CAD ファイルのワーク基準点
用途
CAD ファイルの図面のゼロ点は、常にワークの基準点として使用できるように配置されているとは限りません。そのためコントローラには、1 つの要素をクリックするとワーク基準点を適切な位置に設定する機能があります。さらに、座標系の向きも指定できます。
関連項目
- 機械内の基準点
機能説明
「原点」アイコンを選択すると、リスト表示ウィンドウに次の情報が表示されます:
- 設定された基準点と図面のゼロ点の間の間隔
- 加工面の向き
0 以外の値がオレンジ色で表示されます。
- CAD ファイルのワーク基準点
以下の箇所に基準点を設定できます。
- リスト表示エリアに数値を直接入力する場合
- 線の場合:
- 始点
- 中心点
- 終点
- 円弧の場合:
- 始点
- 中心点
- 終点
- 真円の場合:
- 象限遷移で
- 中心で
- 以下の交点で:
- 2 本の線 (交点がそれぞれの延長上にある場合でも)
- 線と円弧
- 線と真円
- 2 つの円から (部分的な円か真円かは無関係)
ワーク基準点を設定した場合、メニューバーに黄色の四分円がある「原点」アイコンが表示されます。
NC プログラムには、基準点とオプションの向きがコメントとして原点から順に挿入されます。
ユーザーマニュアルに含まれている NC プログラムは、あくまで解決のヒントです。機械で NC プログラムまたは個々の NC ブロックを使用する前には、必ずそれらを調整してください。
以下に応じて調整を行います。
- 工具
- 切断値
- 送り速度
- 安全な高さまたは安全な位置
- 機械特有の位置 (例:M91)
- プログラム呼出しのパス
一部の NC プログラムは機械キネマティクスに依存しています。このような NC プログラムは、最初のテストランの前にその機械キネマティクスに合わせてプログラムを調整してください。
さらに、実際のプログラムランの前にシミュレーションで NC プログラムをテストしてください。
プログラムをテストすることで、ソフトウェアオプションや有効な機械キネマティクス、現在の機械構成で、その NC プログラムが使用可能かどうかを確認できます。
4 ;orgin = X... Y... Z... |
5 ;orgin_plane_spatial = SPA... SPB... SPC... |
ソフトウェアオプション CAD Import (#42 / #1-03-1) がなくても、ワーク基準点とワークゼロ点の情報をファイルまたはクリップボードに保存できます。
CAD Viewer が開いている間は、クリップボードの内容が維持されます。
輪郭を選択した後でも、基準点を変更できます。 選択した輪郭が輪郭プログラムに保存されると、コントローラは実際の輪郭データを計算します。
ワーク基準点またはワークゼロ点を設定し、加工面の向きを調整する
- 以下は、マウスを使った操作の説明です。この手順はタッチ操作でも行えます。
- 以下の内容はワークゼロ点にも該当します。この場合、最初に「レベル」アイコンを選択します。
ワーク基準点またはワークゼロ点を個々の要素に設定する
次のようにワーク基準点を個々の要素に設定します: | ||
| ||
| ||
| ||
| ||
| ||
|
2 つの要素の交点にワーク基準点またはワークゼロ点を設定する
線、全円周、円弧の交点にワーク基準点を設定できます。
次のように 2 つの要素の交点にワーク基準点を設定します: | ||
| ||
| ||
| ||
| ||
|
- 交点が複数ある場合には、2 番目の要素のマウスクリックに最も近い位置にある交点が選択されます。
- 2 つの要素に交点がない場合には、コントローラが自動的に要素の延長線上にある交点を求めます。
- コントローラがどの交点も計算できない場合、先ほど選択した要素の選択が解除されます。
加工面の向きを調整する
加工面の向きを調整するには、次の要件を満たす必要があります:
- 設定された基準点
- 目的の調整に使用でき、基準点に隣接する要素
加工面の向きの調整は次の手順で行います:
|