MONITORING SECTION (#168 / #5-01-1) で監視セクションを定義する

用途

NC 機能 MONITORING SECTION を使用して、プロセス監視用の監視セクションを NC プログラムで定義します。

条件

  • ソフトウェアオプション Process Monitoring (#168 / #5-01-1)

機能説明

MONITORING SECTION START で新しい監視セクションの先頭を定義し、MONITORING SECTION STOP で末尾を定義します。

監視する加工ステップごとに個別の監視セクションを定義します。各監視セクションが唯一のものでなければなりません。複数の監視セクションに同じ内容が含まれている場合は、異なる名前を定義する必要があります。

ハイデンハインでは、各監視セクションを MONITORING SECTION STOP で終了することを推奨しています。それ以外の場合、プログラム終了 END PGM で監視セクションが自動的に終了されます。

以下の NC 機能の場合、現在の監視セクションが終了され、新しい監視セクションが開始されます:

加工を比較できるように、各処理での移動動作と加工時間が同一である必要があります。そのため、監視セクションにはこの加工のみが含まれるようにしてください。つまり、工具の呼出しとプリポジショニングの後にのみ開始します。プログラミングされたスピンドル回転数にすでに達している必要があります。

プログラム構成の注意事項に従ってください。

プログラム構成に関する注意事項

入力

ユーザーマニュアルに含まれている NC プログラムは、あくまで解決のヒントです。機械で NC プログラムまたは個々の NC ブロックを使用する前には、必ずそれらを調整してください。

以下に応じて調整を行います。

  • 工具
  • 切断値
  • 送り速度
  • 安全な高さまたは安全な位置
  • 機械特有の位置 (例:M91)
  • プログラム呼出しのパス

一部の NC プログラムは機械キネマティクスに依存しています。このような NC プログラムは、最初のテストランの前にその機械キネマティクスに合わせてプログラムを調整してください。

さらに、実際のプログラムランの前にシミュレーションで NC プログラムをテストしてください。

 
Tip

プログラムをテストすることで、ソフトウェアオプションや有効な機械キネマティクス、現在の機械構成で、その NC プログラムが使用可能かどうかを確認できます。

11 MONITORING SECTION START AS "mill contour"

; 追加の名前を含む監視セクションの先頭

この機能には、次のように移動します:

NC機能を挿入 特殊機能 機能 プロセス監視 MONITORING MONITORING SECTION

NC 機能には以下の構文要素が含まれます。

構文要素

意味

MONITORING SECTION

プロセス監視の監視セクション用の構文のオープナー

START または STOP

監視セクションの先頭と末尾

AS

追加指定

オプションの構文要素

START 選択でのみ

注意事項

  • 監視セクションの先頭と末尾は構造に表示されます。
  • 作業エリア「プログラム」の「構造」列

  • 監視セクション内の NC ブロックを編集すると、これまでの記録との互換性がなくなります。何の影響もなく変更できるのはコメントのみです。編集した監視セクションを再度監視するには、既存の記録を削除し、新しい優良部品を定義する必要があります。
  • さまざまなサイズのブランクを使用する場合、プロセス監視の設定で公差を大きくするか、ブランクの予備加工後に最初の監視セクションを開始してください。

プログラム構成に関する注意事項

  • 次の NC 機能は、監視セクション内で禁止されています:
    • プログラムランの停止 (M0M1 または STOP など)
    • NC プログラムの呼出し (CALL PGM など)
    • 呼び出された NC プログラム内の完了した監視セクションは許可されます。

  • 一部の NC 機能では、移動動作や加工時間に差が生じる場合があります。これにより、プログラムシーケンスが再現不可能になり、プロセス監視に適さなくなります。
  • 監視セクション内で以下の NC 機能を避けてください:

    • 機械ゼロ点を基準とする位置 (M91M92 など)
    • M140 MB MAX による自動リフトオフ
    • M101 による補助工具の呼出し
    • 変数値による繰り返し (CALL LBL 99 REP QR1 など)
    • 可変ジャンプコマンド (FN 5 など)
    • 可変または変化するゼロ点シフト (TRANS DATUM AXIS XQ1 など)
    • スピンドル回転数の変化 (M3 または同じ工具での TOOL CALL など)
    • AFC セクションとの組み合わせ (AFC CUT BEGIN など)
    • AFC」機能は、NC プログラムのプロセス監視とともに使用できます。プロセス監視の監視セクションと AFC セクションが重ならないようにしてください。

  • ハイデンハインでは、「MONITORING SECTION START」の前に NC ブロックで送り速度値をプログラミングすることを推奨しています。プログラミングされたスピンドル回転数に達してから、この動作が実行されます。
  • 関連する「MONITORING SECTION START」のない「MONITORING SECTION STOP」の場合、エラーが表示されます。
  • ワーク座標系 W-CS での動作が監視されます。機械内の異なる位置で同じ加工を処理する場合は、ワークゼロ点ではなく、ワーク基準点を変更します。
  • OCM サイクルを使用して加工を監視する場合 (#167 / #1-02-1)、次の点に注意してください:
    • 粗加工のみを監視します。
    • 常に同じ工具を使用します (再研磨しないなど)。工具半径の小さな偏差が、異なる移動動作を生じさせる場合があります。
    • サイクルを呼び出す前に工具をプリポジショニングします。始点が異なる場合、OCM は異なる経路を生成します。
    • サイクル内で、工具呼出しと同じ回転数をプログラミングします。