工具表 tool.t
機能説明
工具表は、ファイル名が tool.t で、TNC:\table フォルダに保存されていなければなりません。
工具表 tool.t のパラメータ
工具表 tool.t には以下のパラメータが含まれます:
パラメータ | 意味 |
---|---|
T | 工具番号? 工具表の行番号 例えば工具呼出しのために、工具番号を使って各工具を一意に識別することができます。 ドットの後にインデックスを指定することができます。 このパラメータは技術に関係なくすべての工具に適用されます。 入力:0.0...32767.9 |
NAME | 工具名? 例えば工具呼出しのために、工具名を使って工具を識別することができます。 ドットの後にインデックスを指定することができます。 このパラメータは技術に関係なくすべての工具に適用されます。 入力:テキスト幅 32 |
L | |
R | |
R2 | 工具半径 2? 3D 半径補正、グラフィック表示および衝突監視 (ボールノーズカッターやトーラスカッターなど) 用に工具を正確に定義するためのコーナー半径。 入力:-99999.9999...+99999.9999 |
DL | 工具長さ 特大? タッチプローブサイクルに関連する補正値としての工具長さのデルタ値。ワークピースの測定後に補正が自動的に入力されます。 パラメータ L に加算 入力:-999.9999...+999.9999 |
DR | 工具半径 特大? タッチプローブサイクルに関連する補正値としての工具半径のデルタ値。ワークピースの測定後に補正が自動的に入力されます。 パラメータ R に加算 入力:-999.9999...+999.9999 |
DR2 | 工具半径 特大 2? タッチプローブサイクルに関連する補正値としての工具半径 2 のデルタ値。ワークピースの測定後に補正が自動的に入力されます。 パラメータ R2 に加算 入力:-999.9999...+999.9999 |
TL | 工具がロックされていますか? 加工用の工具が承認またはロックされている:
最高工具寿命 TIME1、最高工具寿命 2 TIME2 を超えた後、または自動工具測定用パラメータの 1 つを超えた後に、工具がロックされます。 このパラメータは技術に関係なくすべての工具に適用されます。 選択ウィンドウを使った選択 入力:値なし、L |
RT | 交換工具? 補助工具の番号 使用できない工具またはロックされている工具が TOOL CALL で呼び出されると、補助工具に切り替わります。 M101 が有効になっていて、現在の工具寿命 CUR_TIME が値 TIME2 を超えた場合、工具がロックされ、適切な位置で補助工具に切り替わります。 その補助工具が使用できないかロックされている場合は、補助工具の補助工具に切り替わります。 ドットの後にインデックスを指定することができます。 値 0 を指定すると、補助工具は使用されません。 このパラメータは技術に関係なくすべての工具に適用されます。 選択ウィンドウを使った選択 入力:0.0...32767.9 |
TIME1 | 最高工具寿命? 工具の最高工具寿命 (分) 現在の工具寿命 CUR_TIME が値 TIME1 を超えた場合、工具がロックされ、次回の工具呼出し時にエラーメッセージが表示されます。 この動作は機械によって異なります。 機械のマニュアルを参照してください。 このパラメータは技術に関係なくすべての工具に適用されます。 入力:0...99999 |
TIME2 | TOOL CALLでの最高工具寿命? 工具の最高工具寿命 2 (分) 以下の場合に、補助工具に切り替わります:
この動作は機械によって異なります。 機械のマニュアルを参照してください。 このパラメータは技術に関係なくすべての工具に適用されます。 入力:0...99999 |
CUR_TIME | 現在の工具寿命? 現在の工具寿命は、工具がかみ合っている時間に一致します。スピンドルがオンになり、コントローラが加工送り速度で移動するとすぐに工具はかみ合います。コントローラはこの時間を自動でカウントし、現在の工具寿命を分単位で入力します。 プログラムラン中、例えば切削プレートの交換後に、有効な工具の寿命を編集することができます。コントローラは寿命の監視用にこの値を直接適用します。 コントローラは、NC プログラムの処理中に周期的に、および工具呼出し時、プログラム終了時に値を更新します。 このパラメータは技術に関係なくすべての工具に適用されます。 入力:0...99999.99 |
TYP | |
DB_ID | セントラル工具管理用ID データベース ID を使用して、例えばクライアントアプリケーションを使って工具管理システム内で工具を識別することができます。 ハイデンハインでは、インデックス付きの工具の場合はデータベース ID をメインの工具に割り当てることを推奨しています。 このパラメータは技術に関係なくすべての工具に適用されます。 入力:テキスト幅 40 |
DOC | 工具説明? このパラメータは技術に関係なくすべての工具に適用されます。 入力:テキスト幅 32 |
PLC | PLC 状態? PLC 用の工具情報 機械のマニュアルを参照してください。 このパラメータは技術に関係なくすべての工具に適用されます。 入力:%00000000...%11111111 |
LCUTS | 工具軸でのバイト長さ? グラフィック表示、サイクル内での自動計算および衝突監視用に工具を正確に定義するための切刃長さ。 入力:-99999.9999...+99999.9999 |
LU | ツールの使用可能長さ グラフィック表示、サイクル内での自動計算および衝突監視 (自由研削のエンドミルなど) 用に工具を正確に定義するための工具の使用可能長さ。 入力:0...999.9999 |
RN | ツールのネック半径? グラフィック表示および衝突監視 (自由研削のエンドミルまたは側フライスなど) 用に工具を正確に定義するためのネック半径。 使用可能長さ LU が切刃長さ LCUTS よりも長い場合にのみ、工具はネック半径 RN を持つことができます。 入力:0...999.9999 |
R_TIP | 先端の半径 グラフィック表示、サイクル内での自動計算、衝突監視 (皿穴工具など) 用に工具を正確に定義するための工具先端の半径。 入力:0...999.9999 |
ANGLE | 最高液侵角度? サイクルにおける往復プランジ動作用の工具の最大プランジ角度。 入力:–360.00...+360.00 |
CUT | 歯数? 自動工具測定または切削データ計算用の工具の刃数。 このパラメータは技術に関係なく以下の工具に適用されます:
入力:0...99 |
TMAT | |
CUTDATA | |
LTOL | 摩耗耐性: 長さ? 自動工具測定用の摩耗検出時の工具長さの許容偏差。 入力値を超える場合には、コントローラがパラメータ TL の工具をロックします。 このパラメータは技術に関係なく以下の工具に適用されます:
入力:0.0000...5.0000 |
RTOL | 摩耗耐性: 半径? 自動工具測定用の摩耗検出時の工具半径の許容偏差。 入力値を超える場合には、コントローラがパラメータ TL の工具をロックします。 このパラメータは技術に関係なく以下の工具に適用されます:
入力:0.0000...5.0000 |
R2TOL | 磨耗公差: 半径 2? 自動工具測定用の摩耗検出時の工具半径 2 の許容偏差。 入力値を超える場合には、コントローラがパラメータ TL の工具をロックします。 このパラメータは技術に関係なく以下の工具に適用されます:
入力:0...9.9999 |
DIRECT | 切削方向? グラフィック表示、自動工具測定、移動動作の計算用に工具を正確に定義するための切削方向。 フライス工具の場合、工具が切削する際の工具スピンドルの回転方向を入力します。
旋削工具の場合、工具が旋削中心の前にあるときのワークスピンドルの回転方向を入力します。 工具の向きを調整し、工具座標系 T-CS の Y+ の方向を向いて観察します。
入力:–、+ |
R-OFFS | 工具オフセット: 半径? 長さ測定時の工具の位置、自動工具測定用の工具タッチプローブの中心と工具中心間のオフセット。 このパラメータは技術に関係なく以下の工具に適用されます:
入力:-99999.9999...+99999.9999 |
L-OFFS | 工具オフセット: 長さ? 半径測定時の工具の位置、自動工具測定用の工具タッチプローブの上端と工具先端間の間隔。 機械パラメータ offsetToolAxis (No. 122707) に加算 このパラメータは技術に関係なく以下の工具に適用されます:
入力:-99999.9999...+99999.9999 |
LBREAK | 破損耐性: 長さ? 自動工具測定用の破損検出時の工具長さの許容偏差。 入力値を超える場合には、コントローラがパラメータ TL の工具をロックします。 このパラメータは技術に関係なく以下の工具に適用されます:
入力:0.0000...9.0000 |
RBREAK | 破損耐性: 半径? 自動工具測定用の破損検出時の工具半径の許容偏差。 入力値を超える場合には、コントローラがパラメータ TL の工具をロックします。 このパラメータは技術に関係なく以下の工具に適用されます:
入力:0.0000...9.0000 |
NMAX | 最高速度 [rpm] プログラミングされた値用のスピンドル回転数の制限 (ポテンショメータによる制御を含む)。 入力:0...999999 |
LIFTOFF | 退避が許されていますか? M148 または FUNCTION LIFTOFF が有効な場合に工具の自動退避を許可します:
M148 を使用して NC ストップ時または停電時に自動的にリフトオフする 工具を FUNCTION LIFTOFF で自動的にリフトオフする 選択ウィンドウを使った選択 入力:Y、N |
TP_NO | |
T-ANGLE | ポイント角度 グラフィック表示、サイクル内での自動計算および衝突監視 (ドリル工具など) 用に工具を正確に定義するための工具の先端角度。 入力:-180...+180 |
PITCH | |
AFC | 規則方策 表 AFC.tab からの順応型送り速度制御 AFC (#45 / #2-31-1) のための制御戦略 選択ウィンドウを使った選択 入力:テキスト幅 10 |
AFC-LOAD | AFCの参照電力[%] AFC (#45 / #2-31-1) の工具に依存した制御基準出力。 百分率での入力は、スピンドルの定格出力を基準にしています。設定値が直ちに制御に利用されることで、ティーチインカットが省略されます。前もってティーチインカットで値を特定してください。 入力:1.0...100.0 |
AFC-OVLD1 | AFC過負荷ウォーミングレベル[%] AFC (#45 / #2-31-1) の切削に関する工具摩耗監視。 百分率での入力は、制御基準出力を基準にしています。値 0 は、監視機能をオフにします。空のフィールドには作用がありません。 入力:0.0...100.0 |
AFC-OVLD2 | AFC過負荷スイッチオフレベル[%] AFC (#45 / #2-31-1) の切削に関する工具摩耗監視。 百分率での入力は、制御基準出力を基準にしています。値 0 は、監視機能をオフにします。空のフィールドには作用がありません。 このパラメータに値が含まれている場合、パラメータ AFC-OVLD1 が無視されます。 入力:0.0...100.0 |
LAST_USE | ツール最終使用時の日付/時刻 工具が最後に使用された時点 コントローラは、NC プログラムの処理中に周期的に、および工具呼出し時、プログラム終了時に値を更新します。 このパラメータは技術に関係なくすべての工具に適用されます。 入力:テキスト幅 20 |
PTYP | ポケット表のための工具タイプ? ポケット表で評価する工具タイプ 機械のマニュアルを参照してください。 このパラメータは技術に関係なくすべての工具に適用されます。 入力:0...99 |
ACC | ACC はアクティブ? アクティブチャタリング制御 ACC (#145 / #2-30-1) を有効化または無効化します。
アクティブチャタリング制御 ACC (#145 / #2-30-1) 選択ウィンドウを使った選択 入力:Y、N |
KINEMATIC | 工具キャリア運動 グラフィック表示および衝突監視用に工具を正確に定義するための工具キャリアの割当て。 選択ウィンドウを使った選択 このパラメータは技術に関係なくすべての工具に適用されます。 |
TSHAPE | |
DR2TABLE | DR2の補正値テーブル かみ合い角度に応じた 3D 工具半径補正 (#92 / #2-02-1) のための補正値表 *.3dtc の割当て。これにより、コントローラはボールカッターの成形精度やタッチプローブの偏向動作などを補正することができます。 圧力角に応じた 3D 半径補正 (#92 / #2-02-1) 選択ウィンドウを使った選択 |
OVRTIME | 工具寿命を超過 工具をパラメータ TIME2 の指定寿命を超えて使用することが認められる時間 (分)。 このパラメータの機能は機械メーカーが定義します。 機械メーカーは、工具名の検索時にコントローラがパラメータを使用する方法を指定します。 機械のマニュアルを参照してください。 このパラメータは技術に関係なくすべての工具に適用されます。 入力:0...99 |
RCUTS | インデックス可能インサートの幅 グラフィック表示、サイクル内での自動計算および衝突監視 (インデックス可能インサートの場合など) 用に工具を正確に定義するための正面の切刃幅。 入力:0...99999.9999 |
注意事項
- 機械パラメータ unitOfMeasure (No. 101101) で測定単位をインチに定義します。工具表の測定単位はそれによって自動的には変更されません。
- 工具表をアーカイブする場合やシミュレーションに使用する場合は、対応するファイル拡張子を付けてファイルを他のファイル名で保存します。
- 工具マネージャのデルタ値は、シミュレーションでグラフィック表示されます。NC プログラムや補正表のデルタ値の場合、シミュレーションで変更されるのは工具の位置のみです。
- 一意の工具名を定義してください。
複数の工具に同じ工具名が定義されている場合、コントローラは次の順序で工具を検索します:
- スピンドル内の工具
- マガジン内の工具
- Machine
機械のマニュアルを参照してください。
複数のマガジンがある場合は、機械メーカーがマガジン内の工具の検索順序を指定することができます。
- 工具表で定義されているが、現在マガジン内にない工具
例えば工具マガジンに複数の使用可能な工具がある場合は、残り寿命が最も短い工具が取り付けられます。
- 機械メーカーは機械パラメータ offsetToolAxis (No. 122707) で、工具タッチプローブの上端と工具先端の間の間隔を定義します。
パラメータ L-OFFS は、この定義された間隔に追加的に作用します。
- 機械メーカーは機械パラメータ zeroCutToolMeasure (No. 122724) で、自動工具測定時にパラメータ R-OFFS を考慮するかどうかを定義します。
- 機械メーカーがオプションの機械パラメータ trackAsync (No. 122503) を使用して、プロービングの際にプリポジショニングでスピンドルを位置合わせするか定義します。これにより、自動プロービングプロセス時の時間を節約できます。さらに、スピンドルトラッキング速度での較正された L 字型スタイラスの中心オフセットが考慮されます。その結果、プローブ球の速度はプローブ早送りの最大値 FMAX となり、プロービング時の安全性が向上します。