工具使用テスト

用途

工具使用テストを使用して、プログラム開始前に NC プログラムで使用する工具を確認することができます。使用工具が機械のマガジンに入っているか、十分な寿命が残っているか確認されます。足りない工具をプログラム開始前に機械に入れて、寿命が十分でない工具を交換することができます。それにより、プログラムラン中の中断を防ぎます。

条件

  • 工具使用テストを実行するには、工具使用ファイルが必要です
  • 機械メーカーは機械パラメータ createUsageFile (No. 118701) で、「工具使用ファイルを作成します」機能を許可するかどうかを定義します。

  • 工具使用ファイル

  • 工具使用ファイルを作成します」設定は、「1 回」または「常に」に設定されています
  • チャンネル設定

  • シミュレーションにはプログラムラン用と同じ工具表を使用してください
  • 作業エリア シミュレーション

機能説明

工具使用ファイルの作成

工具使用テストを実行するには、工具使用ファイルを作成する必要があります。

工具使用ファイルを作成します」設定を「1 回」または「常時」に設定すると、次の場合に工具使用ファイルが作成されます。

  • NC プログラム全体をシミュレーションする
  • NC プログラム全体を処理する
  • 工具確認」列の「工具使用」エリアで「更新」アイコンを選択する

拡張子 *.t.dep 付きの工具使用ファイルが、NC プログラムが保存されているフォルダに保存されます。

工具使用ファイル

作業エリア「プログラム」の「工具確認」列

工具使用」エリア

工具使用」エリアは、工具使用ファイルの作成前は空になっています。

工具使用ファイルの作成

工具使用ファイル

工具使用」エリアには、すべての工具呼出しが次の情報と共に、時系列で表示されます:

  • 工具が呼び出される NC プログラムのパス
  • 工具番号と場合によっては工具名
  • NC プログラムの工具呼出しの行番号
  • 工具交換と工具交換の間の工具使用時間

更新アイコンを使用すると、NC プログラムの工具使用ファイルを作成できます。

工具確認」エリア

更新」アイコンで工具使用テストを実行する前は、「工具確認」エリアには何も表示されません。

工具使用テストを実行する

工具使用テストの実行時には、以下がチェックされます:

  • 工具が工具マネージャで定義されている
  • 工具管理

  • 工具がポケット表で定義されている
  • ポケット表tool_p.tch

  • 工具に十分な寿命が残っている
  • 工具の残り寿命 TIME1CUR_TIME を差し引いても加工に十分であるかどうかがチェックされます。そのためには、残り寿命が工具使用ファイルの工具使用時間 WTIME よりも大きくなければなりません。

  • 工具表 tool.t

  • 工具使用ファイル

工具確認」エリアには次の情報が表示されます。

  • OK:すべての工具が存在し、十分な寿命が残っています
  • 適切な工具なし:工具が工具マネージャで定義されていません
  • この場合は、工具呼出しで正しい工具が選択されているか確認してください。そうでない場合は、工具マネージャで工具を作成します。

  • 外部工具:工具は工具マネージャで定義されていますが、ポケット表では定義されていません
  • 機械にマガジンが装備されている場合は、足りない工具をマガジンに入れます。

  • 残り寿命が短すぎる:工具がロックされているか、十分な寿命が残っていません
  • 工具を交換するか、補助工具を使用してください。

  • TOOL CALL による工具呼出し

  • M101 を使用して自動的に補助工具を取り付ける

工具使用テストを実行する

工具使用テストは、次のように実行します。

    1. 操作モード「エディタ」を選択します

    1. 追加」を選択します
    2. 希望の NC プログラムを選択します

    1. 開く」を選択します
    2. 新しいタブで NC プログラムが開きます。

    1. 工具確認」列を開きます

    1. 工具使用」エリアで「更新」を選択します
    2. 工具使用ファイルが作成され、「工具使用」エリアに使用工具が表示されます。
    3. 工具使用ファイル

    1. 工具確認」エリアで「更新」を選択します
    2. 工具使用テストが実行されます。
    3. 工具確認」エリアに、すべての工具が存在するかどうか、また十分な寿命が残っているかが表示されます。

    注意事項

    • 工具使用」または「工具確認」エリアで工具エントリをダブルタップまたはダブルクリックすると、選択されている工具の工具マネージャに切り替わります。必要に応じて調整することができます。
    • シミュレーション用に工具使用ファイルをいつ作成するかは、「シミュレーション設定」ウィンドウで選択できます。
    • 作業エリア シミュレーション

    • 工具使用ファイルは、拡張子 *.dep 付きの依存ファイルとして保存されます。
    • 工具使用ファイル

    • 作業エリア「ファイル」の設定では、「ファイル管理」に依存ファイルを表示するかどうかを選択できます。
    • ファイル管理のエリア

    • プログラムラン中に有効な NC プログラムの工具呼出し順序が表「T 適用結果 (#93 / #2-03-1)」に表示されます。
    • T 適用結果 (#93 / #2-03-1)

    • プログラムラン中に有効な NC プログラムの工具呼出しすべての概要が表「装着リスト (#93 / #2-03-1)」に表示されます。
    • 装着リスト (#93 / #2-03-1)

    • FN 18: SYSREAD ID975 NR1 機能を使用すると、NC プログラムの工具使用テストを照会できます。
    • FN 18: SYSREAD ID975 NR2 IDX 機能を使用すると、パレット表の工具使用テストを照会できます。IDX の後にパレット表の行を定義します。
    • 機械メーカーは機械パラメータ autoCheckPrg (No. 129801) で、NC プログラムの選択時に工具使用ファイルを自動的に作成するかどうかを定義します。
    • 機械メーカーは機械パラメータ autoCheckPal (No. 129802) で、パレット表の選択時に工具使用ファイルを自動的に作成するかどうかを定義します。