1

;MEASURING LOG ~

Q309=+0

;PGM STOP TOLERANCE ~

Q330=+0

;TOOL