サイクル 291 補間旋削加工の例

以下の NC プログラムではサイクル 291 COUPLG.TURNG.INTERP. が使用されます。この例は、軸方向および径方向の溝切りを示しています。

工具

  • 旋削工具、toolturn.trn で定義:工具番号 10:TO:1、ORI:0、TYPE:ROUGH (粗加工)、軸方向溝切り用の工具
  • 旋削工具、toolturn.trn で定義:工具番号 11:TO:8、ORI:0、TYPE:ROUGH (粗加工)、半径方向溝切り用の工具
  • プログラムラン

    • 工具呼出し:軸方向溝切り用の工具
    • 補間旋削加工開始:サイクル 291 の記述および呼出し、Q560=1
    • 補間旋削加工終了:サイクル 291 の記述および呼出し、Q560=0
    • 工具呼出し:径方向溝切り用の溝切り工具
    • 補間旋削加工開始:サイクル 291 の記述および呼出し、Q560=1
    • 補間旋削加工終了:サイクル 291 の記述および呼出し、Q560=0
    •  
      Tip

      パラメータ Q561 の変換により、旋削工具がシミュレーション図においてフライス加工工具として示されます。

ユーザーマニュアルに含まれている NC プログラムは、あくまで解決のヒントです。機械で NC プログラムまたは個々の NC ブロックを使用する前には、必ずそれらを調整してください。

以下に応じて調整を行います。

  • 工具
  • 切断値
  • 送り速度
  • 安全な高さまたは安全な位置
  • 機械特有の位置 (例:M91)
  • プログラム呼出しのパス

一部の NC プログラムは機械キネマティクスに依存しています。このような NC プログラムは、最初のテストランの前にその機械キネマティクスに合わせてプログラムを調整してください。

さらに、実際のプログラムランの前にシミュレーションで NC プログラムをテストしてください。

 
Tip

プログラムをテストすることで、ソフトウェアオプションや有効な機械キネマティクス、現在の機械構成で、その NC プログラムが使用可能かどうかを確認できます。

0 BEGIN PGM 5 MM

1 BLK FORM CYLINDER Z R15 L60

2 TOOL CALL 10

:工具呼出し:軸方向溝切り用の工具

3 CC X+0 Y+0

4 LP PR+30 PA+0 R0 FMAX

:工具の退避

5 CYCL DEF 291 COUPLG.TURNG.INTERP. ~

Q560=+1

;SPINDLE COUPLING ~

Q336=+0

;ANGLE OF SPINDLE ~

Q216=+0

;CENTER IN 1ST AXIS ~

Q217=+0

;CENTER IN 2ND AXIS ~

Q561=+1

;CONVERT FROM TURNING TOOL

6 CYCL CALL

:サイクルの呼出し

7 LP PR+9 PA+0 RR FMAX

:工具を加工面に位置決めする

8 L Z+10 FMAX

9 L Z+0.2 F2000

:工具をスピンドル軸に位置決めする

10 LBL 1

:平面への溝切り、切込み 0.2 mm、深さ:6 mm

11 CP IPA+360 IZ-0.2 DR+ F10000

12 CALL LBL 1 REP30

13 LBL 2

:溝切りから退避する、ステップ:0.4 mm

14 CP IPA+360 IZ+0.4 DR+

15 CALL LBL 2 REP15

16 L Z+200 R0 FMAX

:安全な高さへの持ち上げ、半径補正をオフにする

17 CYCL DEF 291 COUPLG.TURNG.INTERP. ~

Q560=+0

;SPINDLE COUPLING ~

Q336=+0

;ANGLE OF SPINDLE ~

Q216=+0

;CENTER IN 1ST AXIS ~

Q217=+0

;CENTER IN 2ND AXIS ~

Q561=+0

;CONVERT FROM TURNING TOOL

18 CYCL CALL

:サイクルの呼出し

19 TOOL CALL 11

:工具呼出し:径方向溝切り用の工具

20 CC X+0 Y+0

21 LP PR+25 PA+0 R0 FMAX

:工具の退避

22 CYCL DEF 291 COUPLG.TURNG.INTERP. ~

Q560=+1

;SPINDLE COUPLING ~

Q336=+0

;ANGLE OF SPINDLE ~

Q216=+0

;CENTER IN 1ST AXIS ~

Q217=+0

;CENTER IN 2ND AXIS ~

Q561=+1

;CONVERT FROM TURNING TOOL

23 CYCL CALL

:サイクルの呼出し

24 LP PR+15 PA+0 RR FMAX

:工具を加工面に位置決めする

25 L Z+10 FMAX

26 L Z-11 F7000

:工具をスピンドル軸に位置決めする

27 LBL 3

:円筒表面への溝切り、切込み 0.2 mm、深さ:6 mm

28 CC X+0.1 Y+0

29 CP IPA+180 DR+ F10000

30 CC X-0.1 Y+0

31 CP IPA+180 DR+

32 CALL LBL 3 REP15

33 LBL 4

:溝切りから退避する、ステップ:0.4 mm

34 CC X-0.2 Y+0

35 CP PA+180 DR+

36 CC X+0.2 Y+0

37 CP IPA+180 DR+

38 CALL LBL 4 REP8

39 LP PR+50 FMAX

40 L Z+200 R0 FMAX

:安全な高さへの持ち上げ、半径補正をオフにする

41 CYCL DEF 291 COUPLG.TURNG.INTERP. ~

Q560=+0

;SPINDLE COUPLING ~

Q336=+0

;ANGLE OF SPINDLE ~

Q216=+0

;CENTER IN 1ST AXIS ~

Q217=+0

;CENTER IN 2ND AXIS ~

Q561=+0

;CONVERT FROM TURNING TOOL

42 CYCL CALL

:サイクルの呼出し

43 TOOL CALL 11

:パラメータ Q561 の変換をリセットするため、再度 TOOL CALL

44 M30

:プログラムラン終了

45 END PGM 5 MM