M118 を使用してハンドホイールオーバーラップを有効にする
用途
コントローラは M118 を使用して、ハンドホイールオーバーラップを有効にします。プログラムラン中にハンドホイールで手動補正を実行できます。
関連項目
- グローバルプログラム設定を使用したハンドホイールオーバーラップ GPS (#44 / #1-06-1)
条件
- ハンドホイール
機能説明
作用
M118 はブロックの先頭で作用します。
M118 をリセットするには、軸を指定しないで M118 をプログラミングします。
プログラムのキャンセルにより、ハンドホイールオーバーラップもリセットされます。
適用例
ユーザーマニュアルに含まれている NC プログラムは、あくまで解決のヒントです。機械で NC プログラムまたは個々の NC ブロックを使用する前には、必ずそれらを調整してください。
以下に応じて調整を行います。
- 工具
- 切断値
- 送り速度
- 安全な高さまたは安全な位置
- 機械特有の位置 (例:M91)
- プログラム呼出しのパス
一部の NC プログラムは機械キネマティクスに依存しています。このような NC プログラムは、最初のテストランの前にその機械キネマティクスに合わせてプログラムを調整してください。
さらに、実際のプログラムランの前にシミュレーションで NC プログラムをテストしてください。
プログラムをテストすることで、ソフトウェアオプションや有効な機械キネマティクス、現在の機械構成で、その NC プログラムが使用可能かどうかを確認できます。
11 L Z+0 R0 F500 | :工具軸で移動する |
12 L X+200 R0 F250 M118 Z1 | :Z 軸で最大 ±1 mm の有効なハンドホイールオーバーラップで、加工面上で移動する |
コントローラは最初の NC ブロックで、工具を工具軸で位置決めします。
コントローラは NC ブロック 12のブロックの先頭で、Z 軸で ±1 mm の最大移動範囲のハンドホイールオーバーラップを有効にします。
次に、コントローラは加工面で移動動作を実行します。この移動動作中に、ハンドホイールを使って工具を Z 軸で無段階に最大 ±1 mm 移動させることができます。それにより、例えば再固定したワークを再加工できます。このワークで、自由形状面に基づいてプロービングすることはできません。
入力
M118 を定義すると、ダイアログが続行され、軸ならびにオーバーラップの最大許容値が照会されます。この値は、リニア軸では mm で、回転軸では °で定義します。
ユーザーマニュアルに含まれている NC プログラムは、あくまで解決のヒントです。機械で NC プログラムまたは個々の NC ブロックを使用する前には、必ずそれらを調整してください。
以下に応じて調整を行います。
- 工具
- 切断値
- 送り速度
- 安全な高さまたは安全な位置
- 機械特有の位置 (例:M91)
- プログラム呼出しのパス
一部の NC プログラムは機械キネマティクスに依存しています。このような NC プログラムは、最初のテストランの前にその機械キネマティクスに合わせてプログラムを調整してください。
さらに、実際のプログラムランの前にシミュレーションで NC プログラムをテストしてください。
プログラムをテストすることで、ソフトウェアオプションや有効な機械キネマティクス、現在の機械構成で、その NC プログラムが使用可能かどうかを確認できます。
21 L X+0 Y+38.5 RL F125 M118 X1 Y1 | :X 軸および Y 軸で最大 ±1 mm の有効なハンドホイールオーバーラップで、加工面での移動動作 |
注意事項
機械のマニュアルを参照してください。
必ず、機械メーカーに、この機能に合わせてコントローラを調整するよう依頼してください。
- M118 はデフォルトで機械座標系 M-CS で作用します。
作業エリア「GPS (#44 / #1-06-1)」で「ハンドホイールオーバーラップ」スイッチを有効にすると、最後に選択した座標系でハンドホイールオーバーラップが作用します。
- 作業エリア「状態」の「POS HR」タブに有効な座標系が表示されます。ここでハンドホイールオーバーラップが作用し、各軸の最大許容移動値も作用します。
- ハンドホイールオーバーラップ機能 M118 は、動的衝突監視 DCM (#40 / #5-03-1) との組み合わせで停止状態でのみ使用できます。
M118 を制約なしに使用するには、DCM (#40 / #5-03-1) 機能を無効にするか、衝突物のないキネマティクスを有効にする必要があります。
- ハンドホイールオーバーラップは「MDI」アプリケーションでも作用します。
- 軸が引っかかっている場合は、まず引っかかりを解消してから M118 を使用してください。
仮想工具軸 VT (#44 / #1-06-1) に関連する注意事項
機械のマニュアルを参照してください。
必ず、機械メーカーに、この機能に合わせてコントローラを調整するよう依頼してください。
- ヘッド回転軸を装備した機械では、傾斜加工の際に、オーバーラップを Z 軸で作用させるか、または仮想工具軸 VT に沿って作用させるかを選択できます。
- 機械メーカーは機械パラメータ selectAxes (No. 126203) で、ハンドホイールの軸キーの配列を定義します。
ハンドホイール HR 5xx の場合、必要に応じて仮想工具軸をオレンジ色の軸キー VI に割り当てることができます。