M138 を使用して加工用の回転軸を考慮する
用途
M138 を使用して、コントローラが空間角の計算と位置決めの際にどの回転軸を考慮するかを定義します。定義されていない回転軸はロックされます。それにより、傾斜方法の数を制限するとともに、3 本の回転軸を装備した機械などでエラーメッセージが表示されないようにすることができます。
M138 は以下の機能との組み合わせで作用します:
- M128 (#9 / #4-01-1)
- FUNCTION TCPM (#9 / #4-01-1)
- PLANE 機能 (#8 / #1-01-1)
- サイクル 19 WORKING PLANE (#8 / #1-01-1)
機能説明
作用
M138 はブロックの先頭で作用します。
M138 をリセットするには、回転軸を指定しないで M138 をプログラミングします。
適用例
ユーザーマニュアルに含まれている NC プログラムは、あくまで解決のヒントです。機械で NC プログラムまたは個々の NC ブロックを使用する前には、必ずそれらを調整してください。
以下に応じて調整を行います。
- 工具
- 切断値
- 送り速度
- 安全な高さまたは安全な位置
- 機械特有の位置 (例:M91)
- プログラム呼出しのパス
一部の NC プログラムは機械キネマティクスに依存しています。このような NC プログラムは、最初のテストランの前にその機械キネマティクスに合わせてプログラムを調整してください。
さらに、実際のプログラムランの前にシミュレーションで NC プログラムをテストしてください。
プログラムをテストすることで、ソフトウェアオプションや有効な機械キネマティクス、現在の機械構成で、その NC プログラムが使用可能かどうかを確認できます。
11 L Z+100 R0 FMAX M138 A C | :A 軸と C 軸の考慮を定義する |
12 PLANE SPATIAL SPA+0 SPB+90 SPC+0 MOVE FMAX | :空間角 SPB を 90°傾斜させる |
回転軸 A、B、C を装備した 6 軸の機械では、空間角を使用する加工に対して回転軸をロックする必要があります。そうしないと組み合わせが多すぎるおそれがあります。
コントローラは M138 A C を使用して、空間角を使用した傾斜時に、A 軸と C 軸でのみ軸位置を計算します。B 軸はロックされています。そのため、コントローラは NC ブロック 12 で、空間角 SPB+90 を A 軸および C 軸とともに位置決めします。
M138 を使用しない場合、傾斜方法が多くなりすぎてしまいます。加工が中断され、エラーメッセージが出力されます。
入力
M138 を定義すると、ダイアログが続行され、考慮対象の回転軸が照会されます。
ユーザーマニュアルに含まれている NC プログラムは、あくまで解決のヒントです。機械で NC プログラムまたは個々の NC ブロックを使用する前には、必ずそれらを調整してください。
以下に応じて調整を行います。
- 工具
- 切断値
- 送り速度
- 安全な高さまたは安全な位置
- 機械特有の位置 (例:M91)
- プログラム呼出しのパス
一部の NC プログラムは機械キネマティクスに依存しています。このような NC プログラムは、最初のテストランの前にその機械キネマティクスに合わせてプログラムを調整してください。
さらに、実際のプログラムランの前にシミュレーションで NC プログラムをテストしてください。
プログラムをテストすることで、ソフトウェアオプションや有効な機械キネマティクス、現在の機械構成で、その NC プログラムが使用可能かどうかを確認できます。
11 L Z+100 R0 FMAX M138 C | :C 軸の考慮を定義する |
注意事項
- コントローラは M138 を使用して、空間角の計算と位置決めの際にのみ回転軸をロックします。その場合でも、M138 でロックされた回転軸を位置決めブロックで移動させることができます。その際にコントローラは補正を行わないことに注意してください。
- 機械メーカーはオプションの機械パラメータ parAxComp (No. 300205) で、コントローラがロックされた軸の位置をキネマティクス計算に含めるかどうかを定義します。