NC プログラムの内容
用途
NC プログラムを使用して機械の動作を定義します。NC プログラムは、NC 機能の構文要素を含む NC ブロックで構成されています。コントローラは、各構文要素に対して必要な内容に関する情報を含むダイアログを提供することにより、ハイデンハインプレーンテキストでユーザーをサポートします。
関連項目
- 新しい NC プログラムの作成
- CAD ファイルを使用した NC プログラム
- 輪郭加工のための NC プログラムの構造
機能説明
操作モード「エディタ」の作業エリア「プログラム」で NC プログラムを作成します。
NC プログラムの最初と最後の NC ブロックには次の情報が含まれます:
- 構文 BEGIN PGM または END PGM
- NC プログラムの名前
- NC プログラムの測定単位 (mm または inch)
NC プログラムの作成時に NC ブロック BEGIN PGM および END PGM が自動的に挿入されます。これらの NC ブロックは削除できません。
BEGIN PGM の後に作成される NC ブロックには次の情報が含まれます:
- ブランク定義
- 工具呼出し
- 安全位置への接近
- 送り速度と回転数
- 移動動作、サイクル、その他の NC 機能
ユーザーマニュアルに含まれている NC プログラムは、あくまで解決のヒントです。機械で NC プログラムまたは個々の NC ブロックを使用する前には、必ずそれらを調整してください。
以下に応じて調整を行います。
- 工具
- 切断値
- 送り速度
- 安全な高さまたは安全な位置
- 機械特有の位置 (例:M91)
- プログラム呼出しのパス
一部の NC プログラムは機械キネマティクスに依存しています。このような NC プログラムは、最初のテストランの前にその機械キネマティクスに合わせてプログラムを調整してください。
さらに、実際のプログラムランの前にシミュレーションで NC プログラムをテストしてください。
プログラムをテストすることで、ソフトウェアオプションや有効な機械キネマティクス、現在の機械構成で、その NC プログラムが使用可能かどうかを確認できます。
0 BEGIN PGM EXAMPLE MM | :プログラム開始 |
1 BLK FORM 0.1 Z X-50 Y-50 Z-20 | |
2 BLK FORM 0.2 X+50 Y+50 Z+0 | :2 つの NC ブロックを含むブランク定義用の NC 機能 |
3 TOOL CALL 5 Z S3200 F300 | :工具呼出し用の NC 機能 |
4 L Z+100 R0 FMAX M3 | :直線移動動作用の NC 機能 |
* - ... | |
11 M30 | :プログラムラン終了用の NC 機能 |
12 END PGM EXAMPLE MM | :プログラム終了 |
構文構成要素 | 意味 |
---|---|
NC ブロック | 4 TOOL CALL 5 Z S3200 F300 NC ブロックは、ブロック番号と NC 機能の構文で構成されます。NC ブロックは、サイクルの場合などに複数の行を含むことができます。 NC ブロックには昇順で番号が付けられます。 |
NC 機能 | TOOL CALL 5 Z S3200 F300 NC 機能を使用してコントローラの動作を定義します。ブロック番号は NC 機能の構成要素ではありません。 |
構文のオープナー | |
構文要素 | TOOL CALL 5 Z S3200 F300 構文要素は NC 機能のすべての構成要素です (テクノロジー値 S3200 や座標データなど)。NC 機能にはオプションの構文要素も含まれます。 作業エリア「プログラム」では特定の構文要素がカラーで表示されます。 |
値 | 3200 (回転数 S の場合) すべての構文要素に値が含まれている必要はありません (工具軸 Z など)。 |
テキストエディタまたはコントローラの外部で NC プログラムを作成する場合は、構文要素の書き方と順序に注意してください。
注意事項
- NC 機能に複数の NC ブロックを含めることもできます (BLK FORM など)。
- 機械パラメータ linebreak (No. 105404) で、複数行の NC 機能を表示する方法を定義します。
- 追加機能 M とコメントは、NC 機能の構文要素にも、個別の NC 機能にもすることができます。
- NC プログラムを工具が動くかのようにプログラミングしてください。これにより、ヘッド軸とテーブル軸のどちらが動作を行うかは関係なくなります。
- 拡張子 *.h を使用して、プレーンテキストプログラムを定義します。