サイクル 400 BASIC ROTATION

ISO プログラミング

G400

用途

タッチプローブサイクル 400 は、直線上にある 2 つの点の測定によってワークピースの傾き具合を算出します。コントローラは基本回転機能を用いて測定した値を補正します。

 
Tip

ハイデンハインでは、サイクル 400 BASIC ROTATION の代わりに、次の機能的により優れたサイクルの使用を推奨します。

  • 1410 PROBING ON EDGE
  • 1412 INCLINED EDGE PROBING

サイクルシーケンス

  1. コントローラは、ポジショニングロジックを使用して、タッチプローブを最初のプロービング点 1 のプリポジション用に位置決めします。
  2. ポジショニングロジック

  3. 続いて、タッチプローブは入力された測定高さに移動し、最初のプロービングプロセスをプロービング送り速度 (F 列) で実行します。
  4. その後、タッチプローブは次のプロービング点 2 に移動し、そこで 2 番目のプロービングプロセスを実行します。
  5. タッチプローブが安全な高さに戻り、算出した基本回転が実行されます。

注意事項

 
注意事項
衝突の危険に注意!
タッチプローブサイクル 400499 の実行時に、座標変換のためのサイクルがアクティブであってはなりません。衝突の危険があります!
  1. タッチプローブサイクルを使用する前に、次のサイクルをアクティブにしないでください:
    • サイクル 7 DATUM SHIFT
    • サイクル 8 MIRROR IMAGE
    • サイクル 10 ROTATION
    • サイクル 11 SCALING
    • サイクル 26 AXIS-SPEC. SCALING
  2. 座標変換を事前にリセットします
  • このサイクルは、加工モード FUNCTION MODE MILL でのみ実行可能です。
  • コントローラは有効な基本回転をサイクル開始時にリセットします。

プログラミングの注意事項

  • サイクル定義の前に、タッチプローブ軸を定義するために工具呼出しをプログラミングしておく必要があります。

サイクルパラメータ

補助図

パラメータ

Q263 第1軸の第1測定点?

加工面の主軸上での最初のプロービング点の座標。 この値は絶対値です。

入力:-99999.9999...+99999.9999

Q264 第2軸の第1測定点?

加工面の副軸上での最初のプロービング点の座標。 この値は絶対値です。

入力:-99999.9999...+99999.9999

Q265 第1軸の第2測定点?

加工面の主軸上での 2 番目のプロービング点の座標。 この値は絶対値です。

入力:-99999.9999...+99999.9999

Q266 第2軸の第2測定点?

加工面の副軸上での 2 番目のプロービング点の座標。 この値は絶対値です。

入力:-99999.9999...+99999.9999

Q272 測定軸 (1=第1軸/2=第2軸)?

測定が行われる加工面の軸:

1:主軸 = 測定軸

2:副軸 = 測定軸

入力:12

Q267 走行方向 1 (+1=+ / -1=-)?

タッチプローブがワークピースに向けて移動する方向:

-1:マイナスの移動方向

+1:プラスの移動方向

入力:-1+1

Q261 プローブ軸上の測定高さ?

測定が行われるタッチプローブ軸上の球中心の座標。 この値は絶対値です。

入力:-99999.9999...+99999.9999

Q320 セットアップ許容値?

プロービング点とタッチプローブ球の間の追加的な間隔。Q320 は、タッチプローブ表の SET_UP 列に追加的に作用します。 この値はインクリメンタル値です。

入力:0...99999.9999 または PREDEF

Q260 安全高さ?

タッチプローブとワークピース (クランプ装置) との衝突が生じない工具軸上の座標。 この値は絶対値です。

入力:-99999.9999...+99999.9999 または PREDEF

Q301 安全な高さへ走行 (0/1)?

測定点間のタッチプローブの移動方法を指定します:

0:測定点間で測定高さに移動します

1:測定点間で安全な高さに移動します

入力:01

Q307 回転角度のプリセット値

測定する傾き具合が主軸ではなく任意の直線を基準とする場合は、基準となる直線の角度を入力します。コントローラはその後、基本回転のために、測定値と基準直線の角度との差を計算します。 この値は絶対値です。

入力:–360.000...+360.000

Q305 表内のプリセット番号?

算出した基本回転をコントローラが保存する基準点表内の番号を指定します。Q305 に 0 を入力すると、コントローラは、算出した基本回転を手動モードの ROT メニューに保存します。

入力:0...99999

ユーザーマニュアルに含まれている NC プログラムは、あくまで解決のヒントです。機械で NC プログラムまたは個々の NC ブロックを使用する前には、必ずそれらを調整してください。

以下に応じて調整を行います。

  • 工具
  • 切断値
  • 送り速度
  • 安全な高さまたは安全な位置
  • 機械特有の位置 (例:M91)
  • プログラム呼出しのパス

一部の NC プログラムは機械キネマティクスに依存しています。このような NC プログラムは、最初のテストランの前にその機械キネマティクスに合わせてプログラムを調整してください。

さらに、実際のプログラムランの前にシミュレーションで NC プログラムをテストしてください。

 
Tip

プログラムをテストすることで、ソフトウェアオプションや有効な機械キネマティクス、現在の機械構成で、その NC プログラムが使用可能かどうかを確認できます。

11 TCH PROBE 400 BASIC ROTATION ~

Q263=+10

;1ST POINT 1ST AXIS ~

Q264=+3.5

;1ST POINT 2ND AXIS ~

Q265=+25

;2ND PNT IN 1ST AXIS ~

Q266=+2

;2ND PNT IN 2ND AXIS ~

Q272=+2

;MEASURING AXIS ~

Q267=+1

;TRAVERSE DIRECTION ~

Q261=-5

;MEASURING HEIGHT ~

Q320=+0

;SET-UP CLEARANCE ~

Q260=+20

;CLEARANCE HEIGHT ~

Q301=+0

;MOVE TO CLEARANCE ~

Q307=+0

;PRESET ROTATION ANG. ~

Q305=+0

;NUMBER IN TABLE