基本事項

用途

ティーチインカットでは、コントローラが加工ステップのスピンドルの基準パワーを算出します。基準パワーに基づいて、コントローラは制御モードで送り速度を調整します。

加工の基準パワーをすでに算出した場合は、その値を加工に対して指定することができます。そのために、工具マネージャの AFC-LOAD 列と FUNCTION AFC CUT BEGIN 機能の構文要素 LOAD が提供されます。この場合、コントローラはティーチインカットを実行しなくなり、指定された値を直ちに制御に使用します。

条件

機能説明

ティーチインカットの際、まず個々の加工セクションに対して、表 AFC.TAB 内で定義したデフォルト設定がファイル <name>.H.AFC.DEP にコピーされます。

ティーチインカット用の設定ファイル AFC.DEP

ティーチインカットを実行すると、そのとき算出されているスピンドル基準パワーがポップアップウィンドウに表示されます。

コントローラが制御基準パワーを算出すると、ティーチインカットを終了し、制御モードに切り替わります。

注意事項

  • ティーチインカットを実行すると、内部でスピンドルオーバーライドが 100 %に設定されます。 そうすると、スピンドル回転数は変更できなくなります。
  • ティーチインカットの最中に、送り速度オーバーライドによって加工送り速度を任意に変更することで、算出された基準負荷を変えることができます。
  • ティーチインカットは、必要に応じて何度も繰り返すことができます。 そのためには、ステータス ST を手動で再び L に設定してください。 プログラミングした送り速度が高すぎるため、加工ステップ中に送り速度オーバーライドを大きく戻さなければならない場合は、ティーチインカットを繰り返す必要があります。
  • 算出された標準負荷が 2 % を超えると、ティーチイン (L) から制御 (C) にステータスが切り替わります。 これより小さい値では順応型送り速度制御は不可能です。
  • 加工モード FUNCTION MODE TURN では、最低基準負荷は 5 % です。より低い値を算出する場合も、この最低基準負荷が使用されます。これによって、百分率による過負荷限界も最低 5 % を基準とします。