切削量計算

用途

切削データ計算機を使って、加工プロセスの回転数と送り速度を計算できます。算出した値は、NC プログラムで開いた送り速度ダイアログまたは回転数ダイアログに取り込めます。

OCM サイクル (#167 / #1-02-1) の場合、OCM切削データ計算機が提供されます。

OCM 切削データ計算機 (#167 / #1-02-1)

条件

  • フライス加工モード FUNCTION MODE MILL

機能説明

切削量計算」ウィンドウ

切削データ計算機の左側にデータを入力します。右側に計算結果が表示されます。

工具マネージャで定義された工具を選択すると、工具直径と刃数が自動的に適用されます。

次のように回転数を計算できます:

  • 切削速度 VC (m/min)
  • スピンドル回転数 S (rpm)

次のように送り速度を計算できます:

  • 歯当たりの送り FZ (mm)
  • 回転当たりの送り FU (mm)

または、表を使用して切削データを計算できます。

表を使用した計算

値の適用

切削データの計算後、適用する値を選択できます。

工具には次の選択オプションがあります:

  • アクティブな工具の数
  • アクティブな工具の名前
  • 値を適用しない

回転数には次の選択オプションがあります:

  • 切断速度(VC)
  • スピンドル速度(S)
  • 値を適用しない

送り速度には次の選択オプションがあります:

  • 歯形送り(FZ)
  • 回転送り(FU)
  • 輪郭削りの送り速度(F)
  • 値を適用しない

表を使用した計算

表を使用して切削データを計算するには、以下を定義する必要があります:

  • WMAT.tab のワーク材料
  • ワーク材料の表 WMAT.tab

  • TMAT.tab の工具刃材
  • 工具刃材の表 TMAT.tab

  • 切削データ表 *.cut または直径に依存する切削データ表 *.cutd のワーク材料と刃材の組み合わせ
  •  
    Tip

    簡略化された切削データ表を使って、工具半径に依存しない切削データ (VCFZ など) から回転数と送り速度を計算します。

    切削データ表 *.cut

    工具半径に依存するさまざまな切削データが計算に必要な場合は、直径依存の切削データ表を使用します。

    直径に依存する切削データ表 *.cutd

  • 工具マネージャの工具のパラメータ:
    • R:工具半径
    • LCUTS:刃数
    • TMATTMAT.tab の刃材
    • CUTDATA:切削データ表 *.cut または *.cutd の表の行

切削データ計算機を開く

次のように切削データ計算機を開きます:

  1. 希望の NC ブロックを編集します
  2. 送り速度または回転数の構文要素を選択します

  1. 切削量計算」を選択します
  2. 切削量計算」ウィンドウが開きます。

表を使用して切削データを計算する

表を使用して切削データを計算するには、以下の条件が満たされている必要があります:

  • WMAT.tab が作成されている
  • TMAT.tab が作成されている
  • *.cut または *.cutd が作成されている
  • 工具マネージャで刃材と切削データ表が割り当てられている

次のように表を使用して切削データを計算します:

  1. 希望の NC ブロックを編集します

  1. 切削量計算」を開きます

  1. テーブルからのデータの切取りの有効化」を選択します
  2. 材質を選択する」を使用して、ワーク材料を選択します
  3. 加工の種類を選択」を使用して、ワーク材料と刃材の組み合わせを選択します
  4. 希望の適用値を選択します

  1. 適用」を選択します
  2. 計算された値が NC ブロックに適用されます。

注意事項

  • +-*/() キーを使って、数の入力フィールド内で計算できます。
  • 旋削加工モード (#50 / #4-03-1) で切削データ計算機を使い、計算を行うことはできません。旋削加工モードとフライス加工モードとでは、送り速度と回転数の入力形式が異なるためです。
  • 旋削加工では、送り速度をミリメートル/回転 (mm/1) の値で定義するのが普通ですが (M136)、切削データ計算機の計算ではミリメートル/分 (mm/min) です。さらに、切削データ計算機では工具の半径を使用しますが、旋削加工ではワークの直径が必要です。