M148 を使用して NC ストップ時または停電時に自動的にリフトオフする
用途
M148 により、以下の状況で工具がワークから自動的にリフトオフします:
- 手動による NC ストップ
- 駆動システムのエラーなどでのソフトウェアによる NC ストップ
- 電源遮断
ハイデンハインは M148 の代わりに機能的に優れた FUNCTION LIFTOFF 機能の使用を推奨します。
関連項目
- FUNCTION LIFTOFF による自動リフトオフ
条件
- 工具マネージャの LIFTOFF 列
工具マネージャの LIFTOFF 列で値 Y を定義する必要があります。
機能説明
作用
M148 はブロックの先頭で作用します。
以下の機能で M148 をリセットします:
- M149
- FUNCTION LIFTOFF RESET
適用例
ユーザーマニュアルに含まれている NC プログラムは、あくまで解決のヒントです。機械で NC プログラムまたは個々の NC ブロックを使用する前には、必ずそれらを調整してください。
以下に応じて調整を行います。
- 工具
- 切断値
- 送り速度
- 安全な高さまたは安全な位置
- 機械特有の位置 (例:M91)
- プログラム呼出しのパス
一部の NC プログラムは機械キネマティクスに依存しています。このような NC プログラムは、最初のテストランの前にその機械キネマティクスに合わせてプログラムを調整してください。
さらに、実際のプログラムランの前にシミュレーションで NC プログラムをテストしてください。
プログラムをテストすることで、ソフトウェアオプションや有効な機械キネマティクス、現在の機械構成で、その NC プログラムが使用可能かどうかを確認できます。
11 M148 | :自動リフトオフを有効にする |
この NC ブロックは M148 を有効にします。加工中に NC ストップが作動すると、工具は工具軸の正の方向に最大 2 mm リフトオフします。それにより、工具またはワークの損傷が回避されます。
M148 を使用しない場合、NC ストップ時に軸はそのままの位置にあります。それによって工具はワークにとどまり、場合によっては自由切削の跡が残る原因となります。
注意事項
- M148 で後退する際、必ず工具軸の方向にリフトオフするわけではありません。
M149 機能では、リフトオフ方向をリセットせずに FUNCTION LIFTOFF 機能がオフになります。M148 をプログラミングすると、FUNCTION LIFTOFF で定義したリフトオフ方向で自動的にリフトオフします。
- 自動リフトオフが有効でない工具もあるため、注意してください (側フライスなど)。
- 機械メーカーは、機械パラメータ on (No. 201401) で自動リフトオフを行うか定義します。
- 機械メーカーは、機械パラメータ distance (No. 201402) で最大リフトオフ高さを定義します。
- 機械メーカーは機械パラメータ feed (No. 201405) で、リフトオフ動作の速度を定義します。