サイクル 401 ROT OF 2 HOLES

ISO プログラミング

G401

用途

タッチプローブサイクル 401 は 2 つのドリル穴の中心点を検出します。続いてコントローラは、加工面の主軸とドリル穴中心点の接続線との間の角度を計算します。コントローラは基本回転機能を用いて算出した値を補正します。別の方法として、算出した傾き具合を回転テーブルの回転によって補正することもできます。

 
Tip

ハイデンハインでは、サイクル 401 ROT OF 2 HOLES の代わりに、機能的により優れたサイクル 1411 PROBING TWO CIRCLES の使用を推奨します。

サイクルシーケンス

  1. ポジショニングロジックを使用して、タッチプローブが最初のドリル穴 1 の入力された中心点に位置決めされます。
  2. ポジショニングロジック

  3. 続いて、タッチプローブは入力された測定高さに移動し、4 回のプロービングで最初のドリル穴中心点を検出します。
  4. 次に、タッチプローブは安全な高さに戻り、2 番目のドリル穴 2 の入力された中心点に位置決めされます。
  5. タッチプローブは入力された測定高さに移動し、4 回のプロービングで 2 番目のドリル穴中心点を検出します。
  6. 最後に、タッチプローブが安全な高さに戻り、算出した基本回転が実行されます。

注意事項

 
注意事項
衝突の危険に注意!
タッチプローブサイクル 400499 の実行時に、座標変換のためのサイクルがアクティブであってはなりません。衝突の危険があります!
  1. タッチプローブサイクルを使用する前に、次のサイクルをアクティブにしないでください:
    • サイクル 7 DATUM SHIFT
    • サイクル 8 MIRROR IMAGE
    • サイクル 10 ROTATION
    • サイクル 11 SCALING
    • サイクル 26 AXIS-SPEC. SCALING
  2. 座標変換を事前にリセットします
  • このサイクルは、加工モード FUNCTION MODE MILL でのみ実行可能です。
  • コントローラは有効な基本回転をサイクル開始時にリセットします。
  • 傾き具合を回転テーブルの回転によって補正する際は、コントローラは自動的に次の回転軸を使用します:
    • 工具軸 Z の場合は C
    • 工具軸 Y の場合は B
    • 工具軸 X の場合は A

プログラミングの注意事項

  • サイクル定義の前に、タッチプローブ軸を定義するために工具呼出しをプログラミングしておく必要があります。

サイクルパラメータ

補助図

パラメータ

Q268 穿孔 1: 第1軸の中央?

加工面の主軸上での最初のドリル穴の中心点。 この値は絶対値です。

入力:-99999.9999...+9999.9999

Q269 穿孔 1: 第2軸の中央?

加工面の副軸上での最初のドリル穴の中心点。 この値は絶対値です。

入力:-99999.9999...+99999.9999

Q270 穿孔 2: 第1軸の中央?

加工面の主軸上での 2 番目のドリル穴の中心点。 この値は絶対値です。

入力:-99999.9999...+99999.9999

Q271 穿孔 2: 第2軸の中央?

加工面の副軸上での 2 番目のドリル穴の中心点。 この値は絶対値です。

入力:-99999.9999...+99999.9999

Q261 プローブ軸上の測定高さ?

測定が行われるタッチプローブ軸上の球中心の座標。 この値は絶対値です。

入力:-99999.9999...+99999.9999

Q260 安全高さ?

タッチプローブとワークピース (クランプ装置) との衝突が生じない工具軸上の座標。 この値は絶対値です。

入力:-99999.9999...+99999.9999 または PREDEF

Q307 回転角度のプリセット値

測定する傾き具合が主軸ではなく任意の直線を基準とする場合は、基準となる直線の角度を入力します。コントローラはその後、基本回転のために、測定値と基準直線の角度との差を計算します。 この値は絶対値です。

入力:–360.000...+360.000

Q305 表内番号?

基準点表の行の番号を入力します。この行で各入力が行われます:

Q305 = 0:回転軸は基準点表の行 0 でゼロに設定されます。これにより、OFFSET 列に入力が行われます。(例:工具軸 Z で C_OFFS に入力が行われます)。さらに、現在有効な基準点の他のすべての値 (X、Y、Z 等) が基準点表の行 0 に適用されます。また、基準点が行 0 から有効化されます。

Q305 > 0:回転軸は、ここで指定された基準点表の行でゼロに設定されます。これにより、基準点表のそれぞれの OFFSET 列に入力が行われます。(例:工具軸 Z で C_OFFS に入力が行われます)。

Q305 は以下のパラメータによって異なります:

  • Q337 = 0 および同時に Q402 = 0:Q305 で指定された行で、基本回転が設定されます。(例:工具軸 Z で SPC 列に基本回転の入力が行われます)
  • Q337 = 0 および同時に Q402 = 1:パラメータ Q305 は無効です
  • Q337 = 1:パラメータ Q305 は上記の説明のように作用します

入力:0...99999

Q402 回転の設定/調整 (0/1)

測定された傾き具合を基本回転として設定するか、あるいは回転テーブルの回転によって調整するかを指定します:

0:基本回転を設定:ここでは基本回転が保存されます (例:工具軸 Z で SPC 列が使用されます)

1:回転テーブルを回転:基準点表の各 Offset 列に入力が行われ (例:工具軸 Z で C_Offs 列が使用されます)、さらに該当軸が回転します

入力:01

Q337 調整後、ゼロに設定?

調整後に各回転軸の位置表示を 0 に設定するかを指定します:

0:調整後に位置表示は 0 に設定されません

1:事前に Q402=1 を定義した場合は、調整後に位置表示が 0 に設定されます

入力:01

ユーザーマニュアルに含まれている NC プログラムは、あくまで解決のヒントです。機械で NC プログラムまたは個々の NC ブロックを使用する前には、必ずそれらを調整してください。

以下に応じて調整を行います。

  • 工具
  • 切断値
  • 送り速度
  • 安全な高さまたは安全な位置
  • 機械特有の位置 (例:M91)
  • プログラム呼出しのパス

一部の NC プログラムは機械キネマティクスに依存しています。このような NC プログラムは、最初のテストランの前にその機械キネマティクスに合わせてプログラムを調整してください。

さらに、実際のプログラムランの前にシミュレーションで NC プログラムをテストしてください。

 
Tip

プログラムをテストすることで、ソフトウェアオプションや有効な機械キネマティクス、現在の機械構成で、その NC プログラムが使用可能かどうかを確認できます。

11 TCH PROBE 401 ROT OF 2 HOLES ~

Q268=-37

;1ST CENTER 1ST AXIS ~

Q269=+12

;1ST CENTER 2ND AXIS ~

Q270=+75

;2ND CENTER 1ST AXIS ~

Q271=+20

;2ND CENTER 2ND AXIS ~

Q261=-5

;MEASURING HEIGHT ~

Q260=+20

;CLEARANCE HEIGHT ~

Q307=+0

;PRESET ROTATION ANG. ~

Q305=+0

;NUMBER IN TABLE ~

Q402=+0

;COMPENSATION ~

Q337=+0

;SET TO ZERO