アクティブチャタリング制御 ACC (#145 / #2-30-1)
用途
特に重切削を行う場合、チャタリング (びびりマーク) が生じることがあります。ACC はチャタリングを抑制することによって工具と機械を保護します。また、ACC によって、より高い切削性能を実現することができます。
関連項目
- 工具表の ACC 列
条件
- ソフトウェアオプション Active Chatter Contr. (#145 / #2-30-1)
- 機械メーカーによりコントローラが調整されている
- 工具マネージャの ACC 列が Y で定義されている
- 工具刃の数が CUT 列で定義されている
機能説明
粗加工 (高性能フライス) では、強い切削力が生じます。工具の回転数や、工作機械内での共鳴、切り屑量 (フライス加工時の切削性能) によっては、いわゆる「チャタリング」が起こる場合があります。チャタリングが起こると、機械に大きな負担がかかります。チャタリングによってワーク表面に跡が残ることがあります。工具も、強度かつ不均等に磨耗し、極端な例では工具の破損につながることもあります。
機械のチャタリング傾向を軽減するため、ハイデンハインは、効果的な制御機能である ACC (Active Chatter Control) を用意しました。この制御機能は、重切削加工の分野で特に効果的です。ACC を使うと、切削性能が大幅に向上します。機械の種類によっては、多くの場合で切削量が 25 % 以上も上昇します。同時に、機械への負担が軽減され、工具の寿命が延びます。
ACC は粗加工および重切削専用に設計された機能で、この分野で特に効果を発揮します。機械と工具を使った加工で ACC にはどのようなメリットがあるのかは、相応にテストして判断する必要があります。
操作モード「プログラム実行」または「MDI」アプリケーションの ACC スイッチで、ACC の有効化と無効化を行います。
ACC が有効な場合、作業エリア「位置」にアイコンが表示されます。
注意事項
- ACC は 20~150 Hz の範囲の振動を低減または防止します。ACCで効果が得られない場合は、振動がこの範囲外にある可能性があります。
- ソフトウェアオプション Machine Vibr. Contr. (#146 / #2-24-1) により、結果にさらに良い影響を与えることができます。