サイクル 431 MEASURE PLANE

ISO プログラミング

G431

用途

タッチプローブサイクル 431 は 3 点の測定によって平面の角度を算出し、その値を Q パラメータに保存します。

 
Tip

ハイデンハインでは、サイクル 431 MEASURE PLANE の代わりに、機能的により優れたサイクル 1420 PROBING IN PLANE の使用を推奨します:

サイクルシーケンス

  1. ポジショニングロジックを使用して、タッチプローブがプログラミングされたプロービング点 1 に位置決めされ、そこで最初の平面ポイントが測定されます。その際、タッチプローブがセットアップ許容値分だけ、プロービング方向の反対にずらされます。
  2. ポジショニングロジック

  3. 続いて、タッチプローブは安全な高さに戻り、その後、加工面のプロービング点 2 に移動して、そこで 2 番目の平面ポイントの実際値を測定します。
  4. 続いて、タッチプローブは安全な高さに戻り、その後、加工面のプロービング点 3 に移動して、そこで 3 番目の平面ポイントの実際値を測定します。
  5. 最後に、コントローラがタッチプローブを安全な高さに戻し、算出された角度値を次の Q パラメータに保存します。

Q パラメータ
番号

意味

Q158

A 軸の投影角

Q159

B 軸の投影角

Q170

立体角 A

Q171

立体角 B

Q172

立体角 C

Q173Q175

タッチプローブ軸上の測定値 (1 ~ 3 番目の測定)

注意事項

 
注意事項
衝突の危険に注意!
角度を基準点表に保存してから、PLANE SPATIAL により、SPA=0、SPB=0、SPC=0 に傾ける場合、回転軸が 0 にある複数の解答が生じます。衝突の危険があります!
  1. SYM (SEQ) + または SYM (SEQ) - をプログラミングしてください
  • このサイクルは、加工モード FUNCTION MODE MILL でのみ実行可能です。
  • コントローラが角度値を算出できるようにするためには、3 つの測定点が 1 つの直線上にあってはなりません。
  • コントローラは有効な基本回転をサイクル開始時にリセットします。

プログラミングの注意事項

  • サイクル定義の前に、タッチプローブ軸を定義するために工具呼出しをプログラミングしておく必要があります。
  • パラメータ Q170Q172 には、加工面 旋回機能に必要とされる空間角が保存されます。最初の 2 つの測定点によって、加工面を傾斜させる際の主軸の位置方向を設定します。
  • 第 3 の測定点は、工具軸の方向を指定します。工具軸が右手座標系内に正しく位置するよう、第 3 測定点をプラスの Y 軸方向に定義します。

サイクルパラメータ

補助図

パラメータ

Q263 第1軸の第1測定点?

加工面の主軸上での最初のプロービング点の座標。 この値は絶対値です。

入力:-99999.9999...+99999.9999

Q264 第2軸の第1測定点?

加工面の副軸上での最初のプロービング点の座標。 この値は絶対値です。

入力:-99999.9999...+99999.9999

Q294 第3軸の第1測定点?

タッチプローブ軸上での最初のプロービング点の座標。 この値は絶対値です。

入力:-99999.9999...+99999.9999

Q265 第1軸の第2測定点?

加工面の主軸上での 2 番目のプロービング点の座標。 この値は絶対値です。

入力:-99999.9999...+99999.9999

Q266 第2軸の第2測定点?

加工面の副軸上での 2 番目のプロービング点の座標。 この値は絶対値です。

入力:-99999.9999...+99999.9999

Q295 第3軸の第2測定点?

タッチプローブ軸上での 2 番目のプロービング点の座標。 この値は絶対値です。

入力:-99999.9999...+99999.9999

Q296 第1軸の第3測定点?

加工面の主軸上での 3 番目のプロービング点の座標。 この値は絶対値です。

入力:-99999.9999...+99999.9999

Q297 第2軸の第3測定点?

加工面の副軸上での 3 番目のプロービング点の座標。 この値は絶対値です。

入力:-99999.9999...+99999.9999

Q298 第3軸の第3測定点?

タッチプローブ軸上での 3 番目のプロービング点の座標。 この値は絶対値です。

入力:-99999.9999...+99999.9999

Q320 セットアップ許容値?

プロービング点とタッチプローブ球の間の追加的な間隔。Q320 は、タッチプローブ表の SET_UP 列に追加的に作用します。 この値はインクリメンタル値です。

入力:0...99999.9999 または PREDEF

Q260 安全高さ?

タッチプローブとワークピース (クランプ装置) との衝突が生じない工具軸上の座標。 この値は絶対値です。

入力:-99999.9999...+99999.9999 または PREDEF

Q281 測定プロトコル (0/1/2)?

測定プロトコルを作成するかを指定します:

0:測定プロトコルを作成しない

1:測定プロトコルを作成する:関連の NC プログラムが保存されているフォルダにプロトコルファイル TCHPR431.TXT が保存されます

2:プログラムランが中断され、測定プロトコルがコントローラ画面に出力されます。NC プログラムNC スタートで続行します

入力:012

ユーザーマニュアルに含まれている NC プログラムは、あくまで解決のヒントです。機械で NC プログラムまたは個々の NC ブロックを使用する前には、必ずそれらを調整してください。

以下に応じて調整を行います。

  • 工具
  • 切断値
  • 送り速度
  • 安全な高さまたは安全な位置
  • 機械特有の位置 (例:M91)
  • プログラム呼出しのパス

一部の NC プログラムは機械キネマティクスに依存しています。このような NC プログラムは、最初のテストランの前にその機械キネマティクスに合わせてプログラムを調整してください。

さらに、実際のプログラムランの前にシミュレーションで NC プログラムをテストしてください。

 
Tip

プログラムをテストすることで、ソフトウェアオプションや有効な機械キネマティクス、現在の機械構成で、その NC プログラムが使用可能かどうかを確認できます。

11 TCH PROBE 431 MEASURE PLANE ~

Q263=+20

;1ST POINT 1ST AXIS ~

Q264=+20

;1ST POINT 2ND AXIS ~

Q294=-10

;1ST POINT 3RD AXIS ~

Q265=+50

;2ND PNT IN 1ST AXIS ~

Q266=+80

;2ND PNT IN 2ND AXIS ~

Q265=+0

;2ND PNT IN 3RD AXIS ~

Q296=+90

;3RD PNT IN 1ST AXIS ~

Q297=+35

;3RD PNT IN 2ND AXIS ~

Q298=+12

;3RD PNT IN 3RD AXIS ~

Q320=+0

;SET-UP CLEARANCE ~

Q260=+5

;CLEARANCE HEIGHT ~

Q281=+1

;MEASURING LOG