補正表を使用した工具補正
用途
補正表を使用して、工具座標系 (T-CS) または加工面座標系 (WPL-CS) の補正を保存できます。 保存された補正は NC プログラム中に呼び出して、工具を補正することができます。
補正表には以下の利点があります。
- NC プログラムでの調整なしに値を変更できる
- NC プログラムの実行中に値を変更できる
表の拡張子により、どの座標系で補正を実行するかが決まります。
次の補正表が使用できます。
- tco (tool correction):工具座標系 T-CS での補正
- wco (workpiece correction):加工面座標系 WPL-CS での補正
関連項目
- 補正表の内容
- プログラムラン中に補正表を編集する
機能説明
補正表を使用して工具を補正するには、以下のステップが必要です:
- 補正表を作成します
- NC プログラムで補正表を有効にします
- または、補正表を手動でプログラムランに対して有効にします
- 補正値を有効にします
補正表の値は NC プログラム内で編集できます。
補正表の値はプログラムラン中も編集できます。
工具座標系 T-CS での工具補正
補正表 *.tco で、工具座標系 T-CS の工具に対する補正値を定義します。
補正は次のように作用します。
- フライス工具の場合、TOOL CALL のデルタ値の代わりとなる
- 旋削工具の場合、FUNCTION TURNDATA CORR-TCS の代わりとなる (#50 / #4-03-1)
- 研削工具の場合、LO および R-OVR の補正となる (#156 / #4-04-1)
補正表 *.tco を使用すると、作業エリア「状態」の「工具」タブに有効なシフトが表示されます。
加工面座標系 WPL-CS での工具補正
拡張子 *.wco の補正表の値は、加工面座標系 WPL-CS でシフトとして作用します。
補正表 *.wco は、主に旋削加工に使用されます (#50 / #4-03-1)。
補正は次のように作用します。
- 旋削加工の場合、FUNCTION TURNDATA CORR-WPL の代わりになります (#50 / #4-03-1)
- 半径で X シフトとして作用する
WPL-CS でシフトを行うには、次の方法があります。
- FUNCTION TURNDATA CORR-WPL
- FUNCTION CORRDATA WPL
- 旋削工具表を使ったシフト
- オプション列 WPL-DX-DIAM
- オプション列 WPL-DZ
シフト FUNCTION TURNDATA CORR-WPL と FUNCTION CORRDATA WPL は、同じシフトの別のプログラミング方法です。
旋削工具表を使った加工面座標系 WPL-CS でのシフトは、FUNCTION TURNDATA CORR-WPL 機能と FUNCTION CORRDATA WPL 機能に対して追加的に作用します。
補正表 *.wco による有効なシフトと表のパスが作業エリア「状態」の「TRANS」タブに表示されます。
補正表を手動で有効にする
補正表は、操作モード「プログラム実行」に対して手動で有効にすることができます。
操作モード「プログラム実行」では、「プログラムの設定」ウィンドウに「表」エリアが含まれています。このエリアでは、プログラムランに対してゼロ点表と両補正表を選択ウィンドウで選択できます。
表を有効にすると、コントローラがこの表にステータス M のマークを付けます。
補正表を SEL CORR-TABLE で選択する
用途
補正表を使用する場合、NC プログラムの希望の補正表をアクティブにするために、SEL CORR-TABLE 機能を使用します。
関連項目
- 表の補正値を有効にする
- 補正表の内容
機能説明
NC プログラムに対して表 *.tco も表 *.wco も選択できます。
入力
ユーザーマニュアルに含まれている NC プログラムは、あくまで解決のヒントです。機械で NC プログラムまたは個々の NC ブロックを使用する前には、必ずそれらを調整してください。
以下に応じて調整を行います。
- 工具
- 切断値
- 送り速度
- 安全な高さまたは安全な位置
- 機械特有の位置 (例:M91)
- プログラム呼出しのパス
一部の NC プログラムは機械キネマティクスに依存しています。このような NC プログラムは、最初のテストランの前にその機械キネマティクスに合わせてプログラムを調整してください。
さらに、実際のプログラムランの前にシミュレーションで NC プログラムをテストしてください。
プログラムをテストすることで、ソフトウェアオプションや有効な機械キネマティクス、現在の機械構成で、その NC プログラムが使用可能かどうかを確認できます。
11 SEL CORR-TABLE TCS "TNC:\table\corr.tco" | :補正表 corr.tco を選択する |
この機能には、次のように移動します:
NC機能を挿入 すべての機能 選択 SEL CORR-TABLE
NC 機能には以下の構文要素が含まれます。
構文要素 | 意味 |
---|---|
SEL CORR-TABLE | 補正表を選択するための構文のオープナー |
TCS または WPL | 工具座標系 T-CS または加工面座標系 WPL-CS での補正 |
名前 または パラメータ | 表のパス テキストまたは文字列パラメータ 選択ウィンドウを使った選択が可能 |
補正値を FUNCTION CORRDATA で有効にする
用途
FUNCTION TURNDATA CORR 機能で、有効な工具に対して補正表の行を有効にします。
関連項目
- 補正表を選択する
- 補正表の内容
機能説明
有効にされた補正値は、次の工具交換または NC プログラムの終了まで作用します。
値を変更した場合、この変更は補正を再び呼び出したときに初めて有効になります。
入力
ユーザーマニュアルに含まれている NC プログラムは、あくまで解決のヒントです。機械で NC プログラムまたは個々の NC ブロックを使用する前には、必ずそれらを調整してください。
以下に応じて調整を行います。
- 工具
- 切断値
- 送り速度
- 安全な高さまたは安全な位置
- 機械特有の位置 (例:M91)
- プログラム呼出しのパス
一部の NC プログラムは機械キネマティクスに依存しています。このような NC プログラムは、最初のテストランの前にその機械キネマティクスに合わせてプログラムを調整してください。
さらに、実際のプログラムランの前にシミュレーションで NC プログラムをテストしてください。
プログラムをテストすることで、ソフトウェアオプションや有効な機械キネマティクス、現在の機械構成で、その NC プログラムが使用可能かどうかを確認できます。
11 FUNCTION CORRDATA TCS #1 | :補正表 *.tco の行 1 を有効にする |
この機能には、次のように移動します:
NC機能を挿入 すべての機能 特殊機能 機能 補正値の有効化 CORRDATA
NC 機能には以下の構文要素が含まれます。
構文要素 | 意味 |
---|---|
FUNCTION CORRDATA | 補正値を有効にするための構文のオープナー |
TCS、WPL または RESET | 工具座標系 T-CS または加工面座標系 WPL-CS での補正、または補正をリセットする |
#、名前 または QS | 希望の表の行 数字、テキスト、または変数 選択ウィンドウを使った選択が可能 TCS または WPL の選択時のみ |
TCS または WPL | T-CS または WPL-CS での補正をリセットする RESET 選択でのみ |