FUNCTION S-PULSE でのパルスによる回転数
用途
機能 FUNCTION S-PULSE を使って、例えば一定の回転数 での旋削加工で機械の固有振動を避けるために、パルスによる回転数をプログラミングします。
機能説明
入力値 P-TIME を使って、パーセントで表した回転数の変化である入力値 SCALE と一緒に、振動の持続時間 (周期の長さ) を定義します。スピンドルの回転数は、規定値を中心として正弦波を描きます。
FROM-SPEED と TO-SPEED で、回転数の上限と下限を使ってパルスによる回転数範囲を定義します。この入力値はオプションです。パラメータを定義しない場合、この機能は回転数範囲全体に作用します。
FUNCTION S-PULSE RESET 機能を使って、片振りする回転数をリセットします。
パルスによる回転数が有効になっていると、作業エリア「位置」にアイコンが表示されます。
入力
ユーザーマニュアルに含まれている NC プログラムは、あくまで解決のヒントです。機械で NC プログラムまたは個々の NC ブロックを使用する前には、必ずそれらを調整してください。
以下に応じて調整を行います。
- 工具
- 切断値
- 送り速度
- 安全な高さまたは安全な位置
- 機械特有の位置 (例:M91)
- プログラム呼出しのパス
一部の NC プログラムは機械キネマティクスに依存しています。このような NC プログラムは、最初のテストランの前にその機械キネマティクスに合わせてプログラムを調整してください。
さらに、実際のプログラムランの前にシミュレーションで NC プログラムをテストしてください。
プログラムをテストすることで、ソフトウェアオプションや有効な機械キネマティクス、現在の機械構成で、その NC プログラムが使用可能かどうかを確認できます。
11 FUNCTION S-PULSE P-TIME10 SCALE5 FROM-SPEED4800 TO-SPEED5200 | ; 10 秒間に目標値の 5 % だけ、制限により回転数を変化させる |
NC 機能には以下の構文要素が含まれます。
構文要素 | 意味 |
---|---|
FUNCTION S-PULSE | パルスによる回転数のための構文のオープナー |
P-TIME または RESET | 振れの時間 (秒) を定義またはパルスによる回転数をリセット |
SCALE | 回転数変更 (%) P-TIME 選択でのみ |
FROM-SPEED | 回転数の下限、そこからパルスによる回転数が有効 P-TIME 選択でのみ オプションの構文要素 |
TO-SPEED | 回転数の上限、そこまでパルスによる回転数が有効 P-TIME 選択でのみ オプションの構文要素 |
注意事項
制御装置は、プログラムされた回転数の限界を決して超えません。機能 FUNCTION S-PULSE の正弦波曲線が最大回転数を再度越えるまで、回転数を維持します。