変換方法

用途

COORD ROT および TABLE ROT を使用して、自由回転軸の軸位置によって加工面座標系 WPL-CS の向きを変更します。

 
Tip

以下の状況では、任意の回転軸が自由回転軸になります。

  • 傾斜状況において回転軸と工具軸が平行であるため、回転軸が工具の傾斜に何も影響しない場合
  • キネマティックチェーンにおいて、回転軸がワークピースを起点として 1 番目の回転軸である場合

そのため、変換方法 COORD ROT および TABLE ROT の効果は、プログラミングされた立体角および機械キネマティクスによって異なります。

変換方法は、PLANE AXIAL を除くすべての旋回機能に適用されます。

機能説明

選択肢が 2 つ用意されています。

選択­

意味

COORD ROT

  1. 自由回転軸が 0 に位置決めされます
  2. 加工面座標系が、プログラミングされた立体角に相応して方向付けられます

TABLE ROT

TABLE ROT は、例えば PLANE SPATIAL で次のように作用します:

TABLE ROT (ただし):

  • SPA および SPB が 0 に等しい
  • SPC は 0 に等しいか等しくない
  1. 自由回転軸が、プログラミングされた立体角に相応して方向付けられます
  2. 加工面座標系が、基本座標系に相応して方向付けられます

TABLE ROT (ただし):

  • 少なくとも SPA または SPB が 0 に等しくない
  • SPC は 0 に等しいか等しくない
  1. 自由回転軸が位置決めされず、加工面の傾斜前の位置が維持されます
  2. ワークピースが一緒に位置決めされなかったため、加工面座標系は、プログラミングされた立体角に相応して方向付けられます

傾斜状況において自由回転軸が生じない場合は、変換方法 COORD ROT および TABLE ROT は作用しません。

COORD ROT または TABLE ROT の入力は任意です。

変換方法を選択しなかった場合は、PLANE 機能に変換方法 COORD ROT が使用されます。

次の例は、自由回転軸と併用した変換方法 TABLE ROT の作用を示します。

ユーザーマニュアルに含まれている NC プログラムは、あくまで解決のヒントです。機械で NC プログラムまたは個々の NC ブロックを使用する前には、必ずそれらを調整してください。

以下に応じて調整を行います。

  • 工具
  • 切断値
  • 送り速度
  • 安全な高さまたは安全な位置
  • 機械特有の位置 (例:M91)
  • プログラム呼出しのパス

一部の NC プログラムは機械キネマティクスに依存しています。このような NC プログラムは、最初のテストランの前にその機械キネマティクスに合わせてプログラムを調整してください。

さらに、実際のプログラムランの前にシミュレーションで NC プログラムをテストしてください。

 
Tip

プログラムをテストすることで、ソフトウェアオプションや有効な機械キネマティクス、現在の機械構成で、その NC プログラムが使用可能かどうかを確認できます。

11 L B+45 R0 FMAX

:回転軸のプリポジショニング

12 PLANE SPATIAL SPA-90 SPB+20 SPC+0 TURN F5000 TABLE ROT

:加工面の傾斜

原点

A = 0、B = 45

A = -90、B = 45

  1. B 軸が軸角度 B+45 に位置決めされます
  2. プログラミングされた SPA-90 の傾斜状況では、B 軸が自由回転軸になります
  3. 自由回転軸が位置決めされず、加工面の傾斜前の B 軸の位置が維持されます
  4. ワークピースが一緒に位置決めされなかったため、加工面座標系は、プログラミングされた立体角 SPB+20 に相応して方向付けられます

注意事項

  • 変換方法 COORD ROT および TABLE ROT による位置決め動作に関しては、自由回転軸がテーブル軸であるか、またはヘッド軸であるかは重要ではありません。
  • 結果として生じる自由回転軸の軸位置は、特にアクティブな基本回転に依存します。
  • さらに、加工面の座標系の向きは、プログラミングされた回転 (サイクル 10ROTATION などを使用) によって異なります。