切削サイクル
工具のプリポジショニングは、サイクルの加工範囲に大きな影響を与え、それにより、加工時間にも影響を与えます。粗加工時のサイクルの開始点は、サイクル呼出し時の工具位置です。コントローラは切削する範囲を計算する際に開始点を考慮し、サイクルで設定された終点またはサイクルで設定された輪郭を考慮します。開始点が切削する範囲内にある場合、コントローラは工具をいくつかのサイクルで事前にセットアップ許容値の位置に位置決めします。
切削方向はサイクル 81x では回転軸に対して縦に、サイクル 82x では回転軸に対して横になります。サイクル 815 では、動作は輪郭に平行になります。
切削のサイクルで、粗加工、仕上加工、完全加工から加工方法を選択できます。
注意事項
注意事項
衝突の危険に注意!
切削サイクルは仕上げ加工する時に工具を自動的に開始点にポジショニングします。 接近方法は、サイクルを呼び出す時の工具の位置によって変わります。 ここで重要になるのは、サイクル呼出し時の工具が包絡輪郭の内側と外側のどちらにあるかという点です。 包絡輪郭とは、セットアップ許容値分だけ拡大してプログラミングされる輪郭を言います。 工具が包絡輪郭の内側にある場合には、サイクルは設定された送り速度で最短経路を通って、工具をスタート位置にポジショニングします。 それにより、輪郭を損傷するおそれがあります。
- 輪郭を損傷せずに開始点に接近できるように、工具をプリポジショニングしてください
- 工具が包絡輪郭の外側にある場合には、包絡輪郭までは早送りで、包絡輪郭の内側ではプログラムされた送り速度でポジショニングします。
- 切削サイクルで有効切刃長さ CUTLENGTH が監視されます。旋削サイクルでプログラミングされた切削深さが工具表で定義されている刃長より長い場合、警告が出力されます。この場合、加工サイクルでの切削深さは自動的に減少されます。