サイクル 22 ROUGH-OUT
ISO プログラミング
G122
用途
関連項目
- サイクル 272 OCM ROUGHING (#167 / #1-02-1)
サイクルシーケンス
- 工具が切込み点の上に位置決めされます。このとき側面の仕上加工許容値が考慮されます
- 最初の切込み深さでは、工具はフライス加工送り速度 Q12 で輪郭を内側から外側へとフライス加工します
- そのときアイランドの輪郭 (ここでは C/D) は、ポケットの輪郭 (ここでは A/B) へ接近しながらミリング加工されます
- 次のステップでは、工具が次の切込み深さに移動し、プログラミングされた深さに達するまでブローチ工程が繰り返されます
- 最後に、工具軸上で工具が安全な高さに戻るか、またはサイクルの前に最後にプログラミングされた位置へ戻ります。 この動作は、機械パラメータ posAfterContPocket (No. 201007) によって異なります。
注意事項
- サイクルの終了後に工具を加工面のすべての座標を使って位置決めします (例:L X+80 Y+0 R0 FMAX)
- サイクル後に絶対位置をプログラミングします (インクリメンタル移動動作ではない)
- このサイクルは、加工モード FUNCTION MODE MILL でのみ実行可能です。
- 仕上ブローチ加工の際、コントローラは定義された粗ブローチ工具の磨耗値 DR を考慮しません。
- 加工中に M110 がアクティブであると、円弧が内部補正されたときに送り速度が低下します。
- このサイクルは定義された工具の使用可能長さ LU を監視します。LU 値が DEPTH Q1 よりも小さい場合、エラーメッセージが出力されます。
- このサイクルでは追加機能 M109 と M110 が考慮されます。内側および外側の加工では、内側半径および外側半径で円弧に接する工具刃の送り速度が一定に保たれます。
必要に応じて、センターカットエンドミル付きのミリング刃を使用するか (DIN 844)、あるいはサイクル 21 で準備ドリル加工を行います。
プログラミングの注意事項
- 鋭角な内角を伴うポケット輪郭の場合、1 よりも大きなオーバーラップ係数を使用すると、ブローチ加工の際に、残材が残ったままであることがあります。特に、テストグラフィックにより、最も内側の経路を点検し、場合によってはオーバーラップ係数をわずかに変更します。そうすると、希望の結果をもたらすことがよくある切削分配を得ることができます。
- サイクル 22 のプランジ動作は、パラメータ Q19 ならびに工具表の列 ANGLE および LCUTS で指定します:
- Q19 を 0 に定義すると、アクティブな工具に対してプランジ角度 (ANGLE) が定義されている場合でも、コントローラは基本的に垂直にプランジ加工します。
- ANGLE を 90°に定義すると、コントローラは垂直にプランジ加工します。プランジ送り速度には往復運動送り速度 Q19 が使用されます。
- 往復運動送り速度 Q19 がサイクル 22 に定義されていて、ANGLE が工具表に 0.1 から 89.999 の間で定義されている場合、コントローラが指定された ANGLE でらせん状にプランジ加工します。
- 往復運動送り速度がサイクル 22 に定義されていて、ANGLE が工具表にない場合、エラーメッセージが出力されます。
- らせん状のプランジ加工ができない形状の場合 (スロット)、コントローラは往復運動のプランジ加工を試みます (その場合、往復動作の長さは LCUTS および ANGLE から算出されます (往復運動の長さ = LCUTS / Tan ANGLE))。
機械パラメータと関連した注意事項
- 機械パラメータ posAfterContPocket (No. 201007) で、輪郭ポケット加工後の動作を指定します。
- PosBeforeMachining:開始位置に戻ります
- ToolAxClearanceHeight:工具軸を安全な高さにポジショニングします。
サイクルパラメータ
補助図 | パラメータ |
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Q10 切込み深さ? 工具がその都度切り込む寸法。 この値はインクリメンタル値です。 入力:-99999.9999...+99999.9999 | |
Q11 プランジ送り速度? スピンドル軸上の移動動作の送り速度 入力:0...99999.9999 または FAUTO、FU、FZ | |
Q12 えぐり出し加工送り速度? 加工面上の移動動作の送り速度 入力:0...99999.9999 または FAUTO、FU、FZ | |
Q18 または QS18 準備えぐり出し工具番号? (オプション) すでに粗ブローチ加工を行った工具の番号または名前。アクションバーの選択機能で工具表から直接粗ブローチ工具を適用することができます。さらに、アクションバーの選択機能名で工具名を入力できます。入力フィールドを閉じると、上部引用符が自動的に挿入されます。粗ブローチ加工を行わなかった場合は「0」を入力します。ここで番号または名前を入力すると、粗ブローチ工具で加工できなかった部分のみ、ブローチ加工を行います。仕上ブローチ加工を行う部分に側面から接近できない場合、コントローラは往復運動を行いながら切り込みます。そのためには工具表 TOOL.T で、刃の長さ LCUTS と工具の最大プランジ角度 ANGLE を定義する必要があります。 入力:0...99999.9 または最大 255 文字 | |
Q19 往復運動の送り速度? (オプション) 往復運動の送り速度 (mm/min) 入力:0...99999.9999 または FAUTO、FU、FZ | |
Q208 退去送り速度? (オプション) 工具を加工後に抜き出すときの工具の移動速度 (mm/min)。Q208 に 0 を入力すると、コントローラは工具を送り速度 Q12 で抜き出します。 入力:0...99999.9999 または FMAX、FAUTO、PREDEF | |
Q401 送り速度減少率 (%)? (オプション) ブローチ加工時に工具が材料内を完全に移動するとすぐに、コントローラが加工送り速度 (Q12) を下げる百分率での係数。送り速度減少を利用すると、サイクル 20 で指定した経路オーバーラップ (Q2) において最適な切削条件が保たれるほどに大きく、ブローチ加工の送り速度を定義することができます。その場合、コントローラが移行部分あるいは狭い部分で定義されたように送り速度を下げるため、加工時間が全体として減少します。 入力:0.0001...100 | |
Q404 事後えぐり出し加工様式 (0/1)? (オプション) 仕上ブローチ加工時の工具の移動動作を指定します。 0:仕上ブローチ加工を行う範囲間で、工具を現在の深さで輪郭に沿って移動させます。このエントリは、仕上ブローチ加工工具の直径が粗ブローチ加工工具の半径以上である場合にのみ有効です。 1:仕上ブローチ加工を行う範囲間で、工具をセットアップ許容値の位置に戻し、次のブローチ加工範囲の開始点へ移動させます。 入力:0、1 |
ユーザーマニュアルに含まれている NC プログラムは、あくまで解決のヒントです。機械で NC プログラムまたは個々の NC ブロックを使用する前には、必ずそれらを調整してください。
以下に応じて調整を行います。
- 工具
- 切断値
- 送り速度
- 安全な高さまたは安全な位置
- 機械特有の位置 (例:M91)
- プログラム呼出しのパス
一部の NC プログラムは機械キネマティクスに依存しています。このような NC プログラムは、最初のテストランの前にその機械キネマティクスに合わせてプログラムを調整してください。
さらに、実際のプログラムランの前にシミュレーションで NC プログラムをテストしてください。
プログラムをテストすることで、ソフトウェアオプションや有効な機械キネマティクス、現在の機械構成で、その NC プログラムが使用可能かどうかを確認できます。
11 CYCL DEF 22 ROUGH-OUT ~ | ||
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