サイクル 405 ROT IN C-AXIS
ISO プログラミング
G405
用途
タッチプローブサイクル 405 を使用して次の算出を行います。
- 有効な座標系のプラスの Y 軸とドリル穴中心線との間の角度オフセット
- ドリル穴中心点の目標位置と実際位置との間の角度オフセット
コントローラは計算された角度オフセットを C 軸の回転によって補正します。この場合、ワークピースは回転テーブルに任意に固定されていてかまいませんが、ドリル穴の Y 座標がプラスでなければなりません。ドリル穴の角度オフセットをタッチプローブ軸 Y (ドリル穴の水平位置) で測定する場合は、測定方式に起因して、傾き具合の約 1% の誤差が生じるため、サイクルを数回実行しなければならないことがあります。
ハイデンハインでは、サイクル 405 ROT IN C-AXIS の代わりに、機能的により優れたサイクル 1411 PROBING TWO CIRCLES の使用を推奨します:
関連項目
- サイクル 1411 PROBING TWO CIRCLES
サイクルシーケンス
- コントローラは、ポジショニングロジックを使用して、タッチプローブを最初のプロービング点 1 のプリポジション用に位置決めします。
- 続いて、タッチプローブは入力された測定高さに移動し、最初のプロービングプロセスをプロービング送り速度 (F 列) で実行します。コントローラは、プログラミングされた開始角度に応じてプロービング方向を自動的に特定します。
- その後、タッチプローブは次のプロービング点 2 へと、測定高さか安全な高さで円状に移動し、そこで 2 番目のプロービングプロセスを実行します。
- コントローラはタッチプローブをプロービング点 3、その後プロービング点 4 にポジショニングし、そこで 3 番目ないしは 4 番目のプロービングプロセスを実行して、タッチプローブを算出されたドリル穴中心にポジショニングします。
- 最後に、コントローラがタッチプローブを安全な高さに戻し、ワークピースを回転テーブルの回転によって調整します。その際に、コントローラが回転テーブルを回転させて、ドリル穴中心点が補正後に、垂直のタッチプローブ軸においても水平のタッチプローブ軸においても、プラスの Y 軸方向、またはドリル穴中心点の目標位置上に位置するようにします。測定された角度オフセットは、さらにパラメータ Q150 でも使用できます。
注意事項
- ポケット/ドリル穴の中に材料があってはなりません
- タッチプローブとワークピースの衝突を防ぐために、ポケット (ドリル穴) の規定直径を小さすぎるくらいに入力してください。
- タッチプローブサイクルを使用する前に、次のサイクルをアクティブにしないでください:
- サイクル 7 DATUM SHIFT
- サイクル 8 MIRROR IMAGE
- サイクル 10 ROTATION
- サイクル 11 SCALING
- サイクル 26 AXIS-SPEC. SCALING
- 座標変換を事前にリセットします
- このサイクルは、加工モード FUNCTION MODE MILL でのみ実行可能です。
- コントローラは有効な基本回転をサイクル開始時にリセットします。
プログラミングの注意事項
- 角度ステップを小さくプログラミングするほど、円中心点の計算の精度が低下します。最小入力値:5°。
サイクルパラメータ
補助図 | パラメータ |
---|---|
Q321 第1軸の中央? 加工面の主軸上でのドリル穴の中心。 この値は絶対値です。 入力:-99999.9999...+99999.9999 | |
Q322 第2軸の中央? 加工面の副軸上でのドリル穴の中心。Q322 = 0 でプログラミングすると、コントローラはドリル穴中心点をプラスの Y 軸上に調整し、Q322 を 0 以外の値でプログラミングすると、コントローラはドリル穴中心点を目標位置 (ドリル穴中心から算出される角度) 上に調整します。 この値は絶対値です。 入力:-99999.9999...+99999.9999 | |
Q262 規定-直径? 円形ポケット (ドリル穴) のおおよその直径。小さすぎるくらいの値を入力します。 入力:0...99999.9999 | |
Q325 開始角度? 加工面の主軸と最初のプロービング点の間の角度。 この値は絶対値です。 入力:–360.000...+360.000 | |
Q247 中間ステッピング角度? 2 つの測定点間の角度。角度ステップの符号は、タッチプローブが次の測定点に向けて移動するときの回転方向を指定します (- = 時計回り)。円弧を測定する場合は、角度ステップを 90° より小さい値でプログラミングしてください。 この値はインクリメンタル値です。 入力:-120...+120 | |
Q261 プローブ軸上の測定高さ? 測定が行われるタッチプローブ軸上の球中心の座標。 この値は絶対値です。 入力:-99999.9999...+99999.9999 | |
Q320 セットアップ許容値? プロービング点とタッチプローブ球の間の追加的な間隔。Q320 は、タッチプローブ表の SET_UP 列に追加的に作用します。 この値はインクリメンタル値です。 入力:0...99999.9999 または PREDEF | |
Q260 安全高さ? タッチプローブとワークピース (クランプ装置) との衝突が生じない工具軸上の座標。 この値は絶対値です。 入力:-99999.9999...+99999.9999 または PREDEF | |
Q301 安全な高さへ走行 (0/1)? 測定点間のタッチプローブの移動方法を指定します: 0:測定点間で測定高さに移動します 1:測定点間で安全な高さに移動します 入力:0、1 | |
Q337 調整後、ゼロに設定? 0:C 軸の表示を 0 に設定して、ゼロ点表の有効な行の C_Offset を書き込みます >0:測定された角度オフセットをゼロ点表に書き込みます。行番号 = Q337 の値。既にゼロ点表に C シフトが記入されている場合は、コントローラは測定された角度オフセットを正しい符号で加算します 入力:0...2999 |
ユーザーマニュアルに含まれている NC プログラムは、あくまで解決のヒントです。機械で NC プログラムまたは個々の NC ブロックを使用する前には、必ずそれらを調整してください。
以下に応じて調整を行います。
- 工具
- 切断値
- 送り速度
- 安全な高さまたは安全な位置
- 機械特有の位置 (例:M91)
- プログラム呼出しのパス
一部の NC プログラムは機械キネマティクスに依存しています。このような NC プログラムは、最初のテストランの前にその機械キネマティクスに合わせてプログラムを調整してください。
さらに、実際のプログラムランの前にシミュレーションで NC プログラムをテストしてください。
プログラムをテストすることで、ソフトウェアオプションや有効な機械キネマティクス、現在の機械構成で、その NC プログラムが使用可能かどうかを確認できます。
11 TCH PROBE 405 ROT IN C-AXIS ~ | ||
| ||
| ||
| ||
| ||
| ||
| ||
| ||
| ||
| ||
|