安全上の注意事項

本説明書および機械メーカーの書類に記載されているすべての安全上の注意事項を守ってください。

以下の安全上の注意事項は、単独コンポーネントとしてのコントローラに該当するもので、特定の総合製品、すなわち工具機械に該当するものではありません。

 
Machine

機械のマニュアルを参照してください。

コントローラを含む機械を使用する前には、安全関連事項や必要な安全装置、有資格者の必要条件について機械メーカーのマニュアルを確認してください。

以下の一覧には、一般的な安全上の注意のみが含まれています。以降の章で説明する、一部構成に依存する追加の安全上の注意にも留意してください。

 
Tip

最大限の安全性を確保するために、章内の関連箇所では、すべての安全性の注意事項が繰り返し記載されています。

 
危険
ユーザーの危険に注意!
保護されていない接続ソケット、欠陥のあるケーブル、不適切な使用により常に電気的な危険が生じます。 機械をオンにしたときから危険にさらされます。
  1. デバイスの接続または取外しは、その権限を持つサービススタッフのみが行います
  2. ハンドホイールが接続されているか、または保護された接続ソケットがある場合にのみ機械をオンにしてください
 
危険
ユーザーの危険に注意!
機械と機械コンポーネントには、危険がつきものです。 電場、磁界または電磁界は、心臓ペースメーカーを付けている方および移植臓器のある方にとっては特に危険です。 機械の電源を入れると同時に、危険な状態が発生します。
  1. 機械の説明書をよく読み、記載内容に従うこと
  2. 安全上の注意事項と警告記号に注意し、従うこと
  3. 防護設備を使用すること
 
警告
ユーザーの危険に注意!
有害ソフトウェア (ウイルス、トロイの木馬、マルウェアまたはワーム) は、データセットならびにソフトウェアを変えてしまいます。操作されたデータセットならびにソフトウェアは、機械の予想外の挙動をもたらしかねません。
  1. リムーバブルメディアの使用前に有害ソフトウェアを点検すること
  2. 内部ウェブブラウザは、サンドボックスでしか起動しないこと
 
注意事項
衝突の危険に注意!
実際の軸位置とコントローラが予測する (シャットダウン時に保存された) 値が異なる場合、それを無視すると、望ましくない、予想できない軸の動作が生じるおそれがあります。他の軸のリファレンス中やその後のあらゆる動作で衝突のおそれがあります。
  1. 軸位置を点検します
  2. 軸位置が一致する場合のみ、ポップアップウィンドウを「はい」で確定してください
  3. 確定した後も、その後の軸の移動は慎重に行います
  4. 一致しない場合や不明な点がある場合は、機械メーカーに問い合わせてください
 
注意事項
工具とワークへの危険に注意!
加工中に停電になると、軸が制御不能な惰性動作をしたり制動することがあります。 また、停電前に工具の介入を行っていた場合、コントローラを再起動した後でリファレンス点に復帰できなくなります。 リファレンス点に復帰していない軸に対しては、最後に保存された軸の値が現在位置として使用されますが、実際の位置と異なることもあります。 以下の移動動作は、停電が起こる前の動作とは一致しません。 移動動作の際に工具がまだ介入されている場合、応力によって工具およびワークが損傷するおそれがあります。
  1. 低い送り速度を使用してください
  2. 軸がリファレンス点に復帰していない場合は、移動領域監視機能を使用できないことにご注意ください。
 
注意事項
衝突の危険に注意!
工具とワーク間で自動的に衝突点検は行われません。 プリポジショニングが不適切であったり、コンポーネント間の間隔が十分でない場合、軸のリファレンス中に衝突のおそれがあります。
  1. スクリーンに表示される注意に従ってください
  2. 軸のリファレンス前に、必要に応じて安全な位置に移動します
  3. 衝突の可能性がありますのでご注意ください
 
注意事項
衝突の危険に注意!
工具長さの補正には、工具表の定義された工具長さが使用されます。工具長さが間違っていると、工具長さの補正も間違ってしまいます。長さ 0 の工具の場合や TOOL CALL 0 後は、工具長さの補正と衝突点検が行われません。それに続く工具位置決めの際に、衝突の恐れがあります。
  1. 工具には (差分だけではなく) 必ず実際の工具長さを設定します
  2. TOOL CALL 0 はスピンドルを空にするためにのみ使用します
 
注意事項
多大な物的損害が生じるおそれがあります。
基準点表の未定義のフィールドと 0 の値が定義されているフィールドは挙動が異なります。0 が定義されているフィールドはアクティブにすると前の値が上書きされ、未定義のフィールドは前の値がそのまま保持されます。以前の値が保持されている場合、衝突の危険があります!
  1. 基準点をアクティブにする前に、すべての列に値が書き込まれているか確認してください
  2. 定義されていない列の場合、値を入力します (例:0)
  3. または、機械メーカーに列のデフォルト値として 0 を定義してもらいます
 
注意事項
衝突の危険に注意!
プログラムランで GOTO 機能を使用して NC ブロックを選択し、次に NC プログラムを処理する場合、変換などの以前にプログラミングされた NC 機能はすべて無視されます。これにより、その後の移動動作中に衝突の危険があります。
  1. GOTONC プログラムのプログラミングとテスト時にのみ使用してください
  2. NC プログラムを処理する際には、ブロックスキャンのみ使用してください
 
注意事項
衝突の危険に注意!
旧型のコントローラで作成された NC プログラムでは、最新のコントローラと 異なる軸動作が行われたりエラーメッセージが出力されることがあります。加 工中は衝突のおそれがあります。
  1. NC プログラムまたはプログラムセクションをグラフィックシミュレーションによって点検します
  2. NC プログラムまたはプログラムセクションを操作モード「」プログラム実行」、シングルブロックモードで慎重にテストします
 
注意事項
データの消失に注意してください。
データ転送中に接続されている USB デバイスを不適切に取り外すと、データが壊れるか、消去される場合があります。
  1. USB インターフェースは転送とバックアップのためだけに使用し、NC プログラムの編集と処理には使用しないでください
  2. USB デバイスはデータ転送後にソフトキーを使用して取り外してください
 
注意事項
データの消失に注意してください。
実行中のプロセスを終了してデータを保存するために、コントローラをシャットダウンする必要があります。メインスイッチを押してコントローラを直ちにオフにすると、コントローラの状態に関わらずデータを損失するおそれがあります。
  1. コントローラは必ずシャットダウンしてください
  2. メインスイッチはスクリーンメッセージに指示がある場合にのみ使用してください