CALL PGM で NC プログラムを呼び出す
用途
NC 機能 CALL PGM を使用して、NC プログラムから別の個別 NC プログラムを呼び出します。呼び出された NC プログラムは、NC プログラム内の呼び出された箇所で処理されます。それにより、例えばさまざまな変換を使用して加工を処理することができます。
関連項目
- サイクル 12 PGM CALL によるプログラム呼出し
- 前の選択後のプログラム呼出し
- 複数の NC プログラムをジョブリストとして処理する
機能説明
NC プログラムは次のように処理されます:
- 呼び出す NC プログラムは、CALL PGM で別の NC プログラムが呼び出されるまで処理されます。
- 続いて、呼び出された NC プログラムが最後の NC ブロックまで実行されます。
- その後、呼び出す NC プログラムの実行が、 CALL PGM の後の次の NC ブロックから再開されます。
プログラム呼出しには以下の基本条件が適用されます:
- 呼び出される NC プログラムには、呼び出す NC プログラムへの呼出し CALL PGM が含まれてはなりません。それにより、無限ループが発生してしまいます。
- 呼び出される NC プログラムには、追加機能 M30 または M2 が含まれてはなりません。呼び出される NC プログラムのサブプログラムにラベルを定義している場合、M30 または M2 に代えて無条件ジャンプ機能を使用できます。それにより、例えば、呼び出されなければサブプログラムの処理が行われなくなります。
呼び出される NC プログラムに追加機能が含まれていると、エラーメッセージが表示されます。
- 呼び出される NC プログラムは完全でなければなりません。NC ブロック END PGM がない場合は、エラーメッセージが表示されます。
入力
ユーザーマニュアルに含まれている NC プログラムは、あくまで解決のヒントです。機械で NC プログラムまたは個々の NC ブロックを使用する前には、必ずそれらを調整してください。
以下に応じて調整を行います。
- 工具
- 切断値
- 送り速度
- 安全な高さまたは安全な位置
- 機械特有の位置 (例:M91)
- プログラム呼出しのパス
一部の NC プログラムは機械キネマティクスに依存しています。このような NC プログラムは、最初のテストランの前にその機械キネマティクスに合わせてプログラムを調整してください。
さらに、実際のプログラムランの前にシミュレーションで NC プログラムをテストしてください。
Tip
プログラムをテストすることで、ソフトウェアオプションや有効な機械キネマティクス、現在の機械構成で、その NC プログラムが使用可能かどうかを確認できます。
11 CALL PGM reset.h | :NC プログラムを呼び出す |
この機能には、次のように移動します:
NC機能を挿入 すべての機能 選択 CALL PGM
NC 機能には以下の構文要素が含まれます。
構文要素 | 意味 |
---|---|
CALL PGM | NC プログラムを呼び出すための構文のオープナー |
ファイル | 呼び出される NC プログラムのパス 選択ウィンドウを使った選択が可能 |
注意事項
注意事項
衝突の危険に注意!
コントローラは、工具とワークの自動衝突点検を実行しません。被呼出し NC プログラムでの座標変換を適切にリセットしないと、その変換は呼出し NC プログラムにも有効になります。加工中に衝突する恐れがあります。
- 使用した座標変換を、同一の NC プログラム内で再びリセットします
- 必要に応じて、図によるシミュレーションで点検します
- NC プログラムの名前を含むプログラム呼出しのパスは、255 文字以下でなければなりません。
- 呼び出されるファイルが呼び出すファイルと同じディレクトリにある場合は、パスなしでファイル名のみを入力することができます。選択メニューでファイルを選択すると、自動的にそのように処理されます。
- 可変プログラム呼出しをストリングパラメータと組み合わせてプログラミングする場合、NC 機能 SEL PGM を使用します
- プログラム呼出し (例えば、CALL PGM による) の場合、変数は原則としてグローバルに作用します。そのため、呼び出した NC プログラムで変数を変更すると、呼び出す NC プログラムにも作用しますのでご注意ください。必要に応じて、アクティブな NC プログラムでのみ作用する QL または名称パラメータを使用してください。
- 呼び出す NC プログラムの処理中は、呼び出されるすべての NC プログラムも編集することができません。