M140 を使用して工具軸で後退させる

用途

コントローラは M140 を使用して、工具を工具軸で後退させます。

機能説明

作用

M140 はブロックごとにブロックの先頭で作用します。

適用例

ユーザーマニュアルに含まれている NC プログラムは、あくまで解決のヒントです。機械で NC プログラムまたは個々の NC ブロックを使用する前には、必ずそれらを調整してください。

以下に応じて調整を行います。

  • 工具
  • 切断値
  • 送り速度
  • 安全な高さまたは安全な位置
  • 機械特有の位置 (例:M91)
  • プログラム呼出しのパス

一部の NC プログラムは機械キネマティクスに依存しています。このような NC プログラムは、最初のテストランの前にその機械キネマティクスに合わせてプログラムを調整してください。

さらに、実際のプログラムランの前にシミュレーションで NC プログラムをテストしてください。

 
Tip

プログラムをテストすることで、ソフトウェアオプションや有効な機械キネマティクス、現在の機械構成で、その NC プログラムが使用可能かどうかを確認できます。

11 LBL "SAFE"

12 M140 MB MAX

:工具軸で最大距離後退する

13 L X+350 Y+400 R0 FMAX M91

:加工面で安全な位置に接近する

14 LBL 0

この場合、M140 はサブプログラムにあり、そこでコントローラが工具を安全な位置に移動させます。

M140 MB MAX で、工具が工具軸の正の方向に最大距離後退します。コントローラはリミットスイッチまたは衝突物の前で工具を停止させます。

次の NC ブロックで、工具は加工面で安全な位置に移動します。

M140 を使用しない場合、後退は行われません。

入力

M140 を定義すると、ダイアログが続行され、後退の長さ MB が照会されます。後退の長さを正または負のインクリメンタル値で定義できます。MB MAX で、工具は工具軸の正の方向にリミットスイッチの前または衝突物の前まで移動します。

MB の後に、後退動作の送り速度を定義できます。送り速度を定義しないと、工具は早送りで後退します。

ユーザーマニュアルに含まれている NC プログラムは、あくまで解決のヒントです。機械で NC プログラムまたは個々の NC ブロックを使用する前には、必ずそれらを調整してください。

以下に応じて調整を行います。

  • 工具
  • 切断値
  • 送り速度
  • 安全な高さまたは安全な位置
  • 機械特有の位置 (例:M91)
  • プログラム呼出しのパス

一部の NC プログラムは機械キネマティクスに依存しています。このような NC プログラムは、最初のテストランの前にその機械キネマティクスに合わせてプログラムを調整してください。

さらに、実際のプログラムランの前にシミュレーションで NC プログラムをテストしてください。

 
Tip

プログラムをテストすることで、ソフトウェアオプションや有効な機械キネマティクス、現在の機械構成で、その NC プログラムが使用可能かどうかを確認できます。

21 L Y+38.5 F125 M140 MB+50 F750

:送り速度 750 mm/min で工具を工具軸の正の方向に 50 mm 後退させる

ユーザーマニュアルに含まれている NC プログラムは、あくまで解決のヒントです。機械で NC プログラムまたは個々の NC ブロックを使用する前には、必ずそれらを調整してください。

以下に応じて調整を行います。

  • 工具
  • 切断値
  • 送り速度
  • 安全な高さまたは安全な位置
  • 機械特有の位置 (例:M91)
  • プログラム呼出しのパス

一部の NC プログラムは機械キネマティクスに依存しています。このような NC プログラムは、最初のテストランの前にその機械キネマティクスに合わせてプログラムを調整してください。

さらに、実際のプログラムランの前にシミュレーションで NC プログラムをテストしてください。

 
Tip

プログラムをテストすることで、ソフトウェアオプションや有効な機械キネマティクス、現在の機械構成で、その NC プログラムが使用可能かどうかを確認できます。

21 L Y+38.5 F125 M140 MB MAX

:早送りで工具を工具軸の正の方向に最大距離後退させる

注意事項

 
注意事項
衝突の危険に注意!
機械メーカーは、さまざまな方法で動的衝突監視 DCM (#40 / #5-03-1) 機能を設定できます。機械によっては、衝突を検知してもエラーメッセージなしで NC プログラムが続行されます。衝突の危険ない最終位置で工具が停止し、この位置から NC プログラムが続行されます。DCM でこの設定をすると、プログラミングされていない動作が発生します。この動作は、衝突監視の有効、無効には左右されません。この動作中に衝突する恐れがあります。
  1. 機械のマニュアルを参照してください
  2. 機械の挙動を点検します
 
注意事項
衝突の危険に注意!
M118 機能を使用して、ハンドホイールで回転軸の位置を変更した後に M140 機能を実行すると、後退時にオーバーラップされた値が無視されます。この時、特にヘッド回転軸を装備した機械は、意図しない予見不能な動作をします。この後退動作中に衝突するおそれがあります。
  1. ヘッド回転軸装備機では、M118M140 と併用しないでください
  • M140 は傾斜した加工面でも作用します。ヘッド回転軸を装備した機械では、工具が工具座標系 T-CS で移動します。
  • 工具座標系 T-CS

  • M140 MB MAX で、工具が工具軸の正の方向にのみ後退します。
  • MB で負の値を定義すると、工具は工具軸の負の方向に後退します。
  • M140 の工具軸に関する必要な情報は、工具呼出しから参照されます。
  • 機械メーカーはオプションの機械パラメータ moveBack (No. 200903) で、最大後退 MB MAX のときのリミットスイッチまたは衝突物との間隔を定義します。

説明

略語

説明

MB (move back)

工具軸での後退