サイクル 483 MEASURE TOOL
ISO プログラミング
G483
用途
機械のマニュアルを参照してください。
工具全体 (長さと半径) を測定するには、タッチプローブサイクル 483 をプログラミングします。このサイクルは、長さと半径を個別に測定するのと比べて大幅に時間が短縮されるため、特に工具を初めて測定する場合に適しています。入力パラメータを用いて、工具を 2 通りの方法で測定することができます:
- 回転する工具での測定
- 回転工具での測定と、それに続く単一切刃測定
回転工具での測定:
コントローラは、一定のプログラミングされたプロセスで工具を測定します。最初に (可能であれば) 工具長さが測定され、その後、工具半径が測定されます。
単一切刃測定での測定:
コントローラは、一定のプログラミングされたプロセスで工具を測定します。最初に工具半径が測定され、その後工具長さが測定されます。測定プロセスは、タッチプローブサイクル 481 と 482 のプロセスと同じです。
注意事項
- stopOnCheck (No. 122717) を TRUE に切り替えてください
- 破損公差を超えた場合には、必要に応じて、NC プログラムをご自身で確実に停止してください
- このサイクルは、加工モード FUNCTION MODE MILL でのみ実行可能です。
- 工具を初めて測定する前に、それぞれの工具のおよその半径と長さ、切刃数および切削方向を工具表 TOOL.T に入力してください。
- サイクル 483 は、旋削工具、ドレッシング工具およびタッチプローブをサポートしていません。
研削工具の測定
- このサイクルは、TOOLGRIND.GRD の基本および補正データ、TOOL.T の摩耗および補正データ (LBREAK、RBREAK、LTOL および RTOL) を考慮します。
Q340:0 および 1
- 初期ドレッシング (INIT_D) が設定されているかどうかによって、補正データまたは基本データが変更されます。このサイクルは、値を自動的に TOOLGRIND.GRD の適切な位置に入力します。
研削工具の設定時の手順に注意してください
機械パラメータと関連した注意事項
- 機械メーカーは機械パラメータ probingCapability (No. 122723) でサイクルの機能様式を定義します。このパラメータでは特に、既存のスピンドルによる工具長さ測定ができ、同時に工具半径および単一切刃測定ができません。
- ダイアモンド表面を持つ円筒状工具は、スピンドルが静止した状態で測定できます。そのためには、工具表で切刃数 CUT を 0 で定義し、機械パラメータ CfgTT を適合させる必要があります。機械のマニュアルを参照してください。
半径 Q341=1 の単一切刃測定の場合の注意事項
- ワークのサイズを確認します (例えば、ワークタッチプローブで)
- 工具の破損を防ぐために、工具を目視確認します
ねじれ角の上限を超える場合は、単一切刃測定を実行しないでください。
切刃が均一に分布している工具の場合、ねじれ角の上限を次のように設定できます。
略語 | 定義 |
---|---|
ε | ねじれ角の上限 |
h[tt] | 工具タッチプローブのプロービングエレメントの高さ |
R | 工具半径 |
x | 工具の刃の数 |
切刃の分布が不均一な工具の場合、ねじれ角の上限の計算式はありません。破損を防ぐには、これらの工具を目視で確認してください。ワークを測定することで、間接的に摩耗を判断できます。
角度誤差 1 が大きくなり、工具半径が大きくなるほど、この現象が発生する可能性が高くなります。
- 1 角度誤差
サイクルパラメータ
補助図 | パラメータ |
---|---|
Q340 ツール測定モード(0-2)? 算出したデータを工具表に入力するか、また、入力する場合の方法を設定します。 0: 測定された工具長さおよび測定された工具半径は工具表 TOOL.T のメモリ L および R に書き込まれ、工具補正 DL=0 および DR=0 が設定されます。TOOL.T に既に値が保存されている場合、この値が上書きされます。 1: 測定された工具長さおよび測定された工具半径が TOOL.T の工具長さ L および工具半径 R と比較されます。コントローラは偏差を計算して、これをデルタ値 DL および DR として TOOL.T に入力します。偏差はさらに Q パラメータ Q115 および Q116 でも使用できます。デルタ値が工具長さまたは半径の許容摩耗公差または許容破損公差よりも大きい場合、コントローラは工具をロックします (TOOL.T のステータス L) 2: 測定された工具長さおよび測定された工具半径が TOOL.T の工具長さ L および工具半径 R と比較されます。コントローラは偏差を計算して、Q パラメータ Q115 ないしは Q116 に書き込みます。工具表の L、R または DL、DR には入力されません。 入力:0、1、2 | |
Q260 安全高さ? ワークピースあるいはクランプ装置との衝突が生じることのないスピンドル軸上の位置を入力します。安全な高さは、有効なワークピース基準点を基準としています。安全な高さに小さい値が入力されているために、工具先端がディスク上縁より下に位置している場合、コントローラは工具を自動的にディスクよりも上にポジショニングします (safetyDistStylus の安全ゾーン)。 入力:-99999.9999...+99999.9999 | |
Q341 歯の測定? 0=いいえ/1=はい 単一切刃測定を実行するかどうかを指定します (切刃数 20 まで測定可能) 入力:0、1 |
ユーザーマニュアルに含まれている NC プログラムは、あくまで解決のヒントです。機械で NC プログラムまたは個々の NC ブロックを使用する前には、必ずそれらを調整してください。
以下に応じて調整を行います。
- 工具
- 切断値
- 送り速度
- 安全な高さまたは安全な位置
- 機械特有の位置 (例:M91)
- プログラム呼出しのパス
一部の NC プログラムは機械キネマティクスに依存しています。このような NC プログラムは、最初のテストランの前にその機械キネマティクスに合わせてプログラムを調整してください。
さらに、実際のプログラムランの前にシミュレーションで NC プログラムをテストしてください。
プログラムをテストすることで、ソフトウェアオプションや有効な機械キネマティクス、現在の機械構成で、その NC プログラムが使用可能かどうかを確認できます。
11 TOOL CALL 12 Z | ||
12 TCH PROBE 483 MEASURE TOOL ~ | ||
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