サイクル 851 SIMPLE REC TURNG, AX
ISO プログラミング
G851
用途
機械のマニュアルを参照してください。
この機能は、機械メーカーが使用可能にして、調整する必要があります。
このサイクルで、横断方向に直角の溝を切る突切り加工ができます。 突切り加工では、切込み深さへの突切り動作とそれに続く粗加工動作が交互に行われます。 これにより上昇および切込み動作をできるだけ小さくして加工ができます。
このサイクルは、粗加工、仕上加工または完全加工に適用できます。粗加工時には、軸と平行に切削します。
このサイクルを内側および外側の加工に使用できます。 サイクル呼出し時に工具が加工する輪郭の外にある場合、サイクルは外側加工を実行します。 工具が加工する輪郭の内側にある場合、サイクルは内側加工を実行します。
関連項目
- サイクル 852 ENH.REC.TURNING, AX. 輪郭の始点と終点の面取りまたは丸み、スロットの側壁の角度、輪郭のコーナーの半径で選択可能
粗加工サイクルシーケンス
サイクル呼出し時の工具位置がサイクル開始点として使用されます。サイクルはサイクル開始点からサイクルで定義された終点までの範囲を加工します。
- サイクル開始点から最初の切込み深さまで突切り動作が実行されます。
- コントローラは定義された送り速度 Q478 で、開始位置から終点までの範囲を横方向に切削します。
- 入力パラメータ Q488 がサイクルに定義されている場合、プランジ要素はこのプランジ送り速度で加工されます。
- サイクルで加工方向 Q507=1 のみ選択した場合、コントローラは工具をセットアップ許容値分だけ離し、早送りで後退させてから、定義された送り速度で輪郭に接近します。加工方向 Q507=0 の場合、両側に切込みが行われます。
- 工具は次の切込み深さまで溝切り加工します。
- 溝深さに達するまでこの工程 (2 ~ 4) が繰り返されます。
- コントローラは工具をセットアップ許容値の位置に戻し、両側の側壁に突切り動作を実行します。
- 工具が早送りでサイクル開始点に戻ります。
注意事項
- このサイクルは、加工モード FUNCTION MODE TURN でのみ実行可能です。
- サイクル呼出し時の工具位置により、切削する範囲のサイズが決まります (サイクルの開始点)。
- 2 番目の切込み以降、その後の切削動作は 0.1mm ずつ減少します。これにより、工具への側面の圧力が軽減されます。サイクルでオフセット幅 Q508 が入力された場合、切削動作がこの値の分だけ減少します。残材は仮溝切りの終わりに切削幅で切削されます。側面オフセットが有効な切削幅の 80% を超える場合 (有効な切削幅 = 切削幅 – 2*切削半径)、エラーメッセージが表示されます。
- CUTLENGTH に値が入力されている場合、その値がサイクルの粗加工時に顧慮されます。指示がなされて、切込み深さが自動的に低下します。
プログラミングの注意事項
- サイクルを呼び出す前に、位置決めブロックを半径補正 R0 で開始位置にプログラミングします。
サイクルパラメータ
補助図 | パラメータ |
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Q215 機械加工運転(0/1/2/3)? 加工範囲を指定します: 0:粗加工と仕上加工 1:粗加工のみ 2:完成寸法の仕上加工のみ 3:許容値の仕上加工のみ 入力:0、1、2、3 | |
Q460 セットアップ許容値? 予備、現在は機能なし | |
Q493 輪郭終了での直径? 輪郭終点の X 座標 (直径指定) 入力:-99999.999...+99999.999 | |
Q494 Zの輪郭終了? 輪郭終点の Z 座標 入力:-99999.999...+99999.999 | |
Q478 荒削り送り速度? 粗加工時の送り速度。M136 をプログラミングすると、コントローラは mm/min 単位の M136 を使用せずに、mm/rev 単位で送り速度を解釈します。 入力:0...99999.999 または FAUTO | |
Q483 直径のオーバーサイズ? 定義した輪郭の直径の許容値。 この値はインクリメンタル値です。 入力:0...99.999 | |
Q484 Zのオーバーサイズ? 定義した輪郭の軸方向での許容値。 この値はインクリメンタル値です。 入力:0...99.999 | |
Q505 仕上げ加工送り速度? 仕上加工時の送り速度。M136 をプログラミングすると、コントローラは mm/min 単位の M136 を使用せずに、mm/rev 単位で送り速度を解釈します。 入力:0...99999.999 または FAUTO | |
Q463 最大切削深さ? 半径方向の最大切込み (半径指定)。摩擦切断を防ぐために、切込みは均等に分割されます。 入力:0...99.999 | |
Q507 方向(0=双方向/1=単方向)? 切削方向: 0:双方向 (両方の方向) 1:単方向 (輪郭方向) 入力:0、1 | |
Q508 幅のオフセット? 切削長さの減少。残材は仮溝切りの終わりに切削幅で切削されます。必要に応じて、プログラミングされたオフセット幅が制限されます。 入力:0...99.999 | |
Q509 仕上げの深さ補正? 材料、送り速度などに応じて、加工時に刃先を傾けます。それによって生じる切込みエラーを深さ補正で修正します。 入力:-9.9999...+9.9999 | |
Q488 プランジングの送り速度(0=自動)? プランジ加工時の送り速度の定義。この入力値はオプションです。この値をプログラミングしない場合、旋削加工用に定義された送り速度が適用されます。 入力:0...99999.999 または FAUTO |
ユーザーマニュアルに含まれている NC プログラムは、あくまで解決のヒントです。機械で NC プログラムまたは個々の NC ブロックを使用する前には、必ずそれらを調整してください。
以下に応じて調整を行います。
- 工具
- 切断値
- 送り速度
- 安全な高さまたは安全な位置
- 機械特有の位置 (例:M91)
- プログラム呼出しのパス
一部の NC プログラムは機械キネマティクスに依存しています。このような NC プログラムは、最初のテストランの前にその機械キネマティクスに合わせてプログラムを調整してください。
さらに、実際のプログラムランの前にシミュレーションで NC プログラムをテストしてください。
プログラムをテストすることで、ソフトウェアオプションや有効な機械キネマティクス、現在の機械構成で、その NC プログラムが使用可能かどうかを確認できます。
11 CYCL DEF 851 SIMPLE REC TURNG, AX ~ | ||
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12 L X+75 Y+0 Z+2 FMAX M303 | ||
13 CYCL CALL |